波乱万丈な歌姫の人生を見よ!『私は、マリア・カラス』をより楽しむためのおススメ映画3本



© 2017 - Eléphant Doc - Petit Dragon - Unbeldi Productions - France 3 Cinéma



12月21日(金)から、没後40年のオペラ歌手、マリア・カラスの人生を綴った映画『私は、マリア・カラス』が公開される。ここでは、『私は、マリア・カラス』をより楽しむための、マリア・カラス映画3本を紹介する。


音楽史に永遠に輝く才能と絶賛されたオペラ歌手、マリア・カラス—。
彼女のドラマティックな人生は、これまでにも幾度となく映画化され、舞台や記録映像を集めたドキュメンタリー映画も公開されている。『私は、マリア・カラス』が過去作と一線を画すのは、映画内のほぼすべてがマリア・カラス自身の言葉と歌で構成されている点だ。もちろん本作だけでも、苦悩する歌姫の姿や彼女の歌声の素晴らしさを知ることができるが、過去作を見てカラスのドラマティックな人生を知れば、より楽しめること間違いないはずだ。


◆『マリア・カラス 最後の恋』('05)



ypo58) 洋画:劇場映画ポスター【マリア・カラス 最後の恋 】2005年公開 監督: ジョルジオ・カピターニ 出演: ルイーザ・ラニエリ Callas e Onassis



マリア・カラスは、その歌声だけでなく恋多き私生活も世界中から注目を集め、数々のスキャンダルで世間を騒がせたことでも有名。なかでも、ギリシャの海運王アリストテレス・オナシスとの情熱的な恋愛は、マリア・カラスの人生を知る上で切り離せない重要なエピソード。『マリア・カラス 最後の恋』は、そんなカラスとオナシスの運命的な出会いから別れまでを中心に、絶頂期のマリア・カラスの波乱に満ちた私生活を描いたイタリア映画だ。それぞれにパートナーがいながらも、瞬く間に恋にのめりこんでいく二人の姿や、それぞれが抱える事情が描かれている。オペラ歌手としても女性としても絶頂期だった時期のマリア・カラスを知るにはうってつけの作品と言えるだろう。


◆『永遠のマリア・カラス』('02)



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1977年に享年53歳で息を引き取ったマリア・カラス。『私は、マリア・カラス』では、その2年前にフロリダのパームビーチでバカンスを楽しむ貴重なプライベートフィルムが登場し、彼女が死の直前まで舞台復帰を目指して練習を続けていたことが綴られている。『永遠のマリア・カラス』はそんなマリア・カラスの最晩年期にスポットを当てたヒューマン・ドラマ。オナシスの死後、パリで隠遁生活を送っていたカラスが、かつての仕事仲間ラリーからオペラ映画の主演を打診され、再び歌への情熱を取り戻していく姿が描かれている。本作を見れば、絶頂期の声を失ってもなお、歌手としてのプライドを捨てなかったカラスの生きざまがよくわかる。さらに、本作でマリア・カラスを演じたファニー・アルダンは、『私は、マリア・カラス』でカラスの自叙伝や手紙を朗読。カラスの生き写しのようなハスキーな声は、『永遠のマリア・カラス』の演技でも楽しむことができる。


◆『マリア・カラスの真実』('07)



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『マリア・カラスの真実』は、彼女のドラマティックな人生の足取りをたどるドキュメンタリー映画。母親との確執や、デビューまでの道のり、夫バティスタ・メネギーニとの結婚生活など、カラスのドラマティックな人生の出来事が丁寧に説明されるため、マリア・カラスをほとんど知らない人にとっては入門編としてぴったりの映画かもしれない。また、当時の貴重な舞台衣装もふんだんに登場するところも見どころだ。





© 2017 - Eléphant Doc - Petit Dragon - Unbeldi Productions - France 3 Cinéma







「私の人生はすべて歌に刻まれている」という彼女の言葉の通り、まるでオペラの演目のようにどこを切り取ってもドラマティックなマリア・カラスの人生。『私は、マリア・カラス』を見る前でも、見た後でも、マリア・カラスのことをもっと深く知ることができるこれらの作品をぜひ見てみて欲しい。



世紀の歌姫(ディーヴァ) マリア・カラス とは…



圧倒的な歌唱力と胸を打つ演技で世紀の歌姫と言われたオペラ歌手。(1923年12月2日 -1977年9月16日)
彼女の登場でオペラ界のクオリティが飛躍的に向上したことから、BC(Before Callas=カラス以前)と AC (After Callas =カラス以後)という言葉があるほど。オペラ歌手としての栄光と称賛だけでなく、彼女のドラマティックでスキャンダルに満ち 人生は多くの人々を惹きつけて止まなかった。

★出世欲の強い母親の期待を背負い、年齢を4歳詐称し、13歳で名門アテネ音楽院に入学。
★母親の呪縛から逃れ、28歳年上のパトロンと結婚しデビュー。
★肥満からサナダ虫ダイエットで50キロ減。歌唱力・演技力・容姿が揃った世界の歌姫へ…。
★大統領臨席のローマ歌劇場第二幕ドタキャン事件。
 気管支炎と釈明するも、ライバルへの確執が原因と噂され、世界中がバッシングの嵐に…。
★ギリシャの海運王オナシスと出会い、既婚者同士の許されざる恋にどっぷり…。
★年上夫の泥沼離婚劇。
★最愛のオナシスがジャッキー(ケネディ元大統領夫人)と電撃婚の事実を報道で知り、どん底に。
★「声の限界」に苦悩するなか、53歳で生涯を終える。


『私は、マリア・カラス』ストーリー概要



むき出しの魂で歌い、愛した世紀の歌姫マリア・カラス。没後40年、未完の自叙伝や封印された手紙、映像・音源の数々が紐解かれる――。マリア・カラス本人の「歌」と「言葉」だけで綴られる“真実の告白”。そこには、プロフェッショナルとしての信念と、ひとりの女性としての幸せに揺れる姿があった。

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