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2016年08月10日

岡田准一が石田三成に!司馬遼太郎「関ヶ原」が原田眞人監督・脚本で映画化

岡田准一が石田三成に!司馬遼太郎「関ヶ原」が原田眞人監督・脚本で映画化

関ヶ原 役所広司 有村架純



司馬遼太郎が関ヶ原の戦いを描いた「関ヶ原」が、原田眞人監督・脚本で映画化されることが決定。岡田准一、役所広司、有村架純らの出演が明らかとなった。

司馬遼太郎『関ヶ原』原田眞人監督・脚本で映画化決定


西暦1600年10月21日。長く混迷を極めた戦国時代に終止符を打ち、その後の日本の支配者を決定づけた、戦国史上最大の天下分け目の決戦“関ヶ原の戦い”。その決着に要した時間はたったの6時間だった。豊臣家への忠義から立ちあがり、史上最大の合戦に挑んだ石田三成。権力に燃え、天下取りの私欲のために戦う徳川家康。圧倒的に有利と言われた三成率いる西軍はなぜ負けたのか? そこには “封印”された真実が隠されていた!そして、三成を命を懸けて守り、愛し続けた忍び・初芽との許されない、淡い“恋”の行方は……。様々な権謀が渦巻く中、多勢に流されず、己の「愛」と「正義」を信じ、貫き通そうとした“純粋すぎる武将”三成を中心に、「愛」と「野望」の激突が、今幕を開ける――

関ヶ原 書影



映画『関ヶ原』は、歴史小説界の巨星・司馬遼太郎が、戦国史上最大の合戦・関ヶ原の戦いを描いた同名小説を映画化する作品。原作は、「国取り物語」「新史太閤記」と並ぶ“戦国三部作”かつ、「覇王の家」「城塞」と並ぶ“家康三部作”のひとつとして知られ、現在までに単行本・文庫を合わせた累計発行部数が580万部を超える、大ベストセラーとなっている。

1981年に、TBSでドラマ化された本作が、今回待望の初映画化となる。司馬遼太郎作品の実写映画化は、1999年公開『梟の城』以来、18年ぶりとなる。

監督・脚本をつとめるのは名匠・原田眞人。25年もの長きにわたり映画化を熱望し続けた原田眞人監督が、司馬遼太郎が小説で描いた石田三成の義を貫く様、今を生きる日本人の指標とすべき生き方として、新しい「関ヶ原」を作り、世界戦略時代劇として送り出す。

関ヶ原 役所広司 有村架純



主人公の“純粋すぎる武将”石田三成役は岡田准一。ドラマ「軍師官兵衛」、『蜩ノ記』以来となる本格時代劇への出演で、原田監督作品には初参加となる。「正義」を重んじるあまり融通が利かず、不器用で人間味あふれる姿を見せる本作では、これまで狡猾で計算高い人物として描かれてきたものとは全く違う、今までにない新たな「石田三成」を演じる。

豊臣秀吉亡きあとの天下取りに野望を抱き、三成と相対する徳川家康には、原田眞人監督作品の常連でもある名優・役所広司。これまで数々の歴史上の人物を演じてきたが、徳川家康役は初挑戦となる。今までの「好々爺」として描かれていた家康像を、策略を巡らし反三成の大名を多く取り込みながら、三成を追い詰めていく、まさに権力欲に燃える東軍大将を演じる。

そして三成の下で忍びとして、また女性として支え続ける初芽を、本作が本格時代劇は初となる、有村架純が演じる。有村架純がは、殺陣などのアクションにも初挑戦する。有村架純は、岡田准一、役所広司と本作が初共演となる。

