福山翔大が俳優仲間でバンドを組むなら男らしいメンバーと!初主演映画『JK☆ROCK』インタビュー
音楽に熱い気持ちをぶつける青年と女子高生たちの青春を描いた、完全オリジナル映画『JK☆ROCK』。
本作で、才能がありながらもある出来事から音楽の道を諦め、くすぶっている主人公・丈を演じた福山翔大(ふくやま・しょうだい)さんにお話を伺いました。
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──本作が初主演映画とのことですが、撮影にはどのようなお気持ちで挑まれましたか?
福山翔大(以下、福山):初主演という立場でしたが、ひとつの役をやるという意味ではこれまでと変わらないので、あまり気負わずに堂々とやろうという気持ちで臨みました。ただ、やはりプレッシャーはありましたね。
──できあがった作品をご覧になっていかがでしたか?
福山:自分で観ると反省点しか見つからないのですが…。ただ、カメラマンの小林元さんを始め、プロフェッショナルな方々が本当に素敵な画に仕上げてくださって、自分が出ている作品ですけど、客観的に綺麗な画だなと思ったのが最初の感想です。
──反省点というのは具体的にどのようなところで感じましたか?
福山:自分のイメージでは、丈はもっととがっているというか、もっとソリッドな人物のイメージで演じていたんですけど、まだ緩さが見えたかな、とか。ツンデレのツンの部分をもっとスマートにできたんじゃないかなとか、これは反省のごく一部ですけど。
──厳しく自分を見ていらっしゃるんですね。
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福山:ん~、僕はMなんです(笑)。どんどん自分を追い込んじゃうんですよね。まだ一度も、自分のお芝居でガッツポーズをできたことがないので。今まで自分が見てきた世界中の先輩達に比べると、まだ自分の芝居が先輩たちほど感動するレベルには至っていないと思っちゃうんです。でも、映画は観た人がどう感じたかなので、僕を観て、何かを感じてくれた人がいたらそれが一番幸せなことですけど、個人的には反省しちゃいますね。
──熱血な指導をするシーンも印象的でしたが、役作りで意識したことはありましたか?
福山:丈を冷たい人間には見せたくなくて、かといってわがまま王子みたいな、自分のことしか考えていない人間にも見せたくなくて…。でも脚本上、どうしてもそう見えてしまう役ではあったので、なるべく、もともと丈が持っている温もりや、ひとつの挫折をしてもがき苦しんでいるという部分を見てほしかったので、そこをすごく意識しました。
丈の高校時代のシーンでは結構はっちゃけているんですけど、あのシーンは、本当はこういう人間だけど…っていう見え方になるように大切にしました。
──福山さんは学生時代に1200本の映画をご覧になったということですが、今回、丈を演じるにあたり、参考にした作品または役者さんはいらっしゃいますか?
福山:ライアン・ゴズリングさんと高倉健さんです。あくまでも僕の感覚なのですが、おふたりの芝居には共通点があると思っていて。喜怒哀楽を出しすぎずに抑制していて、お客さんたちに今このキャラクターはどう思っているんだろう?って想像させるお芝居をされる方々なんです。
丈も過激な瞬間はありますけど、なるべく冷静な人間でいるっていうのを前提にしないと、わがままな人間に見えてしまうなと思っていて。台本の中には、声を荒げるというシーンがいっぱいあったのですが、監督と相談してそういうシーンはカットしてもらいました。極端な話でいうと、上映時間の90分のうち、60分はこいつは何を考えているんだろう?という表現でもいいんじゃないか、っていう考えが自分の中でありました。
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──福山さんの意見も取り入れながら撮影が進んでいったんですね。
福山:そうですね。この作品は常にディスカッションをしながらやっていました。ロケの撮影の際、歩くシーンのときも、どこら辺から歩きたい? どういう風に登場したい? って監督が聞いてくださって。全シーンに自分のアイディアを取り入れていただいて撮影しましたね。
──素敵な現場ですね。
福山:本当にプロフェッショナルな方々が集まってくださったんです。美術の福澤勝広さんは、僕が敬愛してやまない高倉健さんの『鉄道員(ぽっぽや)』という作品で美術監督デビューをされた方だったり、カメラマンの小林元さんも日本アカデミー賞を獲った『クライマーズ・ハイ』のチームにいた方だったり。東映のプロフェッショナルなスタッフさんたちが支えてくださったので、贅沢な時間でした。
──お話を伺っていると、昔の作品を好まれているという印象を受けたのですが、どなたかの影響なんでしょうか?
