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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は橋本的2019年ナンバーワン映画候補!

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■橋本淳の「おこがまシネマ」

どうも、橋本淳です。

41回目の更新。今回もどうぞよろしくお願い致します。

恥ずかしいと思ってはいるものの、ついやってしまいがちな"知ったかぶり"という愚かな行為。

ある話が出た時に、もし知らなければ正直に「ごめんなさい、それ知らなくて、、教えてくださいませんか」と下手に出ればいいものの、「ああ、それね、あ〜、だよね〜」と知らないことが恥ずかしいのか、ついついやってしまいがちなこの行為。皆さまも経験あるのではないでしょうか?

私もやってしまうことがありました。会話の流れを止めたくない、無知を露呈したくない、頭がいいと思われたい(これ恥ずかしいやつですね)等、ダサい理由からダサい行為に走ってしまう。

そして地獄のような状況になるのが、その知ったかぶり行為で難を逃れ、会話の波を乗りこなしたかに思われた次の瞬間に、本当は知らないということが相手側にバレた時。これはもう致命的ですね。

「ん?あ〜、あの映画ね、みたみた」
「いいよね、面白いよね」
「うん、役者がいいんだよね」
「そうそう!どっちの役の目線で観た?結構周りで意見が割れるんだよね〜」
「、、え、、ああ、どっちかなぁ。、、どっちかは選べないなぁ。どっちのほうからも楽しめた、かな」
「そうなんだ。あ、ラストシーンもさぁ、解釈割れるよね?俺は実はバッドエンドなんじゃないかって思っててさ」
「ら、ラストねぇ。そうね、、おいも、いやおれもそう思うかしら、かな」
「…」
「…」
「(あれ、もしかしてコイツ観てないな)」
「(観てないの、これ、バレてるな)」
(注 フィクションです)

てな感じの。お互い言わないけれど、恥ずかしい沈黙を迎えてしまいます。

ですので、この小っ恥ずかしい自体を避けるべく私は、もう下手に下手に出て、分からないものは聞くという低姿勢スタイルで生きています。

今回は、知ったかぶりで観ると恥ずかしいことになるし、その当時のことを知った上で観なければ面白さが80パーセント減ぐらいになってしまう映画をご紹介。しっかり前準備が必要不可欠な作品はコチラ!

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』





はい!コチラです!

橋本的2019年ナンバーワン映画になるんではないでしょうか。それくらいの傑作。終わって明るくなっても少し立ち上がれないくらい、拍手をしてしまったくらい素晴らしかった。

はい。

興奮、失礼しました。




クエンティン・タランティーノ監督の9作目。

もう、タランティーノの集大成作品といっても過言ではありません。

今までの良作達の流れを汲んでいて、さらにはもっとソリッドに構築されている印象。彼の映画への愛、映画作りへの愛映画の知識、が細部にまで注ぎ込まれているのが、とてもとても、とてもよく伝わります。




1969年2月のハリウッド。かつてはテレビ西部劇で活躍していたリック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)は俳優として再び栄光を取り戻そうとしていた。そんな落ち目の俳優を支えているのが、クリフ・ブース(ブラッド・ピット)だった。クリフはリックのスタントマン兼付き人であり親友でもある。2人は長年コンビを組んで仕事をしてきたが、ハリウッドは大きな過渡期を迎えており、彼らは必要とされなくなってきていた。プロデューサーのマーヴィン・シュワーズ(アル・パチーノ)からは「イタリアの西部劇」(マカロニウエスタン)に出てみないか?」と仕事を紹介してもらうが、そんな都落ちみたいなことは出来ないとリックは断る。そんなリックを見守るクリフも、ブルースリーと揉め事を起こしてから、仕事を干され気味になっていた。

リックのシエロ・ドライブにある自宅の隣には、映画『ローズマリーの赤ちゃん』をヒットさせた売れっ子監督のロマン・ポランスキーと、妻の女優シャロン・テート(マーゴット・ロビー)が住んでいる。2人はハリウッドの華やかな生活を送り、シャロンは愛する夫や友人たちに恵まれて幸せな日々を過ごしていた。

リックは若手俳優が主演するテレビ西部劇の悪役に起用され、撮影に入る。準備万端で臨んだはずなのに、前夜に酒を飲み過ぎたせいでコンディションは最悪だった。自己嫌悪に陥っていく。

一方、クリフはリックを撮影所に送って行った後、以前から見かけていたヒッチハイクをしているヒッピー少女のプッシーキャット(マーガレット・クアリー)と再会し、彼女が仲間と暮らしているというスパーン映画牧場まで送り届けることに…。そこにはチャーリーという男を信奉するヒッピーの集団がいた。。。

そして遂に、1969年8月8日深夜。シエロ・ドライブに運命の夜が訪れる。




知り合いに今作を観る前に、絶対知っとくべき情報がある。最低でも、

「シャロン・テート事件」
「チャールズ・マンソン」
「ヒッピー文化」

このことはさらっておいたほうがいいと、教えてもらいました。無知の私は、かしこまりました、とキッチリと調べあげ無事に鑑賞。

た、たしかに。これはその情報を知らなければ、この作品の深くまでは楽しめない。

バイオレンス部分やスター俳優の初の共演と表面上のエンタメ感は楽しめますが、映画への情熱が迸る細部を、隈なく楽しむためにはキッチリと予習すべきだと思います。

もちろんアメリカや海外では、1969年のハリウッドといえば、"シャロン・テート事件"。というくらい有名で、知らない人はいないくらいの大事件なのでそんな予習いらないのでしょうけど、私のような文化の違う無知人間は、その背景をしっかりと頭に叩き込むべきなのです。

そしてさらには、アメリカのテレビ西部劇全盛の背景や、マカロニウエスタンの流れ、当時の各階級が聞いていた音楽、それらすべて網羅しなければ、本当にこの映画を楽しむだということは出来ないでしょう。それほど今作は奥深く、タランティーノ監督の深い知識や映画愛が、本当に濃密に凝縮されている。一回だけでは見切れません。

さらには、シャロン・テートへの思いも感じます。後世に残された我々には、少しのフィルモグラフィーと事件のイメージの彼女。監督が、もう一度命を与えたかったと語るように、シャロンの何気ない日常が各シーンに散りばめられ観客に共感を覚えさせる。

1969年の8月8日夜の事件へのカウントダウンが、映画の開始ともに始まるため、観客もどこか感情移入しながらも恐怖と隣あわせになる感覚にさせられる。

そしてそこからの、タランティーノ的制裁。

タイトルに繋げていく構成。

見事としかいいようがないし、映画作りに希望を持たせてもらえるし、勇気をもらいました。これを書いている今も、少し泣きそうで、また映画館に今すぐ今作を観に行きたい気持ちになっています。

映画好きによる映画好きのための映画。

間違いなく今年度ナンバーワン!
いや、歴史に残る作品であるでしょう!

是非、劇場でご覧ください!
知ったかぶりではなく、知識をパンパンにして、ぜひ!

それでは、今回もおこがましくも、紹介させていただきました。

(文:橋本淳)

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