インタビュー

2017年10月14日

カツセマサヒコとシネマズ編集部が語る「2017年の映画」森の映画祭2017レポ

カツセマサヒコとシネマズ編集部が語る「2017年の映画」森の映画祭2017レポ




10月7日(土)に愛知県の離島・佐久島でオールナイトの野外上映フェス「夜空を交差する森の映画祭2017」が開催され、メインステージでは「2017年今までとこれからの映画を振り返る」と題して、シネマズby松竹編集部から柳下修平編集長、大谷和美、ゆうせい両副編集長と共にコラムニストのカツセマサヒコさんが登壇しました。




初の離島開催となった「夜空を交差する森の映画祭2017」は今年で4回目。

島民約250名の佐久島におよそ2,000名の参加者が集まり、島内の3ヶ所で映画やワークショップ、トークショーなどがオールナイトで開催された今回のイベント。シネマズby松竹編集部は昨年に続いての登壇となりました。深夜2時過ぎから始まったトークショーは今年2017年を作品ごとに振り返ると言うクロストーク。
一体どんな話が交わされたのでしょう。

今年の話題作を振り返る




シネマズby松竹 ゆうせい副編集長


ゆうせい:早速、今年2017年の映画を振りかえっていきたいと思います。1月から3月で話題になった映画というと、まずは『ラ・ラ・ランド』ですね。男の立場から言うとラストはちょっと納得いかないというか、やってくれたなと。



コラムニストのカツセマサヒコさん


カツセ:あれがいいんじゃないですか。『ラ・ラ・ランド』はオープニングだけで1,800円の価値があると僕は思っていて、本当に素晴らしいと思いました。長回しだけで4〜5分はあるじゃないですか。あれだけで監督の執念がすごいなと思っていて、見ているだけで大興奮ですよ。



シネマズby松竹 柳下修平編集長


柳下:ブルーレイでも出ていて、お酒でも飲みながらビターな感じで浸れると思うので、是非、みなさんこれからでも見ていただければ。



ゆうせい:次は『キングコング:髑髏島の巨神』ですね。

カツセ:これ、面白かったらしいですね。

ゆうせい:この映画を見てない方に言うと、(ポスターの)真ん中がキングコングなんですけど、この、でっかいゴリラが「完璧のゴリラ」なんですよ。




カツセ:ただデカイだけのゴリラってこと?

ゆうせい:いや、なんかすごいゴリラで。

カツセ:雑だなあ(笑)

ゆうせい:人間がいかに無力かっていうのをこの映画で教えてくれるんです。やっぱりデカかろうがゴリラだから、人間の文明や知恵には勝てないっしょみたいな感じになるんですけど、そんなのゴリラが結局バーン!ってやって終わりなんです。

柳下:全部、手で払って終わりね。

ゆうせい:キングコングの無双具合、そしてこのポスターに出てくる盛大なネタバレ感がすごいんです。

カツセ:絶対、他の動物が出てくるの分かるんですよね。

ゆうせい:難しい映画じゃなくて、何にも考えずにビールでも飲んでワイワイしたいなという時に是非観ていただきたいですね。




ゆうせい:次は4月から6月からピックアップしていきましょう。『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』これは編集長肝いりの作品ですね」

柳下:肝いりです。実はこの映画、コナン(の話)じゃないんです。服部平次という西の名探偵で工藤新一のライバルが大活躍して、平次と和葉のラブコメ的な感じが中心の話。紅葉の時期の京都が舞台になっていて、レンタルも始まっているので、これを観てから京都の秋の紅葉に行ったら最高ですよ。



シネマズby松竹 大谷和美副編集長


大谷:コナンを見たことない人なんてあまりいないですよね。私は特撮好きでアニメ映画を観ない方なんですけど、コナンはもちろん子供の時から観ていて、黒の組織が今どうなっているのか分からないんですけど、平次と和葉の関係は絶対に変わってないですよ。安定の平次と和葉だったので、久しくコナンを見てない方でも安心して観られる映画です。

ゆうせい:僕は柳下編集長がどうしてもこれを観なさいと言ってたので、1作目以来このシリーズを観たんです。そしたら開始5分くらいで「名探偵 平次」ということが分かるんですよね。平次がすごく活躍して、昔を思い出しました。

大谷:先日、柳下編集長が名探偵コナンのプロデューサーさんに取材したインタビュー記事がありますので、コナンが大好きな方もこれから見てみようかなと思っている方も楽しめる記事になってます。

関連:『名探偵コナン』諏訪道彦プロデューサーに聞いた「大ヒットの理由とこれからのコナン」

『ダンケルク』の臨場感がハンパない





柳下:次は7月から9月。『ダンケルク』の話にいってみようと思います。

カツセ:クリストファー・ノーラン監督の作品ですね。今日、船に乗ってこの佐久島に来るとき、気分が完全に『ダンケルク』になってて。

ゆうせい:みなさん桟橋にいてね、「これからそこ狙われるぞ!」みたいなね。




カツセ:ざっくりいうとイギリスとフランスの同盟軍が窮地に追い込まれていて、そこからの脱出劇を描いている戦争映画なんですけど、船に乗っている時はまさにその気分でしたね。

柳下:この映画すごいのは、戦争映画って難しいとかグロいから観ないという人もいますが、これはグロくないんですよね。

カツセ:全然、グロくないです。最初から最後までずっとクライマックスじゃないですか?

