映画コラム
『ゴーストバスターズ』を観る前に知ってほしい10のこと これを読めばもっと楽しめる!
『ゴーストバスターズ』を観る前に知ってほしい10のこと これを読めばもっと楽しめる!
6.監督の作品は下ネタ&フェミニズムに溢れている!
本作の監督・脚本を手がけたのはポール・フェイグ(脚本は『デンジャラス・バディ』のケイティ・ディポルド(女性)と共作)。じつはポール監督は、同じく下ネタがたっぷりある、女性を主人公としたコメディ映画を手がけていたのです。
『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』
長年の親友がめっちゃいい条件の結婚をするので、そのブライズメイド(花嫁付き添い人)のオーナー(世話役)を任されたアラサー女性によるコメディ映画。R15+指定です。
本作がうまいのは、下ネタがストーリーを進行させるファクターになっていること。主人公は親友のウェディングプランを企画していく中でなかでひっでえ失敗をくり返し、それが信用を失う原因になっていく。短絡的に下ネタを仕込む作品とはワケが違うのです。
なお、主人公役のクリステン・ウィグは、今回の『ゴーストバスターズ』でもリーダー格の女性を演じています。
『デンジャラス・バディ』
凸凹コンビによる刑事アクション。下ネタを挟みつつ、どんでん返しあり、アクションあり、正反対のふたりがタッグを組む“バディもの”としても秀逸と、とっても楽しい作品です。こちらもちょっとエゲツないコメディシーンがあり、よい趣味をしています(笑顔)。
邦題は、同じくサンドラ・ブロック主演作『デンジャラス・ビューティ』にひっかけたものになっています(原題は『The Heat』)。
『SPY/スパイ』
本国で高評価&大ヒットしたにも関わらず、日本ではDVDスルーとなってしまった作品(DVDレンタル&販売は8月3日より開始)です。自分は未見なのですが、ジェイソン・ステイサムとジュード・ロウというスター俳優が共演しているのも見逃せませんね。
監督の過去作を観れば、“そりゃ女性を主人公にするわな”“下ネタ満載だわな”と大納得できます(笑)。
なお、『ゴーストバスターズ』および以上に挙げた作品は、そのすべてにメリッサ・マッカーシーというコメディエンヌが主演or出演しています。その芸の広さ、存在感の大きさにも驚けるでしょう。
なお、ポール監督作品は、男性優位の社会のなかで生きる女性を応援するフェミニズム精神に溢れながら、意地悪な“辛辣さ”を忘れていません。そんな“監督らしさ”も大好きです。
7.最高に魅力的なクリス・ヘムズワースを見逃すな!
本作の女性主人公たちももちろん魅力的なのですが、『マイティ・ソー』でおなじみのクリス・ヘムズワースがもうたまりません!
彼がどういうキャラクターかは、念のため秘密にしておきます。もうこれは大爆笑できるうえ、“イケメンでもこれはダメだろ!”と言えるヒドい(超ほめてる)ものなのです。
ちょっとくらい知っても構わないという方は、以下の動画を観てみてください。
ね?ヒドいでしょう(笑顔)。動画のなかでレスリー・ジョーンズ(黒人の女優)がつぶやく「不公平だわ!」に同意しまくりました。
8.吹き替え版も要チェックだ!
ヒドい(ほめています)役柄のクリス・ヘムズワースの声を担当するのは、『ズートピア』で詐欺師のキツネのニックを演じたことでも記憶に新しい森川智之さんです! イケメンボイスであのキャラを堪能できるなんて! 試写では字幕でしたが、絶対に吹き替え版でもう一度観ます!
なお、主人公たちの吹き替え担当が友近&渡辺直美と、映画ファンからは評判のよろしくない“芸能人の吹き替え”なのですが、友近は『シュガーラッシュ』での吹き替えが(ちょい役ですが)好評、渡辺直美も『ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密』での吹き替えの演技が評価されているので、問題はないでしょう。以下のミュージックビデオもとっても楽しいですしね。
9.字幕もクオリティーが高い!
本作の字幕担当は栗原とみ子さん。作中のダジャレや下ネタを過不足なく示されていて、その手腕は素晴らしいものでした。とくにクリス・ヘムズワースのセリフにある“勘違い”は必読です!
ちなみにオリジナル版の字幕担当は戸田奈津子さんで、有名すぎる主題歌の「If there's something strange in your neighborhood」というフレーズを「ややや ケッタイな」という珍……ゲフンゲフン、名訳をしたことでも有名です。今回はこの訳が出ていないことにがっかりする人もいるかもしれませんね?(疑問系)
10.映画史上最高のエンドロールだ!
これもネタバレになるので詳細は書けませんが、エンドロールが!幸せすぎて!死ぬかと思いました!(歓喜)
普段はエンドロールが始まったらすぐに帰ってしまう人も、本作は最後まで座って観ておくことを超・超・超オススメしておきます。
まとめ.女性やもちろん男性にもオススメ!
そんなわけで、とにかく本作は事前の悪評や、「女性が主人公になった」なんてことを考えなくても楽しめる、いやむしろ知ってこそ楽しいすんばらしい娯楽作です。
なお、本作の劇中では“女性だから”という理由で主人公たちが評価をされないような場面が出てきています。
まるで現実で、この『ゴーストバスターズ』が(映画本編を観ていないのに)女性を主人公としたことで、理不尽な悪評を受けたことと同じように……。
ぜひこの映画は、社会で生きる女性はもちろん、女性に対して偏見や差別やをしてしまいがちな男性にもオススメします。
何より、クライマックスとエンドロールでは前述したように、幸せな画がこれでもかと登場するんですから! これは!劇場で!3Dで!絶対に観ましょう!
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(文:ヒナタカ)
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