映画コラム
イケメンモーツァルト、女子ウケも抜群!?『プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード』
イケメンモーツァルト、女子ウケも抜群!?『プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード』
こんにちは、八雲ふみねです。
今回ご紹介するのは、現在公開中の『プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード』。
アナイリン・バーナード演じるモーツァルトのイケメンぶりに注目が集まる一作です。
八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.134
1878年、プラハではオペラ「フィガロの結婚」の話題で 持ちきりになると同時に、作曲者のモーツァルトに注目が集まっていた。
上流階級の名士たちから新作の依頼を受けてプラハの地へやって来たモーツァルトは、「フィガロの結婚」のケルビーノ役に抜擢されたオペラ歌手スザンナと出会い、彼女の美貌に魅了される。
そしてスザンナもまた、モーツァルトが妻帯者であることを知りながら彼の天才ぶりに惹き付けられずにはいられなかった。
しかし、猟色家と噂されるサロカ男爵もスザンナを愛人にしようと狙っていて…。
昼のメロドラマか、はたまた火サスか!?
実態は愛と嫉妬にまみれた極上の音楽ドラマ!
今年、芸能界で取り沙汰されたキーワードとして真っ先に思い浮かぶのが、不倫。
映画作品においては不倫を題材にしたものは洋邦問わず名作が多くありますが、現実は決して甘いものではなく…。
本作は天才作曲家モーツァルトと若くて美貌のオペラ歌手の道ならぬ恋、さらにパトロンである男爵まで巻き込んでの三角関係のお話。
…というコトは、これってクラシック音楽界の大スキャンダルを掘り起こした映画なの???
いえいえ、本作はあくまでもフィクション。モーツァルトがプラハで名作オペラ「ドン・ジョヴァンニ」を初演したという史実から着想を得て作られたものです。
しかしモーツァルトという実在の人物が主人公なだけに、臨場感はたっぷり。
「ドン・ジョヴァンニ」の制作と平行して描かれる、愛と嫉妬と陰謀にまみれたドロドロの人間ドラマは、さながら昼ドラかサスペンス劇場か!?
…と、そこまで下世話にならないのが本作の魅力。
プラハ上流階級の華やかな雰囲気とオペラシーンは溜息が溢れるほど美しく、普段オペラやクラシック音楽に触れる機会があまりない人でも充分楽しむことが出来ますよ。
アナイリン・バーナードのイケメンぶりが、
新たなモーツァルト像を生み出した!
主演を務めるのは、アナイリン・バーナード。
『ダンケルク』にも出演していたイギリスの新進俳優で、目ヂカラもバッチリなイケメンモーツァルトを好演しています。
スザンナ役には『高慢と偏見とゾンビ』のモーフィッド・クラーク、サルカ男爵役には名優ジェームス・ピュアフォイがそれぞれ扮し、ミステリアスな恋のトライアングルを展開します。
映画好きがモーツァルト映画と聞けば『アマデウス』を思い出す人も多いはず。
しかし本作で描かれているモーツァルト像は『アマデウス』での天真爛漫でエキセントリックなものとは違い、繊細で情熱的な一面をクローズアップ。モーツァルトの作曲家としての才能を鮮烈に描き出しているのも、見どころのひとつです。
さらに本作が面白いのが、モーツァルト、スザンナ、サルカ男爵が繰り広げる愛憎劇がオペラ「ドン・ジョバンニ」のストーリーとリンクしていくところ。
それが冒頭に書いたように「どこまでが史実でどこからがフィクションか」、その境目が観るうちに曖昧となり、観客を映画の世界へとグイグイと引き込んでいくのです。
まるで現代のモーツァルト!?
最近ウワサの“あの人”が登場。
本作の試写会イベントに“現代のモーツァルト”のような出で立ちで登場したのは、モデル・タレント・ミュージシャンとして活躍するMattさん。
イベントではMattさんアレンジの「きらきら星前奏曲」を生演奏で披露。
美しいピアノの調べに、会場のお客様もうっとりとした様子。
Mattさんと言えば女子力が高いことでも有名ですが、この日のMattメイクは本作主演のアナイリン・バーナードのメイクを参考にしたとのこと。確かに、近くで拝見するとアイシャドーの乗せ方とか似ています!
Mattさんならではのこだわりポイントに、私も司会を務めながら感心しきり!でした。
作品情報
プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード
2017年12月2日からヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
監督:ジョン・スティーブンソン
出演:アナイリン・バーナード、モーフィッド・クラーク、ジェームズ・ピュアフォイ、サマンサ・バークス ほか
© TRIO IN PRAGUE 2016
公式サイト http://mozart-movie.jp/
八雲ふみね fumine yakumo
大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
「シネマズ by 松竹」では、ティーチイン試写会シリーズのナビゲーターも務めている。
八雲ふみね公式サイト yakumox.com
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