映画コラム

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2019年04月05日

「そのままでいいよ」福原遥インタビュー|『4月の君、スピカ。』

「そのままでいいよ」福原遥インタビュー|『4月の君、スピカ。』



(C)2019 杉山美和子・小学館/「4 月の君、スピカ。」製作委員会


2019年4月5日より公開となる大谷健太郎監督作『4月の君、スピカ。』。高校の天文部を舞台に繰り広げられる三角関係を描いた青春ラブストーリーで、小学館「Sho-Comi」で連載された杉山美和子さんによる人気少女コミックの実写化です。

今回シネマズでは主人公の早乙女星を演じられた福原遥さんへインタビューを実施。映画の公開を迎えた今の心境や演技について、そして話題となった出演ドラマ「3年A組」のことなどを伺いました。



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撮影:MAKOTO TSURUTA



公開を控えての率直な気持ち


公開が近付いてきて今思うことは、「早くスピカを多くの人に届けたい」という気持ちがすごい強いなということです。

たくさんの方に観て頂いて、感想を言い合ってもらって、観て頂いた方々のその外にもこの作品が広がっていったらなって思っています。

この作品のお話を聞いたのは1年くらい前ですね。スピカの原作はその時まだ読めていなかったのですが、杉山美和子さんの漫画は他の作品を読んでいて大好きでしたので、凄く嬉しかったのを覚えています。脚本を読んで、物語の魅力に惹かれました。

恋って本当に素敵なんだなってキラキラした気持ちになりました。

同時に私が演じて大丈夫かなという不安も合わせて湧き上がってきました。そのキラキラ感を私が出すことができるのかなという不安は、演じる前正直ありました。でも、クランクインの時にはちゃんと覚悟が出来ました。

出来上がった作品を観た感想


出来上がった作品を観てみて、原作や、脚本を読んだ時の感覚だったりがちゃんと映像として新しく構築されていて凄く嬉しかったです。あとは実写映画ならではの星の綺麗さにもうっとりしました。大きなスクリーンで観て頂くと、プラネタリウム的な体験もして頂けるのではないかなと思います。

映画全体の感想はまだなかなか客観的に観れていなくて表現しにくいんです。各シーンの撮影の思い出なんかも蘇ってきて、それはそれで凄く素敵な体験になったのですが、客観的には見れなかったのでもう一度映画館にこっそり行って観てみたいなと思っています。

でも、観終わって冷静に作品を振り返ると、ただただ本当に多くの人に観て頂きたいなっていう気持ちでいっぱいです。



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撮影:MAKOTO TSURUTA




ラブコメではなくラブストーリー


この映画はキュンキュンしたり、ドキドキしたりというラブコメ映画で味わえるものもしっかり入っているのですが、ラブコメというよりはラブストーリーだなって思っています。

実際プロデューサーさんからは「ラブストーリーにしたいんだ」というお話も伺って、そこは演技でも意識しました。明るい部分がありつつも、登場人物たちの心を追いかけるような、そんな素敵でドラマティックな体験をして頂けるのではないかと思っています。

大切な人にちゃんと思いを伝える事って難しいなって思いました。気持ちが大きくなるほど、色んな不安も出てしまって…恋って素敵なんですけど、難しいなって。だからこそラブストーリーの映画は奥が深くて素敵だなって思いました。

「そのままでいいよ」という監督からの言葉


主役を演じる上で、覚悟は持ちつつも不安な気持ちはどうしてもありました。

どうやって主人公を表現したら良いのだろうって。自分なりに考えてはいても、それが全然見当違いだったらどうしようとか、色々考えてしまっていました。

そんな時に監督が「そのままでいいよ」って言ってくれたんです。

もちろん原作は意識するのですが、映画の中では自分らしさを消し去るよりも自分のそのままを活かせば良いんだと思うことができました。

それで不安が無くなって、演技に集中することができました。



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撮影:MAKOTO TSURUTA




主人公だけれど存在が薄いという矛盾には悩んだ


私は主人公なので、映画を引っ張っていかないといけなんですけど、演じている星という子はどこかパッとしなく学校では存在感が薄い子。

そのアンバランスな感じというか、「存在感薄い子を存在感を持って演じる」のは悩みましたね。

もちろん「そのままでいいよ」の言葉を胸に刻んて演じたのですが、それでも難しい部分があったので監督からのアドバイスを頂きながら撮影を進めていきました。

あと撮影で大変だったことで言うと、最後の方のシーンを最初に撮ったりしたので、心の動きをその場で繋げないといけないというところ。他の作品で経験をしているのですが、いつも難しいなって思うので経験を積んでいかないとなって思っています。

三角関係のような映画は感想が割れるから面白い


この映画は女の子一人に対して、男の子が二人という構図。三角関係というものかは何とも言えませんが、男の子が二人だとお客さんは「こっちが良い」「いや、私はあっち!」と好きな子が割れたりするんですよね。

そうすると激論になっちゃったりするんですけど、そういったところもラブストーリーの面白さだと思います。

この映画もそういう部分だったり、結末に関して意見は分かれるのかなって思ったりします。でも、そうやって意見が分かれることも是非ご覧頂いて楽しんでいただけたら嬉しいなって思います。



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撮影:MAKOTO TSURUTA




「3年A組」を振り返る


出演させて頂いたドラマ「3年A組 今から皆さんは人質です」は本当にたくさんの反響をいただきました。

予想以上の反響を感じつつも、本当にメッセージ性の強い作品だったので、みなさんの心に刺さっているんだろうなという思いを持ってずっとやっていました。

街中で声をかけられることや、私の演じた役がクローズアップされた回についての感想を熱心に伝えてくださる方もたくさんいらっしゃって、驚きよりもとにかく凄く嬉しかったですね。

現場は凄い緊張感で、ドラマそのものの空気が漂っていたんです。なので、もちろん演技をしてはいるのですが、画面から伝わってくる空気の一部は現場そのままだったりもします。

教壇の方へ歩いていくシーンが恐ろしかったという感想も多く頂いて…凄く嬉しいです(笑)

最後に


色々作品への思いを語らせて頂いてありがとうございました。

今は、とにかく多くの人にご覧頂いて、たくさんの感想を言って頂きたいなと強く思っています。

みなさんの人生の1ページにスピカが刻まれたら光栄です。



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撮影:MAKOTO TSURUTA




<作品情報>


タイトル:4月の君、スピカ。
公開:2019年4月5日新宿ピカデリー、イオンシネマ他 全国劇場公開
権利表記:(C) 2019杉山美和子・小学館/「4月の君、スピカ。」製作委員会

<スタッフ>


原作:杉山美和子 (小学館「Sho-Comi」連載)
監督:大谷健太郎
脚本:池田奈津子
音楽:吉俣 良
企画・プロデュース:高石明彦
製作:「4月の君、スピカ。」製作委員会 
配給:イオンエンターテイメント
配給協力:プレシディオ
宣伝:凸版印刷

<キャスト>


福原 遥 佐藤大樹(EXILE/FANTASTICS from EXILE TRIBE) 鈴木 仁 井桁弘恵 /
夏目かな 南山あずさ 大原優乃
大谷亮平(友情出演) 酒井美紀(友情出演)

公式HP:https://kimispi-movie.com
公式Twitter:@kimispi_movie
公式Instagram:@kimispi_movie

(取材・文:ヤギシタシュウヘイ、撮影:撮影:MAKOTO TSURUTA

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