柳下:そう、戦場に突っ込まれた感じ。

カツセ:自分らがそこに投げ出された感じがすごくある。あの臨場感はハンパじゃないなと思いました。

2017年これからの話題作




柳下:さて、いよいよこれからの話題作ですね『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』。

カツセ:うわ、これ観たいわあ。




ゆうせい:前作では、ルークはよ出て来いやと、あんたのせいで宇宙が大変なことになって、どこにいるんや、頼むわ!って感じだったので、すごい楽しみなんですけど。

大谷:私、スター・ウォーズは1作も観たことがないんですけど、どこから観た方がいいですか?




柳下:この作品(最後のジェダイ)から観た方がいいです。自分はシリーズものの映画には持論があって、全作予習しなきゃと思う人もいるかと思いますが、とりあえず観てみればいいと思うんですよ。とりあえず観てみて分からないところはそこから戻るみたいな。

カツセ:パート4から観るべきか1から観るべきかは意見が割れますよね。

ゆうせい:それを言うと4からかな。

柳下:公開順に言うと4・5・6・1・2・3・7そして今回の8。

大谷:とりあえずこれ(最後のジェダイ)を観てみて、なんか面白そうと思ったら4から観てみる感じですかね。

ゆうせい:そうですね、その差に驚くと思いますけど。

カツセ:グラフィックの進化にね。

大谷:あれですね、仮面ライダー1号を観たときに「えっ」ってなるやつですね?

カツセ:強引に特撮で言い表すのやめた方がいいですね(笑)

『アバウト・タイム』は人に優しくなれる映画




柳下:そろそろお時間になりますけど、数時間前このメインステージでは2013年公開の『アバウト・タイム』が上映されました。それについてカツセくんが語りたいそうですね。

カツセ:4人とも同じ宿なんですけど、僕だけ観に行って後の3人はずっと寝てたんですけど。

ゆうせい:ネガティブキャンペーンやめてください(笑)

カツセ:ゆうせいさんは実際、観ましたか?

ゆうせい:僕の結婚祝いに『アバウト・タイム』のブルーレイをくれているのに、こういう事を言うんですよ。もちろん、観ましたよ。




カツセ:僕、結婚した人に『アバウト・タイム』のブルーレイを贈るというのを毎回やっているんです。夫婦という関係もそうだし、自分の親との家族愛もそうだし、子供に対してもそうだし、自分の人生も毎日ちゃんと生きなきゃって。本当に明日から行動が変わる映画ってあんまりないと思うんですよ。僕はこの映画を初めて観た翌日から、コンビニ店員さんに対してむちゃくちゃ優しくなりました。

ゆうせい:それまではね、蔑んだ目で・・。

カツセ:蔑んでないですけど(笑)人に優しくなれる映画になってますよね。多くの人に観てもらいたいと思うので、結婚式にブルーレイを贈っています。

柳下:『アバウト・タイム』が好きな方は『ラブ・アクチュアリー』という映画が同じ監督さんで、これからクリスマスシーズンにぴったりでオススメです。今年の12月には『ラブ・アクチュアリー in コンサート』というライブが開催されるので、併せて観に行ってもらえればと思います。

ゆうせい:僕のクリスマスベストムービーはシュワルツェネッガーの『ジングル・オール・ザ・ウェイ』なんですけど・・・・やめましょうかこの話。

柳下:会場シーンとしている(笑)

カツセ:今日はじめてお客さんが引いていくのが分かりましたね(笑)

ゆうせい:もしかしたら後ろの方で「あのヒゲメガネ、分かっているな!」って思う人がいるかもしれない。

大谷:私は『バトル・ロワイヤルⅡ』 がすごく好きで、昔は毎年クリスマスイブに観ていました。竹内力さんが「メリー・クリスマス」って言ってくれるので。

カツセ:すげえなあ(笑)



















真夜中の時間帯ながら多くの方に観ていただいたトークショーは終始、和やかな雰囲気で進みました。
この後、メインステージでは『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』が上映され、朝日とともにイベントは閉幕しました。

愛知県・佐久島は一色港から船に乗ってわずか20分程度で行ける離島。インスタ映えするフォトスポットが島のいたるところにあり、イベント参加者は船の時間ギリギリまで、その景色を楽しんでいました。

夜空と交差する森の映画祭2017 / FOREST MOVIE FESTIVAL

(取材・写真:中川マナブ(東京散歩ぽ))

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