「それってパクリじゃないですか?」第2話:悪気のないパロディなら許してもいい?
原作は、奥乃桜子の「それってパクリじゃないですか?~新米知的財産部員のお仕事~」(集英社オレンジ文庫)。
本記事では、第2話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。
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「それってパクリじゃないですか?」第2話レビュー
新設された知的財産部、略して知財部に異動になった藤崎亜季(芳根京子)。北脇雅美(重岡大毅)も出向社員として同じ部署で働くことに。
「弁理士を便利屋だと思っていた藤崎さんには、知財部での仕事は荷が重いのでは?」と上から目線の発言をし、二人の間に火花が散る。
しかし、物腰柔らかい熊井部長(野間口徹)が割って入り、なんとか知財部がスタートすることに。
トレードマークの眼鏡を外し、一層優しい雰囲気を醸し出している野間口が非常にいい。
同ドラマは、脇を固める役者陣の演技もどこかほんわかしていて、視聴者に安心感を与えてくれる。
第2話ではパクリとパロディの違いについて悩む亜季。
月夜野食品の看板商品「緑のお茶屋さん」のパッケージデザインにそっくりの落合製菓食品の「緑のおチアイさん」を月夜野の社長、増田(赤井英和)が訴えると息巻く。
たしかに誰がみても「これはダメでしょう……」と思える類似品には失笑。
亜季は、優しい落合製菓の落合社長(でんでん)のことを気の毒に思い、「悪気のないパロディだから」と北脇に掛け合うが、「ビジネスに情を持ち込まないでください」と一蹴。
感情論タイプの亜季と理性的な北脇の掛け合いがいちいち面白い。
亜季のような人も理解できるが、会社組織には北脇のようなタイプが必要だ。
絶妙なバランスで物語はすすんでいく。
北脇は、「訴訟に踏み切るのは簡単だが、地元で企業イメージの良い落合製菓食品を訴えたら逆に月夜野食品のイメージが悪くなる」と、増田に助言。
そこで、もともと飲料以外にも食品の製造を考えていた月夜野のために「緑のお茶屋さん」のチョコレート菓子を落合製菓に製造してもらうことで「業務委託」をしては? と提案した。
どちらかが失うのではなく、互いに利益を得ることができる北脇の提案にまた月夜野は助けられた。
あくまでもドラマだと気楽に見ているが、よく考えると今回の内容と同じような案件は世間に溢れている。
なかなか勉強になるドラマだ。
次回は新商品の開発に向けて動く月夜野に新たな問題が起こりそう……。
知財部の亜季の活躍はあるか!?
【第2話のキーワード】
商標とは長い間コツコツと積み上げてきた努力を証明するもの。信頼の証なのかもしれない。
開発部の高梨部長(常盤貴子)
(文:駒子)
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