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脚本家マックス・ランディス「日本のアニメと言ってもおかしくない」
脚本家マックス・ランディス「日本のアニメと言ってもおかしくない」
今週末2017年5月13日(土)より公開となる、映画『バッド・バディ!私とカレの暗殺デート』。
ダメ男にばかり恋して失敗を繰り返す女の子が、伝説の殺し屋と恋に落ちることで暗殺能力が覚醒する様を描く本作は、映画監督のジョン・ランディスを父に持つマックス・ランディスが脚本を手がけている。
キャラクターは自分の子供だから、最終的には自分から生まれる
マックス・ランディスは、超能力を手に入れた普通の男子高校生を描いた『クロニクル』、CIAエージェントという裏の顔を持つコンビニバイトを描いた『エージェント・ウルトラ』など、どこにでもいる人物に一味違ったスパイスを加えたストーリーを生み出すことで注目されている脚本家。
伝説の殺し屋と恋に落ちたら暗殺能力が覚醒してしまったという本作の主人公・マーサのモデルについて、マックス・ランディスは「アクション映画では、多面的に描かれる男性とは対照的に女性は一面的に描かれがちだから、常に女性を多面的に描こうとしているよ。映画の中で無駄なスペースがないように描くことを心がけているんだ。多少周りの影響は受けているけど、キャラクターは自分の子供だから、最終的には自分から生まれているよ」と語る。
またマーサ役に、アナ・ケンドリックを起用したことについては「マーサのおかしな部分を上手く表現してくれて本当に素晴らしかったよ。彼女が過去に演じてきた役とは違ってマーサのユニークな部分がよく出ていた。マーサ役にはぴったりだったよ」と満足した様子を見せる。
また、本作では脚本家という枠を飛び越え、制作にも携わったといい「この作品ではクリエイティブな部分だけを見ていればよかったので、おいしい部分を味わえた。大変な部分は他のプロデューサーがニューオリンズでやっていて、僕は転々としながら取り組んでいたので、負担なく楽しくやれたよ。今やっているTVドラマの仕事は予算管理をしなくてはいけない。つまり、『バッド・バディ!』で他のプロデューサー達がやっていた難しいことをやらなければならなくて大変だよ!その反面、いかに作品を守るかという意味でプロデューサーを経験出来て良かった。自分が書いた脚本が映画になっていく過程で、よりコントロールできたからね」と楽しみながらたくさんのことを学んだという。
何かを与えられることで人生が変わるという映画は好きじゃない
マックス・ランディスと言えば“覚醒”という共通点の作品が多いが、自身の覚醒したい能力について聞くと「自分にも特別な能力はあると思っているよ。それは、物を書くこと。作品に“覚醒”というのを含んでいるのは、みんなそれぞれ自分の能力に気づいて欲しいという思いからだよ。奇想天外なスキルを得るとしたら、人を幸せにする力が欲しいな」と、“覚醒”という要素に込めた願いを明かしながら「どうやれば実行できるのかわかればうれしいよね」と語った。
そして、本作で描かれる恋に落ち覚醒した主人公にかけ、自身も恋に落ちると覚醒するのか問うと「常に(恋する)相手によって受ける影響や相手に引き出してもらうものは違うと思うんだ。それは『バッド・バディ!~』や『エージェント・ウルトラ』でも描いているんだ。相手によって、自分では気づかなかった事や信じてなかった事を引き出してもらえる人に出会えるということが人生にとって大切。何かを与えられることで人生が変わるという映画は好きじゃない」としながら「相手によって自分が少しずつ変わっていく、そういう登場人物の描き方を心がけているよ。マーサとフランシスにもあてはまっていて、フランシスによってマーサは救われるけど、マーサ自身がフランシスを救っているという部分もある。2人は友達であり、恋人であり、パートナーであるんだ」と映画の中での恋愛観と交え、自身の理想についてコメント。
さらに、自身の理想の人については「自分自身がより良い人間にならなくてはいけないと思っているよ。相手の気持ちを尊重できるように。人って、相手との関係を急ぎがちだから、僕も人を傷つけないように気を付けている。だから流れにまかせて相手を尊重するということをまだ学んでいる段階だよ。学ぶのは難しいことだけど、僕もいつか理想の女性と会えるといいな。その人がクールな女性だといいな」と明かす。
また、日本のアニメにも影響を受けてきたと語り「アニメには変なところもあるけど、色んな感情や色んなトーンが混ざっているということを今回の『バッド・バディ!私とカレの暗殺デート』でも表現するようにしたんだ。『バッド・バディ!私とカレの暗殺デート』=日本のアニメと言ってもおかしくないよ」と興奮ぎみに語った。
映画『バッド・バディ!私とカレの暗殺デート』は、2017年5月13日(土)より、新宿シネマカリテ他全国ロードショー。
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