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2019年01月08日

第76回ゴールデングローブ賞、一体何が起きたのか。

第76回ゴールデングローブ賞、一体何が起きたのか。




第76回ゴールデングローブ賞の授賞式が日本時間の2019年1月7日に開催された。アカデミー賞の前哨戦でありながら、審査員がハリウッド外国人映画記者協会ということでアカデミー賞とは少し異なる選出をすることでも有名である。アカデミー賞に比べ比較的スター性のある映画の選出傾向にあるが、今年はそれが如実に出て一部では「アカデミー賞戦線以上あり!」とまで叫ばれる結果となった。

結果一覧は以下の通り。

※映画部門に限り掲載

※●+太字が受賞作品

ドラマ部門


作品賞
ブラック・パンサー
ブラック・クランズマン
●ボヘミアン・ラプソディ
ビール・ストリートの恋人たち
アリー スター誕生

主演男優賞
ブラッドリー・クーパー(アリー スター誕生)
ウィレム・デフォー(永遠の門 ゴッホの見た未来)
ルーカス・ヘッジズ(ある少年の告白)
●ラミ・マレック(ボヘミアン・ラプソディ)
ジョン・デヴィッド・ワシントン(ブラック・クランズマン)

主演女優賞
●グレン・クローズ(天才作家の妻 40年目の真実)
レディー・ガガ(アリー スター誕生)
ニコール・キッドマン(Destroyer)
メリッサ・マッカーシー(Can You Ever Forgive Me?)
ロザムンド・パイク(A Private War)

コメディ/ミュージカル部門


作品賞
クレイジー・リッチ!
女王陛下のお気に入り
●グリーンブック
メリー・ポピンズ リターンズ
バイス

主演男優賞
●クリスチャン・ベール(バイス)
リン=マニュエル・ミランダ(メリー・ポピンズ リターンズ)
ヴィゴ・モーテンセン(グリーンブック)
ロバート・レッドフォード(The Old Man & the Gun)
ジョン・C・ライリー(Stan & Ollie)

主演女優賞
エミリー・ブラント(メリー・ポピンズ リターンズ)
●オリヴィア・コールマン(女王陛下のお気に入り)
エルシー・フィッシャー(Eighth Grade)
シャーリズ・セロン(タリーと私の秘密の時間)
コンスタンス・ウー(クレイジー・リッチ!)

共通部門


監督賞
ブラッドリー・クーパー(アリー スター誕生)
●アルフォンソ・キュアロン(ROMA ローマ)
ピーター・ファレリー(グリーンブック)
アダム・マッケイ(バイス)
スパイク・リー(ブラック・クランズマン)

助演男優賞
●マハーシャラ・アリ(グリーンブック)
ティモシー・シャラメ(ビューティフル・ボーイ)
アダム・ドライヴァー(ブラック・クランズマン)
リチャード・E・グラント(Can You Ever Forgive Me?)
サム・ロックウェル(バイス)

助演女優賞
エイミー・アダムス(バイス)
クレア・フォイ(ファースト・マン)
●レジーナ・キング(ビール・ストリートの恋人たち)
エマ・ストーン(女王陛下のお気に入り)
レイチェル・ワイズ(女王陛下のお気に入り)

脚本賞
女王陛下のお気に入り
●グリーンブック
ビール・ストリートの恋人たち
ROMA ローマ
バイス

作曲賞
ブラックパンサー
●ファースト・マン
犬ヶ島
メリー・ポピンズ リターンズ
クワイエット・プレイス

主題歌賞
「All the Stars」(ブラック・パンサー)
「Girl in the Movies」(Dumplin')
「Requiem for a Private War」(A Private War)
「Revelation」(ある少年の告白)
●「Shallow」(アリー スター誕生)

アニメーション映画賞
インクレディブル・ファミリー
犬ヶ島
未来のミライ
シュガー・ラッシュ:オンライン
●スパイダーマン:スパイダーバース

外国語映画賞
Capernaum(レバノン)
Girl(ベルギー)
Never Look Away(ドイツ)
●ROMA ローマ(メキシコ)
万引き家族(日本)

セシル・B・デミル賞


ジェフ・ブリッジス

一体何が起きたのか


ゴールデングローブ賞の受賞の予測は、これより前に開催されている"前哨戦"と呼ばれる批評家協会賞などから行うことができる。

例えばコメディ/ミュージカル部門にて作品賞を受賞した『グリーンブック』は前哨戦でも善戦しており予想の範囲内の結果となっている。

外国語映画賞を受賞した『ROMA ローマ』も、前哨戦で善戦。日本人としては『万引き家族』の受賞を期待する声も大きかったが、『ROMA ローマ』の受賞は納得せざるを得ない結果である。

一方でドラマ部門の作品賞を受賞した『ボヘミアン・ラプソディ』は大番狂わせと言われるものであった。作品は今現在日本国内でも熱狂が続いており大衆の支持を得ているが、受賞まですると予想する者は少なかったはずだ。

『ボヘミアン・ラプソディ』は、批評家からの評判は芳しく無くアカデミー賞のノミネートも難しいという声が多かった。しかし、今回ゴールデングローブ賞での大番狂わせもあり無視できない状況となっているのも確かだ。

アカデミー賞の受賞結果と同じ結果になることの多い、全米製作者組合賞が2019年1月19日に開催される。ここに『ボヘミアン・ラプソディ』はノミネートをされている。ここで結果を出すと受賞まで一直線となる可能性もあり、大作が善戦することで映画の情報を普段あまり追わない方にも注目のアカデミー賞となっていきそうである。

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