「ちむどんどん」第14回:川口春奈が大胆ミニワンピでフォークダンス
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2022年4月11日より放映スタートしたNHK朝ドラ「ちむどんどん」。
沖縄の本土復帰50年に合わせて放映される本作は、復帰前の沖縄を舞台に、沖縄料理に夢をかける主人公と支え合う兄妹たちの絆を描くストーリー。「やんばる地域」で生まれ育ち、ふるさとの「食」に自分らしい生き方を見出していくヒロイン・比嘉暢子を黒島結菜が演じる。
本記事では、その第14回をライター・木俣冬が紐解いていく。
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「ちむどんどん」第14回レビュー
「貧しさを恥じた自分が恥ずかしい」良子(川口春奈)がお給料でワンピースと靴を買ってフォークダンスに参加したものの、母・優子(仲間由紀恵)に勉強会と嘘をついたことに耐えられず、ほんとのことを言って謝ります。お母さんが内職しながら待っていてくれているのを見て罪の意識を感じてしまったのでしょう。でも優子が良子が楽しかったらいいのだと温かい言葉をかけました。
「人間はこんなものより弱くない こんなものに負けたらいけない」
良子はお財布に入っていたお金を取り出し、こう言います。ストレートなセリフだけれど、下地響子(片桐はいり)の言うところの「魂の叫び」を感じました。
良子は先生なので資本主義についても勉強しているのでしょう。
人間はお金に支配され隷属しているということを改めて認識させられてハッとしました。とはいえ、良子のワンピース姿、かわいくて、おしゃれに罪はないと思います。
良子はふだん質素にしていますが、ほんとうはカラフルで大胆なファッションが好きなんですね。
さて。「魂の叫び」の下地響子先生。
「下地響子は手強いよ」
と言われるスパルタ先生らしく、歌子(上白石萌歌)に目をつけます。
「魂の叫び!ほとばしる情熱」「モアパッション! モアエモーション!」
単語の羅列でしかないのに、片桐はいりさんが言うとおもしろい。言葉が生き生きします。
巧いな〜と思うのは、とうふ屋の智を演じている前田公輝。セリフのテンポが早く、でも聞きやすい。
第13 回は家のなか、第14回は店のなかで話しているからか、声のトーンが抑えめにもかかわらず、セリフが粒立っています。主役を立てて、へんに溜めずにさくさくしゃべるところもわきまえていて好印象。
智が良子と暢子のシーンにいることで締まります。
で、暢子(黒島結菜)。暢子も継ぎ接ぎを着ていました。第13回で、良子ばかりが継ぎ接ぎ着ていると指摘したのですが、彼女だけではありませんでした。
継ぎ接ぎを、就職先の眞境名商事の不良御曹司にからかわれ、彼の会社に就職する女性は玉の輿狙いだと蔑まれす。
思わず立ち向かおうとするところを、智が止めます。智のさりげない気遣いがすばらしいです。よくできた青年です。
貧しさと戦う良子、病と戦う歌子と比べ、暢子の心情に動きがないなあとこれまで思っていましたが、ようやく暢子の心が動き出します。
自分らしさとは何か。食いしん坊なことも走るのが速いことも社会に出たら何も役に立たないと気づく暢子。戦う武器は何かと考えはじめます。
暢子が御曹司に食ってかかったのは、息子に腹がたったのはもちろんでしょうけれど、自分が何も考えていなかったことへの悔しさが発火したように感じます。
これぞ、ほとばしる情熱 モアパッション! モアエモーション!
(文:木俣冬)
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