【画像あり】池松壮亮主演『アジアの天使』公開記念舞台挨拶|オダギリジョーがレアすぎる奇跡のエピソードを披露!
『アジアの天使』公開記念舞台挨拶 画像ギャラリーはこちら
石井裕也監督の最新作、池松壮亮主演『アジアの天使』の公開記念舞台挨拶が、7月3日(土)に行われた。
7月2日(金)に全国公開された本作は、石井監督があらためて初心に返り、これまでの経験値に頼らずにオール韓国ロケで挑んだ意欲作。優しさと力強さが調和した人間ドラマであり、誰も見たことのない「アジアの家族映画」となっている。石井監督と主演の池松は共に、本作が韓国初進出となる。そして池松の兄役には韓国映画界との縁も深いオダギリジョーが務める。
本作の公開を記念して行われた舞台挨拶には、池松壮亮、オダギリジョー、石井裕也監督が登壇。オール韓国ロケでのエピソードやコロナが世界中で猛威をふるいだした2020年2月~3月にかけて撮影し、クランクアップをしてから帰国時に2週間、日本で隔離生活を送った池松と監督に芽生えた新たな意識、言葉や国籍や価値観を超えた、人と人のつながりなど、“映画”も“人生”も「自由」でいいという、本作のテーマについて語った。
念願の映画公開に石井監督は「過去最大級に大変だった作品ですが、トラブルを乗り越えるたびに優しくなれた気がする。自分の中にあるくだらない執着も捨てられて、清々しい気分になっていきました。今は無事に公開ができて嬉しい気分です」とコロナ禍を乗り越えての封切りに感激。韓国でのロケハンに一週間帯同したという池松は「脚本を読んで気に入り、この物語を今語らなければという気持ちになった。自分がこの映画でできることはすべてやろうと思いました」と本作にかけた情熱を口にした。
自身が主演した石井監督のTVドラマ「おかしのいえ」(TBS系)で天使が登場するエピソードがお気に入りだったというオダギリは「石井監督とまた天使ものをやれる嬉しさがありました。自分も固定概念や常識、当たり前とされているものが嫌いだったので、そこにも面白さを感じた」とオファー即決の理由を明かした。
コロナウイルス感染拡大直前の撮影だったこともあり、ロケ地・韓国では現地スタッフ&キャストで酒を飲み交わすことも多かったという。池松は「韓国の方々はお酒が好きなので、大量のビールを消費しました」と回想。ジョンウ役のキム・ミンジェは特に酒好きだったそうで「どんなに撮影が遅くなろうとも『飲みに行こう!』と終わるまで待っている。さすがに次の日も撮影があるので『日本人俳優は真面目だから毎日のようには飲まない』と断りました。
でも数日後にオダギリジョーさんが毎日のように飲みに行っていて…。僕のウソがバレました」と苦笑い。池松の面目を潰した形のオダギリは「うーん、どういう言い訳をしようかな」と首を傾げつつ「海外ロケだとホテルに帰るので、どのみち外でゴハンを食べなければいけない。そうなると結局お酒を飲む。それが真理です」と笑わせた。
また映画の内容にちなんで「自身に起きた奇跡」を聞かれた池松は「この映画があらゆる困難を経て、国と国との関係を超えて結実し、公開という日を迎えられたこと自体が奇跡」としみじみ。オダギリは「10年くらい前に下北沢でタクシーに乗ったときの話」として「運転手さんから『お客さん、オダギリジョーって知ってる?』と言われた。僕だとはバレていなかったのでそのまま話を聞くと『昨日タクシーに乗って来てね、後ろで女といちゃつくんだよ』と…。確実にそれは僕じゃないんですよ!なのにそいつはオダギリジョーだと名乗ってタクシーを降りていったらしくて、ひどくないですか?笑」とニセ・オダギリジョーの存在に困惑。「タクシーの運転手さんの話は信じるなという話ですが、そのタクシーに本人(オダギリ自身)が乗るというのも奇跡」とレアすぎる偶然に驚いていた。
石井監督は「池松壮亮君とオダギリジョーさんという日本が誇る天才が、韓国という異国の地で繰り広げる芝居を目撃できるという特異な体験こそ奇跡。そしてオダギリさんが脚本・演出担当のNHKドラマ『オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ』に池松君が主演するというのも一つの奇跡。奇跡は奇跡を呼ぶものだと思った」と『アジアの天使』が生んだ奇跡の繋がりを喜んでいた。
最後に主演の池松は「映画は心のワクチンです。皆さんの人生を映画に持ち寄っていただければ嬉しい。それに見合うような映画ができました」と自信を持って『アジアの天使』をアピールした。
作品情報
池松壮亮 チェ・ヒソ オダギリジョーキム・ミンジェ キム・イェウン 佐藤凌
脚本・監督:石井裕也
製作:五老 剛、竹内 力、ハン・ドンヒ、浜田稔、森田 篤、永田勝美、宮前泰志 エグゼクティブプロデューサー:飯田雅裕 プロデューサー:永井拓郎、パク・ジョンボム、オ・ジユン 共同プロデューサー:神保友香
音楽:パク・イニョン 撮影監督:キム・ジョンソン 助監督:藤本信介 美術:渡辺大智韓国美術:イ・アヨン 録音:チェ・ジェワン スタイリスト&ヘアメイク:ナム・ジス 編集:ジョ・ヒョンジュ、岡崎正弥、石井裕也 VFXスーパーバイザー:赤羽智史
製作:『アジアの天使』フィルムパートナーズ (朝日新聞社、RIKIプロジェクト、D.O.CINEMA、北海道文化放送、UNITED PRODUCTIONS、ひかりTV、カラーバード)
制作プロダクション:RIKIプロジェクト、SECONDWIND FILM
配給・宣伝:クロックワークス
助成:文化庁ロゴ 文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会 KOFIC、ソウルフィルムコミッション、カンウォンドフィルムコミッション
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