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『東京リベンジャーズ』レビュー:原作をリスペクトした安心・安定・信頼の実写映画化



2015年に実写映画化された「新宿スワン」などでも知られる和久井健原作の人気漫画「東京卍リベンジャーズ」を、『ヒロイン失格』(15)『映像研には手を出すな!』(20)など、数々の漫画原作作品を手掛けてきた英勉監督、豪華若手俳優陣によって実写映画化された本作。今現在も週間少年マガジンにて連載が続いており、2021年からはアニメもスタート。今最も勢いのある人気作品であるため、原作orアニメに触れたことがある人も多いのではないでしょうか。

ただ、皆様ご存知の通り、漫画やアニメの実写映画化に際して必ず付き纏う地雷臭というものがある。ある程度の手練れともなれば、誰が監督をしているかで多くを見極めることもできると思うが、映画はナマモノ。その読みが100%的中するとは限らない。つまりは、実際に目にしてみなければ地雷の有無は確かめられない。



生身の人間が漫画やアニメのキャラクターを演じる上で、どうしたって肉付けが、和久井先生が描く絵の力に負けない説得力が必要になってくる。膨大にあるエピソードを、映画という2時間の尺に収める都合上、どうしたって改変しなければならないところも生まれてくる。その辺りの調理の仕方やチョイスにセンスがあるか否か、原作をどれだけリスペクトできているか否か、それでいて、映画作品として成立させられているか否か。そう、実写化作品にはたくさんのハードルが生じてしまうもの。その上で、本作はしっかりとハードルを飛び越えていた。



一足お先に危険地帯へ足を運んだ私からの報告です。
「地雷はありませんでした!」


原作で言うなら4巻、アニメで言うなら11話。愛美愛主(メビウス)との抗争までを上手く2時間にまとめ上げ、映画オリジナルの展開や結末を盛り込むことなく、原作へのリスペクトも感じさせつつ、手堅く実写化がなされていた。これは否定的な意見と受け取って欲しくないのですが、たった2時間の尺でこれだけクオリティを発揮できるのであれば、10話前後のドラマ形式で、一つひとつのエピソードや一人ひとりのキャラクターをじっくりと掘り下げて描いて欲しかった。そう思えてしまう程に、随所に魅力が満ち溢れた実写化がなされていたのです。(個人的には鈴木伸之演じるキヨマサがたまりませんでした。)



登場はしつつも、活躍の場が少ない稀咲(間宮祥太朗)や半間(清水尋也)に関して、漫画やアニメに一切触れてきていない映画オンリーの方には「?」となってしまう場面もあると思いますが、本作を目にすればこそ、「原作やアニメにも触れてみよう」と思えるに違いない。原作ファンの心も掴みつつ、新規も受け入れつつ、タイムリープものや不良ものとしての側面も合わせ持つ本作。幕の閉じ方が上手いこともあり、続編の製作もきっと夢ではない。それが叶うか否かは、劇場へ足を運ぶ皆様次第。


その上でもう一度言わせて頂きます。
「地雷はありませんでした!」

(文:ミヤザキタケル)

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