映画コラム

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2018年01月05日

『ラ・ラ・ランド』のライアン・ゴスリング主演!バディ映画の快作『ナイスガイズ!』

『ラ・ラ・ランド』のライアン・ゴスリング主演!バディ映画の快作『ナイスガイズ!』



(C) 2016 NICE GUYS , LLC




2017年の映画の“顔”ということで、映画ファンでしたらまずライアン・ゴスリングの名前を挙げられるのではないでしょうか?

大ヒット・ミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』(16)でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、またカルト的人気を誇る名作SF映画の続編『ブレードランナー2049』(17)に主演して、日ごろ手厳しいマニアからも絶賛された彼。

今回ご紹介の『ナイスガイズ!』はそんなライアン・ゴスリングのまた違う一面を堪能できるエンタメ・サスペンスの逸品です!



賞レースの常連で監督&ミュージシャン
ライアン・ゴスリングの華麗なキャリア



作品を紹介する前に、ライアン・ゴスリングのキャリアをざっと振り返ってみましょう。

生まれは1980年のカナダで、実は子役出身。1990年代の半ば、ディズニー・チャンネルの『ミッキーマウス・クラブ』などに出ていました。

21世紀に入って本格的に映画出演を開始。2004年の『君によむ物語』で注目を集めるようになり、薬物中毒の教師を演じた『ハーフネルソン』でアカデミー賞主演男優賞候補、『ラースとその彼女』(07)や『ブルーバレンタイン』(10)『ドライブ』(11)と立て続けにゴールデングローブ賞映画部門主演男優賞(ドラマ部門)候補になるなど、その演技が評価されていきます。

2014年には『ロスト・リバー』で監督デビューも果たした才人で、一方ではバンド“デッド・マンズ・ボーンズ”を率いるミュージシャンとしての顔も持ち合わせています。

そんな彼の名前を一躍一般的なものにしたのは、やはり『ラ・ラ・ランド』で、ここでついにゴールデングローブ賞主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞しています。

そして映画『ナイスガイズ』は、『ラ・ラ・ランド』と同じ2016年にライアン・ゴスリングが出演したクライム・ミステリ・アクション・コメディ映画。要するにジャンルごった煮のエンタメ快作なのでした!



(C) 2016 NICE GUYS , LLC




コミカルでサスペンスフルな
バディ映画の快作『ナイスガイズ!』



映画『ナイズガイズ!』でライアン・ゴスリングが扮しているのは、シングルファーザーで酒浸りの日々を送っている私立探偵マーチです。

あるとき彼は、死んだはずのポルノ女優の捜索を始めることになりました。

まもなくしてアメリア(マーガレット・クアリー)という少女の存在までたどり着きますが、自分のことを探られたくない彼女の依頼を受けた腕力ジャイアン系示談屋ヒーリー(ラッセル・クロウ)にボッコボコにされてしまいます。

しかし、今度はヒーリーもアメリアを探す別の男たちの襲撃を受け、かくしてマーチは無理やりヒーリーの相棒にさせられ、なぜかそこにマーチの13歳の娘ホリー(アンガーリー・ライアス)まで加わって、失踪したアメリア探しを始めるのですが、やがて事態は1本の映画にまつわる連続不審死事件へと発展し、ついには国家を揺るがす巨大な陰謀に巻き込まれてゆく!?

ここでのお楽しみは、まずはやはりライアン・ゴスリングとラッセル・クロウの凸凹コンビによるバディ・ムービーとしての魅力でしょう。

特にここでのライアン・ゴスリングのだらしなさや情けなさ、かっこいいのかへっぽこなのかよくわからないグータラで探偵を楽しそうに演じてくれています。

マーチの生意気盛りの娘ホリーには、このあと『スパイダーマン:ホームカミング』(17)や『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』(17)に出演するなど現在人気急上昇中のアンガーリー・ライアス。マーガレット・クアリーもアメリカ版『デスノート』(17)で注目の存在です。

さらにはオールド・ファンには嬉しいオスカー女優キム・ベイシンガーの登場など、魅力的なキャストが集結しています。

その一方でドラマそのものはコミカル・タッチながらも極めてスリリングでサスペンスフルです。

監督は『アイアンマン3』(13)で知られるシェーン・ブラック。

今回はバディ・ムービーの名作『リーサル・ウエポン』シリーズの名プロデューサー、ジョエル・シルヴァーと組んで(もともとシェーン・ブラックは87年の『リーサル・ウエポン』の脚本を書いてキャリアを飛躍させた才人なのでした)、極上のエンタメを構築してくれているのです。

アメリカの批評サイト“Rotten Tomatoes”では92パーセントの高得票。

『ラ・ラ・ランド』や『ブレードランナー2049』でライアン・ゴスリングのファンになった方も、まだ彼の魅力に気づいてない方も、肩ひじ張らずに見ていただけるエンタメの逸品としてオススメしたい快作です。

[この映画を見れる動画配信サイトはこちら!](2018年1月5日現在配信中)
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(文:増當竜也)

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