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2023年02月12日

『エンパイア・オブ・ライト』劇中に登場する名作洋画を大特集!

『エンパイア・オブ・ライト』劇中に登場する名作洋画を大特集!


現代映画界&演劇界が誇る名匠サム・メンデス監督の最新作『エンパイア・オブ・ライト』が2月23日(木・祝)より公開となる。

本作の舞台は1980年代初頭のイギリス。サム・メンデス監督は「一般的に人格の形成時期は10代と言われているが、私の場合は1970年代のおわりから80年代の初めにあたる。その時代の音楽、映画、ポップカルチャーによって、私という人間が形成された。」と特別な思い入れのある時代であったことを語っている。

そんなメンデス監督の青春時代が反映された本作の中には、80年代を代表する数々の名作が登場し物語に彩りを添えている。より深く作品の魅力を知るために、物語の鍵となる劇中の名作映画を振り返ってみる。

9時から5時まで(81)


OLたちが上司に共同で復讐を企むブラックコメディ。ジュディ(ジェーン・フォンダ)、バイオレット(リリー・トムリン)、ドラリー(ドリー・パートン)の3人は、それぞれ部署は違うが同じ巨大企業で働くOL。副社長のフランク・ハート・ジュニア(ダブニー・コールマン)に対し同じようなウップンをもっていた3人は、お互いの気持ちをぶつけ合いすっかり意気投合する。

酒を飲みながら、自分だったらどうやってあのイヤな上司をやっつけるかなどと大騒ぎした翌日、フランクがコーヒーを飲む寸前に椅子から落ち、脳シントウを起こして病院へかつぎこまれたことから大騒動がおこる…。

当時は前衛的であるセクハラ問題をはじめ、フレックスタイムやワーキングシェアの実現など、現代にも通ずる“働き方改革”が描かれたことでも話題に。1980年の全米興行収入第2位を記録するほどのヒット作となった。

『レイジング・ブル』(81)


1940~50年代に活躍しミドル級チャンピオンにも輝いた実在のボクサー、ジェイク・ラモッタの栄光と挫折の半生を描いた人間ドラマ。『タクシードライバー』のマーティン・スコセッシ監督&ロバート・デ・ニーロ主演の黄金タッグで映画化。

後に「ブロンクスの猛牛」とも呼ばれるようになるジェイク(ロバート・デ・ニーロ)が、八百長試合を強いてくる組織との関係などに悩まされながらも栄光をつかみとる。しかし、妻のビッキー(キャシー・モリアーティ)やセコンドを務める弟ジョーイ(ジョー・ペシ)に対し猜疑心や嫉妬心を募らせていき、信頼できる人間が離れていくことで凋落していく。

主演のロバート・デ・ニーロは引退後のラモッタの姿を再現するため27キロも増量して挑み、アカデミー賞主演男優賞を受賞。体型をも変化させる徹底した役作りを意味する「デ・ニーロ・アプローチ」という言葉を生むきっかけとなった。

『チャンス』(81)


純朴な中年の男が、本人の関わり知らぬところでいつの間にか大統領候補にまでなるという社会風刺や人生の機微を含んだコメディ映画。主人が亡くなり、行き場のなくなった中年の庭師チャンス(ピーター・セラーズ)は町をさまようことに。彼は屋敷の外を知らず、草花をいじり続け、テレビだけを楽しみに生きてきた男だった。

やがてチャンスは政治をも左右する財界の大物ベンジャミン(メルビン・タグラス)と知り合う。純真無垢な心を持つチャンスはベンジャミンや彼の妻といった人々を次々と虜にしていくが…。

本作でゴールデングローブ賞最優秀主演男優賞を受賞したピーター・セラーズが名演を見せる。本作のメッセージと、ピーター・セラーズの遺作となったチャンスの姿は、『エンパイア・オブ・ライト』の主人公ヒラリーの姿にもきっと重なるはず。

『炎のランナー』(82)


1924年のパリ・オリンピックに出場した二人のイギリス青年を描いた、実話に基づく陸上映画。ケンブリッジ大に入学したハロルド・エイブラハムズ(ベン・クロス)は、自分がユダヤ人であるため、周囲から潜在的な差別や偏見を受けており、その鬱憤を発散するため走っていた。時を同じくして、スコットランドで駿足を謳われていたのが、牧師の家に生まれたエリック・リデル(イアン・チャールソン)だった。

人種の偏見を超え、深い友情で結ばれていく二人が、オリンピックのそれぞれの競技で優勝するまでを感動的に描いている。第54回アカデミー賞において作曲賞を受賞したヴァンゲリス作曲の『タイトルズ』は、テレビの競走のゴールシーンで多く使用されるなど、日本でも耳にする機会の多い有名曲である。

『エンパイア・オブ・ライト』(2月23日(木・祝)公開)

(C)2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

▶︎『エンパイア・オブ・ライト』画像を全て見る

イギリスの静かな海岸の町、マーゲイト。辛い過去を経験し、心に闇を抱える女性ヒラリーは地元で愛される映画館、エンパイア劇場で働いている。

時は1980 年代初頭、厳しい不況と社会不安のなか、彼女の前に夢を諦め映画館で働くことを決意した黒人青年スティーヴンが現れる。過酷な現実にも前向きに生きるスティーヴンに、ヒラリーは希望を見出していく。映画館に行き交うそれぞれの事情を抱えた仲間たちが支え合い、友情を育むなか、思いもかけない大きな事件が起こる…。


メンデス監督自らが多感な時期を過ごした、現代に通じる社会の激しい分断と激動を経験した80年代初頭を舞台に、あの頃、人々に寄り添い心躍らせた音楽や映画といった当時のポップカルチャーをふんだんに盛り込みながら、今を生きる私たちにとってかけがえのないオリジナルストーリーを自ら紡ぎ出している。

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