意外と知られていない?ティム・バートンの名作“5選”

Netflix

鬼才ティム・バートンが贈る、映画『アダムス・ファミリー』の実写スピンオフドラマ「ウェンズデー」がNetflixにて11月23日(水)より配信されている。

奇妙で童話的な世界観の中で繰り広げられる、愛について考えさせられるような物語性は『ビッグ・フィッシュ』や『チャーリーとチョコレート工場』『アリス・イン・ワンダーランド』といったティム・バートンの代表作を観る限りでも感じられる。

今や世界中の人々を虜にし、鬼才と呼ばれ続けるティム・バートン作品の中でも今回は「意外と知られていない」名作にスポットを当てて紹介をする。また、今回紹介する作品は本日付で配信サービス(レンタルを含む)で視聴可能な作品を集めた。

「ウェンズデー」がNetflixでの配信ということもあって、普段サブスクをメインに映画やドラマに触れるユーザーにもぜひティム・バートンの過去の隠れた名作の存在を届けたい。

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1:マーズ・アタック!


『マーズ・アタック!』は1996年公開の映画。いわゆる近年のディズニーやピクサーの作品テイストの映像美からは良い意味でかけ離れたB級コメディ映画である。

内容としては、わかりやすく人間vs火星人の構図で進められていくため子どもでも画的に楽しく観られる。ジャック・ニコルソンナタリー・ポートマンといった豪華キャスト陣を起用しているにもかかわらず、彼らがバタバタと火星人の手によってやられてしまう様や宇宙船のチープな雰囲気の絶妙なちぐはぐさはブラックジョークっぽい大人の笑いにもつながる部分だ。

ちなみにティム・バートンは日本の怪獣映画の大ファンとしても知られており、こういった「異世界×人間」をラブストーリーではないテーマで描いていくという意味では、彼の作品の中では少し珍しさを感じられる映画である。

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2:スリーピー・ホロウ


『スリーピー・ホロウ』(1999)は小説「スリーピー・ホロウの伝説」を元に、ティム・バートンが独自の脚色とストーリーを加えたホラー映画。しかし、ホラーとはいえど内容がしっかりあるタイプの作品で、ミステリーの要素も含まれている。

今回の配信の『アダムス・ファミリー』のウェンズデー役、クリスティーナ・リッチがカトリーナ役として出演していることもぜひ押さえておきたい。

スリーピー・ホロウとは、そもそもアメリカ合衆国北部のニューヨーク近郊で語り継がれている伝説で、アニメや物語にも多く描かれる「首なし騎士」といえばイメージが浮かぶ方もいるのではないだろうか。筆者が初めてこの映画を見た時に幻想的な舞台美術の美しさに息を呑んだ。

主演はティム・バートン作品でお馴染みのジョニー・デップ。路線としては『シザーハンズ』よりもさらに大人なダークファンタジーで、グロテスクな描写が多々あるため耐性のない人にはあまりおすすめし難い部分はある。しかし、そこを含めてもひとつの「伝承」を映像として作品に落とし込むことの意義を感じられる作品だ。

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3:エド・ウッド


1994年に公開された、ティム・バートンの作品の中でも珍しい白黒映画『エド・ウッド』。実在の映画監督で、史上最低の監督と謳われたエドワード・D・ウッド・ジュニア、通称エド・ウッドの伝記的作品である。

白黒映画と聞くととっつきにくさを感じる人もいるかもしれないが『エド・ウッド』は内容が非常にわかりやすい。1つ大きなテーマとして作中で「カミングアウト」について触れており、白黒な画風に対して“今この時代”に観ることの意味を考えさせられるようなストーリーになっている。

『エド・ウッド』はいわゆる「ダークファンタジーでゴシックなtheティム・バートンの世界観」をどちらかというと封印に回した伝記的な映画ではある。しかし絶妙なユーモアと夢を追う者への寄り添いを感じられるような温かさからは、やはりティム・バートン作品に共通する片鱗を感じられる。夢をもっている人やモノづくりによって何かを表現することに熱意を抱いている人は、是非一度観て欲しい。

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4:『ビッグ・アイズ』

(C)Big Eyes SPV, LLC. All Rights Reserved.

今回紹介する作品の中で、筆者の1番のお気に入りは本作『ビッグ・アイズ』(2014)だ。

本作は『エド・ウッド』同様の伝記映画であり、実際にスコット・アレクサンダーとラリー・カラゼウスキーが本作の脚本を執筆しティム・バートンを加えた『エド・ウッド』の3人が共同で仕事をしたことも話題となった。

『ビッグ・アイズ』 は60年代のアメリカで流行したシリーズ絵画『ビッグ・アイズ』を取り巻く、芸術とお金を巡る物語である。とにかく本作にはものすごい数の絵が登場し、そのどれもが目の大きな印象的な子どもたちの絵であり、観終わった後に頭の中に「ビッグ・アイズ」のない世界には帰れなくなる

リアルな個展ではなく音楽と映像の掛け合う映画という媒体だからこそできる、美術品の魅力の描き方が素晴らしい。全くホラー的な要素はないにもかかわらず、とにかく視覚的に印象に残る画作りにこだわり抜いた作品であるように感じた。

話が二転三転するスリリングな展開が続く映画なので、ファンタジーやラブストーリーに苦手意識のある人でも十分に楽しめる点もおすすめの理由である。

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5:『フランケンウィニー』

(C)2012 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

『フランケンウィニー』(2012)は、モノクロのストップモーションアニメで自身による1984年の同名短編映画を蘇らせた作品である。

本作も作中にあるモンスターパニックのシーンを含めて、監督のパロディを通じた遊び心を感じる作品だ。もちろん予備知識なしでもわかりやすく、アニメーションならではの親しみやすさがティム・バートンのダークファンタジーとマッチしている作品なので、構えずに気軽に観られる一本としてもちょうど良い。

交通事故で愛犬のスパーキーを失った少年ヴィクターは、科学の授業からヒントを得て、スパーキーを蘇らせる。「愛がなければ怪物、愛があれば英雄が生まれる」のコンセプトの元「死んだ命を甦らせる」という倫理的なテーマに迫る本作は、子どもウケのアニメーションという意味では賛否両論分かれる部分もある。その一方で、大人のライトなホラーアニメーション映画としては非常に面白い。

原案・原作はティム・バートンが務めた名作『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』よりはキャッチーさに欠けるホラー寄りな一面があるため、ヘンリー・セリック監督の『コララインとボタンの魔女』などが好きな人には是非おすすめしたい。

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今回は意外と知られていないティム・バートンの名作「5選」を解説した。

『チャーリーとチョコレート工場』など「なんとなくテレビ放送などをきっかけに有名作は見たことがある」という方にも観てほしい、ティム・バートン監督の作品をより好きになること間違いなしの珠玉の作品だ。是非、本記事から気になる作品を見つけてほしい。

(文:すなくじら)

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