「アバランチ」第8話レビュー:仲間との別れ、愛する人との悲しい再会 アバランチが向かうべき先とは(※ストーリーネタバレあり)
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綾野剛主演のドラマ「アバランチ」が2021年10月18日に放送開始した。
カンテレ・フジテレビ系で月曜夜10時の新たな連続ドラマ枠がスタート。第1作目となる本作は、破天荒な謎の集団“アバランチ”の活躍を描くピカレスクエンターティンメント。7年ぶりのフジテレビ系連ドラ主演となる綾野剛が主人公・羽生誠一を演じる。共演は福士蒼汰、千葉雄大、高橋メアリージュン、田中要次、利重剛、堀田茜、木村佳乃ら。
本記事では、その第8話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。
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「アバランチ」第8話レビュー
一瞬たりとも、気が抜けない第8話。
大山の管轄下である秘密組織・極東リサーチによって拘束された牧原。
山守は大山からの“お茶の誘い”によって身動きがとれなくなる。
羽生とリナは牧原を助けに、西城と打本は会場に仕掛けられているであろう爆弾を探す。
爆弾は、牧原に仕掛けられていた。
その様子が撮影された動画を山守に見せ、大山は「アバランチのメンバーを渡せ」と迫る。
山守がここで「はい、そうですか」と頷くはずがない。さらに、その場に羽生が乗り込み……。
羽生と大山の対峙にまず息を吞む。普段、どちらかというと動の羽生の静かな怒り。自分の感情を抑え込んでいないと、何をしでかすのかわからない。そんなことを羽生自身も感じているのかもしれない。
それに対して大山の表情は変わらない。羽生と大山の対峙なのだけれど、俳優同士の演技のぶつかり合いにも見える。殴り合っているわけでもない、血が流れているわけでもない。なのにあまりにも殺気立つシーンだった。
一旦は西城のアイディアで形勢逆転したかのようにも思えた。が、爆弾を巻き付けられた牧原のもとにアバランチのメンバーがたどり着いたのは爆破3分前。
ここからが怒涛の展開である。
爆破解除が間に合わないと判断した打本は、爆弾を抱えて屋上へ。爆弾を空に向かって高く放り投げた瞬間の打本の表情よ。
打本の死に打ちひしがれるアバランチメンバーだったが、彼らにも極東リサーチが迫る。
そこに救いの手を差し伸べたのは内閣情報調査室の桐島だった。アバランチのメンバーの逃走を指示する。
桐島は最初からアバランチのメンバーで、そのことを知っていたのは山守と羽生だけのようだった。
桐島の手引きでその場から逃げ切ったアバランチメンバーだったが、羽生は主犯格として、そしてリナ、牧原は指名手配がされる事態に。山守と西城は警察署内で変わらない日々を過ごしていたが、もはや敵の手中から出る術がない。
更に桐島を従えて山守を呼び出した大山が2人に引き合わせたのは、3年前の偽装テロ事件で死んだはずの藤田だった。
藤田と再会したときの山守の驚きの表情がなんとも形容しがたい。打本を失った瞬間、大山からの勝利宣言を受けて流した涙。山守の表情は豊かだが、それが哀しみと怒りによるものなのが切ない。
バラバラになったアバランチ、藤田の登場。
桐島はすでにアバランチのメンバーだと大山にバレている(大山に正体がバレたシーンでの桐島の表情もすごかった……)。
ここから、どんな起死回生の一手があるのか。そして、藤田が生きていることが隠されていた理由とは。
大山が羽生に「君も仲間にならないか」と言ったけれど、すでに藤田が自分の仲間だから発せられた言葉だったのかもしれない。
しかし、藤田が生きていたのだとしたら、山守の3年って……彼女の心中を思うと、やるせない。
「アバランチ」第8話ストーリー
牧原(千葉雄大)が大山(渡部篤郎)直轄の秘密組織・極東リサーチによって拘束された。動揺する山守(木村佳乃)が次の手を考えているところへ大山が現れ、山守は身動きがとれなくなってしまう。さらに、アバランチの名を語る偽の集団が新たな予告動画をアップ。それは、山守や西城(福士蒼汰)がいるイベント会場の爆破をにおわせる内容で、リナ(高橋メアリージュン)たちはアバランチを呼び寄せるための大山の罠だと勘ぐるが、それでも、テロによって人命が奪われることを避けたい羽生(綾野剛)は、急いで会場へ向かう。爆破予告時間が迫るなか、西城と打本(田中要次)は会場に仕掛けられた爆弾を探し、羽生とリナは牧原の救出を急ぐ。一方、大山からある動画を見せられた山守は、映像を見て思わず息をのんで…。
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(文:ふくだりょうこ)
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