『超高速!参勤交代』の楽しすぎる6つのポイント!入り口はコメディ?でも実は本格時代劇!!
(C)2014「超高速!参勤交代」製作委員会
2月8日(水)に人気シリーズ第2弾の『超高速!参勤交代リターンズ』のデジタル配信が開始されます。それを前に動画配信サイトで絶賛配信中の前作『超高速!参勤交代』を予習しましょう!
[この作品を見れる動画配信サイト](2017年2月3日現在配信中)
1:無理難題にアイデアで勝負する!
磐城(今の福島)の湯長谷藩は石高たかだか1万5千国の弱小貧乏藩。藩主の内藤政醇(ないとうまさあつ)1年間の江戸勤めを終えてやっとこさ帰ってきたところ。
ところが権力への野心満々の松平信祝(まつだいらのぶとき)の命令で5日、実際のところはあれこれと結論の出ない話し合いで1日つぶしてしまったので、実質4日で江戸に参勤する命令が下されます。本来ではあればどう考えても8日はかかる日程。
こんな無理難題を吹っかけたのも老中信祝の狙いでした。どんな理由があっても参勤の日程に遅れてしまえば、その藩はどんな処分を受けても文句は言えません。つまりこの参勤の命令は湯長谷藩に失敗させるための命令だったのです。
それでも政醇は知恵者の家老や便りなる剣術の達人の武具奉行、そしてふらりと現れた一匹狼の忍びなどの最少人数で昼夜を問わず山中を走り抜けることで江戸に向かいます。
最初の難関は道中の要所にある関所。これは相応の規模の大名行列をちゃんと編成して、参勤に手を抜いていないかチェックすされるポイント。ここは人を雇ったり、借りたりして何とか切り抜けます。
さらに湯長谷藩が出立を諦めるかと思っていた信祝は刺客を放ってこれを妨害にはしります。立て続けの妨害で湯長谷藩一行は散り散りになってします。
果たして、江戸にたどり着けるのか?さらに“幕府に報告していない金山を持っている”という嫌疑をどうやってぬぐうのか?知恵と思い付きで危機に対峙する姿は今の時代の人たちにも参考になるかもしれません。
2:アラフィフなのに動けるオトコたち
主演は新作映画「破門」や「3月のライオン」「花戦さ」と今年も変わらずの売れっ子の佐々木蔵之介。アラフィフながらも舞台で鍛えた身体のキレは衰え知らず。華麗な抜刀術や一対多数の場面でも相手を圧倒する殺陣を披露します。
武具奉行で剣術の達人を演じる寺脇康文もやっぱり舞台出身なので動ける役者。こちらはなんと54歳!盟友岸谷五朗との演劇ユニット地球ゴージャスでも観客を魅了する動きを劇中でも披露しています。
そして一匹狼の忍びを演じるのがハリウッドでも活躍する伊原剛志。タランティーノも尊敬する往年のアクションスター千葉真一が主催するジャパンアクションクラブ出身ということでさすがの一言です。
湯長谷藩の一行には上地雄輔、知念侑李、忍成修吾といった若手俳優もいるのですが、彼らの若々しい動きに負けないキレキレぶりを堪能できます。
(C)2014「超高速!参勤交代」製作委員会
3:ツンデレな深キョン
様々な困難・妨害にあって一行から離れ離れになってしまった政醇。そんな彼が牛久(今の茨城県)の宿で出会ったのが飯盛女のお咲に出会います。口汚く誰彼構わず悪態をつくお咲ですが、口減らしのために親に売られたという事情を知った政醇は自分もまた乳母に育てられ親の温かみを知らなかったこともあってお咲に惹かれてきます。そして内面は実は乙女なお咲も・・・。
このツンデレヒロインお咲を演じるのが深キョンこと深田恭子。絵に描いたようなツンデレキャラですが、こういうキャラと相性抜群の深キョンはやはりはまります。
帰る家も迎えてくれる家族もいないので、どうしてもツンケンしてはすっぱな女になっていますが、政醇の素朴な優しさにふれると一気に乙女モードになります。
硬派な役どころも演じることが増えてきた深田恭子ですが、やっぱりコメディエンヌとしての彼女はひと際かわいく輝いて見えます。(ちなみにリターンズではもっとベタ甘になります)
4:悪役を堪能してる陣内孝則!
湯長谷藩が抱えていると思われる金山、さらには老中首座として政権のど真ん中への野心をギラギラとたぎらせる松平信祝を演じるのが陣内孝則。
比較的リアルな風貌のキャラクターばかりの中で信祝=陣内はアイシャドウをばっちりと濃い目に決めて登場。
質素倹約を奨励していた8代将軍徳川吉宗の時代であるにも関わらず、贅沢三昧の生活、豪奢な屋敷、金ぴかの羽織に身をまとい一人で悪の権化を体現しています。にやにやと笑いながら必要がなくなれば誰であってもバッサリと切り捨てます。(リターンズで披露する鎧姿はダース・ベイダーのようです)
こんな役をまた陣内孝則が変に陰にこもらず楽しそうに演じています。まるで特撮もヒーローもののわかりやすい悪役をやっています。
(C)2014「超高速!参勤交代」製作委員会
5:短い時間で存在感抜群ベテラン俳優!
信祝の陰謀を薄々気が付きながら、政醇と湯長谷藩なら危機を切り抜けてくれると信頼を寄せる江戸幕府8代将軍徳川吉宗を演じるのが四代目市川猿之助。
それまでの市川亀治郎から四代目猿之助に襲名してから初めての映画出演でした。短い出番でしたがやはり時代劇に歌舞伎役者が出ると一気に貫禄が増して画面が締まります。(ちなみに佐々木蔵之介と猿之助は歌舞伎の舞台で共演した繋がりもあります)
信祝の叔父で老中首座の松平輝貞を演じるのがベテラン俳優の石橋蓮司。甥の信祝を厳しく罰する一方で、お咲の罵詈雑言もさらっと受け止める懐の深い政のベテランの余裕を見せます。
6:コメディで本格時代劇!
参勤交代の前に“超高速”の文字。冗談半分のようなタイトルでドタバタコメディなのかと思いきや、実は義理と人情、忠義と武士の魂がこもった本格時代劇となっています。
ラスト、江戸城をそして、参勤の期限を目前にした中で江戸の町で繰り広げられる再結集した湯長谷藩の面々と老中信祝の刺客の忍びの大群との一大決闘シーンは迫力満点。
政醇の危機に藩の部下・仲間たちが駆けつけてくる展開はやはり燃えます。また、男なら一度は言ってみたい「ここは俺に任せて先に行け!」的展開もあります。
ど派手な発破シーンやワイヤーアクションもたっぷりあって立体的な殺陣を楽しめます。各々の特技・特色を生かしたバリエーション豊かなアクションンもあって、個性豊かな湯長谷藩の面々を生き生きとさせます。
映画の大オチも知恵と武士の意地で陰謀をつぶす主人公たち、憎まれ口を叩いて去っていく悪役といかにも時代劇というような決着のつき方です。
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『超高速!参勤交代』どうぞお楽しみください。
(文:村松健太郎)
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