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橋本環奈、女優として躍進。『午前0時、キスしに来てよ』『シグナル100』



令和のバトル・ロワイアル!
『シグナル100』




(C)2020「シグナル100」製作委員会



一転して2020年1月24日に公開となる『シグナル100』は宮月新&近藤しぐれのコミックを原作とする学園サバイバル・デス・ゲーム映画です。

高校の学園祭準備に追われる樫村怜奈(橋本環奈)ら3年C組の生徒36人が、早朝に担任教師・下部(中村獅童)に呼び出され、視聴覚室でいきなり不気味な映像を見せられます。

それは何と自殺を誘導させる催眠映像でした。

自殺を促すシグナルは全部で100。

それらは「遅刻する」「スマホを使う」「涙を流す」など、日常で何気なく行うものばかり。

タイムリミットは夜明けまでで、最後に生き残った者のみ催眠が解かれるというのです……。

まもなくして仕掛人の下部は、教室の窓から飛び降り自殺。

誰も助けに来てくれない校舎の中、生徒たちは次々とシグナルを発動させては死んでいき、残された者たちが次第に醜い本性をあらわしていく中、怜奈たちは必死に催眠を解くべく駆けずり回っていくのですが……。

深作欣二監督の傑作『バトル・ロワイアル』(00)などを手始めに、こうしたデス・ゲーム映画は手を変え品を変え作られてきていますが、およそありえないダーク・ファンタジーとしての極限状況の中、死の恐怖と対峙していく図式の数々からは、特にイジメや自殺がなくなることのない現代を生きる思春期の若者たちに、生と死が隣り合わせのものであるという人生の機微を痛感させつつ、その中でいかにサバイバルしていくべきかをシミュレーションさせる効能もあるようです。

本作の竹葉リサ監督も思春期の頃に『バトル・ロワイアル』を見て衝撃を受けたひとりで、そこからクリエイティヴな感性を刺激されつつ『さまよう小指』(14)『春子超常現象研究所』(15)といったブラック&コミカル・テイストのファンタジーや、本作と同じ20年1月に公開されるオール・カザフスタン・ロケの壮大な人間ドラマ『オルジャスの白い馬』といった作品を発表。

そして今回はまさに令和時代の『バトル・ロワイアル』として、混迷する今の若い世代に訴えかけようとしている意図がひしひしと感じられるのです。

またこうした学園集団劇は有名無名を問わず若手キャストの魅力や個性をいかに多数引き出し、彼らの今後を示唆してくれるかというのも見る側のお楽しみで、その意味でもクレジットのトップでもある橋本環奈の存在が彼らを大きく牽引してくれています。

制服がクラスメイトの血で赤く汚れていく凄惨な地獄の中、凛とした姿勢を誇示し続ける彼女のオーラに引き寄せられながら他のキャストも次々と魅力を放っていくという、まさに理想的な相乗効果がもたらされているのです。

誰が死に誰が生き残るのか、なぜこんなことを仕掛けたのか、などのネタバレはこの手の作品ゆえに当然厳禁ではありますが、公開前からホームページなどを覗いて出演者の顔ぶれやプロフィールなどをチェックしておくと、鑑賞の際の楽しみも増大することでしょう。

いずれにしましても年末年始の橋本環奈主演映画2作、映画の愉しさを満喫させてくれること必至であるとともに、彼女のさらなる飛躍を期待させるに足るものとしてオススメしておきます。

(文:増當竜也)
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