『真夜中乙女戦争』、原作映画化が大成功した「2つ」の理由
原作への偉大なるリスペクトから映画『真夜中乙女戦争』を創出した“二宮健”
問題児とも言える作品を映像化するにあたり、脚本・監督・編集を担ったのは若き天才・二宮健。
弾けるようなパーティーシーンや非現実的なほどに美しい色彩、独特なカメラワーク。まるでMVを観ているかのような幻想的な映像美。既視感があるのは二宮健の過去作、『チワワちゃん』によるものだ。
原作と映画を体感して、断言できること。
原作「真夜中乙女戦争」を映画『真夜中乙女戦争』として”正解”にできるのは、二宮健しかいない。
原作への、Fへのリスペクトが尋常じゃない。
映画は、原作と同じ台詞から始まり、同じ一言で終わる。原作を先に読んでいた私は、このサプライズにずいぶんと痺れさせられた。
原作への偉大なリスペクトがあることは大前提、その上で映画という113分間に収めるための巧妙な脚色と合致したキャスティング、そして二宮健が持つ現代的なイマジネーション。
映画『真夜中乙女戦争』はまさに、Fと二宮健による“共同作品”といえる。
巻末にある二宮健の解説の最後の一節では、映画化するにあたっての並々ならない覚悟が感じられた。実際に映画を観て、最初から最後まで彼の本気が一秒たりとも欠けることなく伝わってきたのだからお見事だ。
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(C)2022「真夜中乙女戦争」製作委員会