福山:いえ、単純に僕の好みですね。今の時代を描いた作品ももちろん観ますし好きですけど、でもそれは今僕が生きている時代の話なので、実生活でわかることが多いですよね。
でも昭和時代の作品だと、知らないことばかりで学びが多いんです。だから昔の作品を観た方が映画がどれだけ進化したかというのが分かるし、逆に、進化しているように見えて、映像は綺麗になったけど昔の方がよさがあったなとか、いろんな気付きがある気がして。それは音楽もそうなんですが、昭和歌謡のあのストレートな歌詞やメロディーが僕の心に刺さりやすいんです。
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──ご自身は、学生時代などバンド活動に興味はありましたか?
福山:自分がやるという発想は全くなかったですね。ただ音楽は好きだったので、X JAPANばっかり聴いていました。「紅」を聴きながら通学時間を過ごしていましたね。
──もし今、福山さんがバンドを組むとしたらどのポジションがやりたいですか?
福山:ギターかボーカルをやってみたいです(笑)。
──では、俳優仲間でバンドを組むとしたら、一緒にやってみたい人はどなたですか?
福山:矢本悠馬くんとはプライベートでも仲よしなので、バンドにいてくれたら楽しそう。あとは伊藤健太郎くん、山田裕貴くんも男らしいので一緒にバンドをやってみたいですね。
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──バンド名をつけるとしたら、どんな名前に?
福山:なんだろう…。このメンバーだったら熱さしか感じないから、漢字一文字で「熱」!で、どうですか(笑)?
──出演バンドの並びにその名前があったら、ライブハウスで目を惹きますね!
福山:そうですよね!…でもこれ矢本くんに言ったらダサいって言われるんだろうなぁ(笑)。
──では改めて、本作を楽しみにしている読者へメッセージをお願いいたします。
福山:この作品は、青春の音楽ものなので、若い年代の方にも観ていただきたいですが、どの世代の方が観ても、きっと楽しめる内容になっていると思います。観てくださった皆さんの背中を押せるような作品になっていたらうれしいです。
福山翔大さんの喜怒哀楽エピソード
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福山翔大さんに、撮影現場での喜怒哀楽にまつわるエピソードを教えてもらいました。
福山翔大の「喜」
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劇中でバンドができたことですね。以前、出演したドラマ『You May Dream』でもバンドはやっていたんですけど、そのときは実在する方の役だったので、その方のコピーをするという演じ方だったのですが、今回はオリジナル作品なので本当に自分たちのバンドっていう喜びがありました。
福山翔大の「怒」
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「DROP DOLL」(劇中の女子高生バンド)のみんなに、熱くなって怒りながら指導するシーンはすごくテンションを上げていたんですけど、あのシーンは映画『セッション』のJ・K・シモンズさんのお芝居を参考にさせてもらいました。
福山翔大の「哀」
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雨降らしのシーンがあるんですが、そこは一番印象に残っているシーンです。丈と(早間千尋演じる)桜の2人のやりとりがグッときましたね。ストーリーの中でも特別なシーンなので、本番前に何日もかけてリハーサルをしていました。
福山翔大の「楽」
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いろんな方々とお芝居ができたことです! 主演ならではの楽しさを感じることができました。
(撮影:八木英里奈、取材・文:榎本麻紀恵)
(C)2019「JK☆ROCK」ビジネスパートナーズ
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