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2022年08月08日

「ちむどんどん」第86回:ぐいぐい結婚話を進める暢子と和彦。重子と同居することを提案

「ちむどんどん」第86回:ぐいぐい結婚話を進める暢子と和彦。重子と同居することを提案



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2022年4月11日より放映スタートしたNHK朝ドラ「ちむどんどん」。

沖縄の本土復帰50年に合わせて放映される本作は、復帰前の沖縄を舞台に、沖縄料理に夢をかける主人公と支え合う兄妹たちの絆を描くストーリー。「やんばる地域」で生まれ育ち、ふるさとの「食」に自分らしい生き方を見出していくヒロイン・比嘉暢子を黒島結菜が演じる。

本記事では、その第86回をライター・木俣冬が紐解いていく。

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アンダンスーってなに?


第18週「しあわせのアンダンスー」(演出:木村隆文)がはじまりました。良子(川口春奈)がお土産に持ってきた優子(仲間由紀恵)の作ったアンダンスーとは油味噌のことだそうです。サーターアンダギーと似ているなと思ったら、「アンダ」が油の意味なんですね。サーターアンダギーも油で揚げたお菓子です。でもアンダンスーはレシピを調べると油を使用しないで、肉の脂を生かすようです。食べてみたい。

さて、今週も暢子(黒島結菜)和彦(宮沢氷魚)の結婚話。頑なな母・重子(鈴木保奈美)の心を溶かすことができるでしょうか。

暢子は、家族団らんの楽しさを重子も一緒につくろうと、同居を提案します。

暢子の家は、家族団らんの楽しい思い出がいっぱいあるけれど、和彦にはない。だから、それを作ろうと暢子は考えたのです。

良子と房子(原田美枝子)と和彦と4人で語らったとき、思い出す家族の楽しい思い出は、青柳史彦(戸次重幸)につれていってもらったレストランのお食事。はじめての外食。最初で最後の家族そろっての外食です。そこには、青柳家もいて、比嘉家と青柳家が家族になる伏線だったといま振り返れば思えます。

ここでは、史彦の名前が出ますが、なぜか、重子に話したときは暢子が史彦の話を出しませんでした。ふつう、話すのではと思ったものの、もしかしたら、暢子は、重子が聞いたら疎外感を覚えると思いやって控えたのかもしれません。

実際、史彦が何を考えていたかわかりませんが、和彦は史彦になついていて、重子だけが孤独です。

和彦も、それに気づいて、同居して、みんなで楽しく暮らせると考えるようになります。

和彦は暢子のおかげで、家族や母というもののありがたさを知ることができたのです。

家族の幸せな思い出があるから、僕も家族をもって幸せになりたいって思える

はあ、そうですか……。今度は家族に恵まれなかった人のことを考えてないざっくりしたセリフですね。

良子は「誰がなんと言おうと暢子は暢子のままでいい」絶対肯定します。

良子が暢子を心配して沖縄から飛んできたことは、比嘉家の家族愛を表現しているとはいえ、セリフがざっくりし過ぎてるし、オリジナリティーがない〜とわじわじする視聴者のために、中原中也の詩が用意されています。

中也の詩の含蓄のある言葉の数々は普遍性に富んで、読む人、それぞれが自分の体験や感情を投影できます。

これまで朝ドラではヒット曲を多用することで、普遍性を担保することが多かったのですが、詩を多用することは珍しいです。

「ちむどんどん」も当初、フォークソングや沖縄の歌などを使用して、いつもの朝ドラとヒット曲コラボかと思ったのですが、何か新しいことをしようという意図か、中原中也を、母と息子が、交互に朗読し合うスタイルで、本音を語らない母の心を探っていくように見えます。

なんらかの理由によって本音を語らない、語れない人たちの本音をどうやったら理解できるか、どう表現できるか、その模索を感じます。

強引に同居を提案する暢子、それを嬉々として重子に伝える和彦は、自分を信じてにこにこしていて、羞恥心の欠如を感じて、視聴する側としてはなんだかちょっとうっとおしくも思いますが、重子は内心、嬉しそうな気もしないではありません。ひとりぼっちで寂しかったのだから、和彦と一緒に暮らせるのはほんとは嬉しいに違いありません。本を抱えて、否定しているときの重子がかわいらしく見えます。房子と重子、意地っ張りな大人たちは暢子と和彦の幼さや純粋さに触れて、じょじょにデレていくのですね。

そういえば、今日、はじめて喫茶店の重子のテーブルに食べ物が出ていました。

(文:木俣冬)

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