今回の発表に併せて、キャスト勢ならびに原田眞人監督からのコメントがシネマズに到着している。




原田眞人監督


二十五年前、司馬遼太郎原作「関ヶ原」の映画化を熱望したことがあります。その時の心境は、単純に言えば、日本の歴史上、もっとも有名な「天下分け目の合戦」を日本映画の巨匠たちが描かなかった不思議への挑戦です。主役は島左近でした。原作の第一主役石田三成でもなく、第二主役徳川家康でもなく、第三の男である雇われ武将島左近の、最後の戦場としての関ヶ原に、強く惹かれたのです。
十八年前、「関ヶ原」を考えたときは司馬史観からは離れ、通説の「裏切り者」である小早川秀秋が主役でした。調べれば調べるほど、関ヶ原に於ける最年少武将19歳の秀秋の決断は裏切りではなく、年月をかけた豊臣の権威への「復讐」に違いないと思うに至ったからです。「徳川史観」は無論、勝者に都合のよい歴史書であり、多くの作家たちの秀秋軽視論の背景には若さへの侮りがあるのではないか、とも思えました。
その五年後、「ラスト サムライ」に出演することで大掛かりな合戦シーンを目の当たりにして、また新たな「関ヶ原」の構想が湧きました。

「ラスト サムライ」を超える日本発の世界戦略時代劇を作りたい!という思いです。


 この時の主役は、島津維新入道。つまり、島津の退け口、と呼ばれる退却戦です。関ヶ原の戦場で、戦いの帰趨が決まるまで三成に味方することのなかった頑迷薩摩勢が、敗戦の途端、敵陣に向かって退却行を始め、合戦当初1500名いた将兵が、二週間後、故国にたどり着いた時には僅か88名だった、という、世界戦史史上の最も勇壮な「愚行」です。

こういった紆余曲折、あるいは人生の試練を経て、私がたどり着いた「関ヶ原」は、結局、司馬遼太郎原作の石田三成でした。
司馬先生は、太閤秀吉が天下を取った術を、「利害を持って説くだけで、正邪ではなかった」とし、秀吉が「天下に号令して以来十三年、なるほど世に秩序はできたが、利害で固まった秩序だ」としています。三成はそこに育ててくれた秀吉のこしらえた「悪」を見出し、「正義か不正義かと判断して」兵をあげるのです。
島左近が三成の家老になるキーワードは、「天下悉く利に走るとき、ひとり逆しまに走るのは男として面白い仕事」の一点です。そして、この一言こそ、今を生きる我々の指標とすべき生き方ではないでしょうか。

天下悉く利に走るとき、理念をもって流れと逆しまに走ることは、男にも女にも面白い仕事、生きる道なのです。


 国家の在り方が問われるこの不確かな時代を生き抜くために、我々にはもう一度、それぞれの立場で「正義」を問い直し実践する急務があります。

正義とは一言で言えば、人間の価値です。


「人が国家を形づくり国民として団結するのは、人類として、個人として、人間として生きるためである。決して国民として生きるためでも何でもない」と言ったのは日本の自由主義者を代表するジャーナリストであり政治家であった石橋湛山です。リンカーン大統領とも通ずる「正義」の認識がそこにはありました。
今、三成の血を継承することの重要性を感じています。司馬遼太郎文学の素晴らしさは「正義の信奉者」のもたらすマイナス面も活写し、石田三成を偶像視していないところです。三成と敵対する徳川家康のリアリストの悪しき面と魅力も同時に捕えています。私の中にも60%の三成と、40%の家康が共存しています。そこに、「関ヶ原」を作る意義がある、と痛切に感じています。

岡田准一/石田三成役


日本で一番の大合戦「関ヶ原」が映画化されることを僕自身、今から楽しみにしています。
歴史好きとして、本来の人物像に近いであろう「石田三成」を演じることができ嬉しく思います。
原田眞人監督のもと役所広司さん、有村架純さんを始めとするキャストの皆様、スタッフの皆様と
全力で撮影に挑みたいと思います。

役所広司/徳川家康役


信長、秀吉など、数々の戦国武将の成功と失敗を間近に見て学んできた家康が、
人生最大の大博打「関ケ原の戦い」に挑み、勝利するまでの心の動き、
今からワクワクしています。

有村架純/初芽役


この度、初の時代劇に挑戦させていただくことになりました。
言葉や所作、アクション、一から覚える事がたくさんありますが
出演されるキャストの方々のお芝居を見て勉強しながら、
その時代を生きた人物として、石田三成の腰元として
女を忘れしっかりと役目を果たしたいなと思います。
精一杯頑張ります!




映画『関ヶ原』は2017年初秋、全国ロードショー。

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