“俳優”野田洋次郎の魅力とは?『泣き虫しょったんの奇跡』監督&プロデューサーが語る!
(C)2018「泣き虫しょったんの奇跡」製作委員会 (C)瀬川晶司/講談社
異色の棋士・瀬川晶司五段の自伝的作品を実写映画化した『泣き虫しょったんの奇跡』(公開中)。本作で、主人公・しょったん(松田龍平)の幼い頃からのライバルであり、しょったんを陰ながら支える“親友”という役どころを演じたのは、RADWIMPSのボーカル・野田洋次郎。本作の豊田利晃監督とプロデューサーが、野田の“役者”としての魅力を語った。
主人公・しょったんを演じる松田龍平のほか、野田洋次郎、永山絢斗、染谷将太、妻夫木聡、松たか子、國村隼といった主役級の豪華キャストが集結し、第42回モントリオール世界映画祭フォーカス・オン・ワールド・シネマ部門に正式出品された本作。幼い頃から将棋一筋で生きてきた“しょったん”こと瀬川晶司は、「26歳の誕生日を迎えるまでに四段昇段できないものは退会」というプロ棋士養成機関・奨励会の規定により、26歳にして人生の目標を失い社会の荒波に放り出されてしまう。一度は夢破れたしょったんが、周囲の人々に支えられながら、史上初めて奨励会退会からのプロ編入という偉業を成し遂げた奇跡の実話を描く。
(C)2018「泣き虫しょったんの奇跡」製作委員会 (C)瀬川晶司/講談社
主人公・しょったんにとって幼い頃から最大のライバルであり、一度はプロを諦めながらも、再び夢を追いかけるしょったんを陰ながら力強く支える“親友”という役どころを演じた野田洋次郎。RADWIMPSのボーカルとして若者を中心に絶大なる支持を受ける野田だが、近年では自身が映画初主演を務めた『トイレのピエタ』を始め、ドラマ「100万円の女たち」でも主人公を演じ、ドラマ「dele」にもゲスト出演を果たすなど、俳優としても注目を集めている。
(C)2018「泣き虫しょったんの奇跡」製作委員会 (C)瀬川晶司/講談社
主人公を演じる松田龍平とは、公私ともに交流があり、互いをよく知る間柄。今回のキャスティングに関しても、松田と豊田監督がいる場に野田が合流し、二人の雰囲気を見た監督が両名の組み合わせを思いついたことがキッカケだったという。“リアル親友”との共演について野田は、「撮影初日は恥ずかしさがマックスだった」と撮影当時を振り返っている。そう語る野田の言葉通り、監督も「時々、互いの顔を見合わせて、照れてしまうことがよくあった」と、後に撮影当時の微笑ましい二人の様子を明かしている。一方で、「公私共に仲が良いとはいえ、現場でベッタリということでもなく、良い距離感で撮影に臨まれていたように思います」と語るのは、プロデューサーの大瀧氏。「もしかしたら普段の松田さんと野田さんもこんな感じで会話しているのかな、と思うくらい、劇中の晶司と悠野のシーンは温かい空気が流れています」と、プライベートでも“親友同士”の二人だからこそ体現できた独特の空気感を絶賛。終始良い空気感が漂う中、撮影が行われたようだ。
(C)2018「泣き虫しょったんの奇跡」製作委員会 (C)瀬川晶司/講談社
また今回、野田の出演シーンについては撮影の後半で進められたという。大瀧氏は「出来上がっている現場に急に入ってフルスロットルでお芝居しなければいけない環境で大変だったかと思いますが、とてもナチュラルで等身大に演じられていて、アーティストとして姿が全く垣間見えない点が凄いと思いました」と、“アーティスト”のオーラを一切感じさせず演じ切った野田の、“役者”としての佇まいを称賛している。そんな野田の“役者”としての魅力について、「真剣に芝居に取り組む姿勢」(監督)、「洋次郎とは“ここからは演じています”という垣根がない瞬間があるのが特別だなと思いました。彼自身はすごく真面目だし、芝居をやるからには本気でやろうと思って来ている。その気持ちに僕も勇気付けられました」(松田)と、それぞれが語る言葉からは、野田が芝居に対して真摯な姿勢で向き合っていたことがうかがえる。
すでに本作を鑑賞した観客からも、「瀬川さん演じる松田龍平さんと親友役の野田洋次郎さん。2人のシーンがとても良かった!」「洋次郎さんと龍平さんは映画の中でも親友としてすごく良い空気感が漂ってた」「洋次郎さんの龍平さんへの台詞が優しくて優しくて…。洋次郎さん、いい味出してるなあ…」と絶賛する声が続出中。野田が“アーティスト”としてのオーラをかき消し熱演した本作を、ぜひスクリーンで確認してほしい。
ストーリー概要
26歳。それはプロ棋士へのタイムリミット。小学生のころから将棋一筋で生きてきたしょったんこと瀬川晶司の夢は、年齢制限の壁にぶつかりあっけなく断たれた。将棋と縁を切りサラリーマンとして暮らしていたしょったんは、アマ名人になっていた親友の悠野ら周囲の人々に支えられ、将棋を再開することに。プロを目指すという重圧から解放され、その面白さ、楽しさを改めて痛感する。「やっぱり、プロになりたい―」。35歳、しょったんの人生を賭けた二度目の挑戦が始まる――。
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