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映画コラム

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2023年06月03日

『最後まで行く』の爆笑ポイント“ベスト5”!この岡田准一ファンへのサービスが嬉しい!

『最後まで行く』の爆笑ポイント“ベスト5”!この岡田准一ファンへのサービスが嬉しい!

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2023年5月19日(金)より『最後まで行く』が公開中だ。先にはっきりと言っておきたいのは、本作が「笑える映画」だということ。

最悪な状況にあたふたしている主演の岡田准一を観ているだけで笑えて仕方がなく、敵対する立場のはずの綾野剛もバラエティ豊かな「黒い笑い」を届けてくれるブラックコメディなのだ。周囲から笑い声が聞こえてくる、映画館で観てこそ面白さも増すだろう。

『最後まで行く』が笑える理由はこれだ!



映画におけるコメディは「劇中の登場人物は真剣そのものだけど、側から観ればバカバカしい」シチュエーションややり取りがもっとも笑えると思う。その大きな理由は、観客が「状況を俯瞰して観る立場」でいられるからだろう。

この『最後まで行く』では、良い意味で意地の悪いシチュエーションのオンパレードだからこそ、「こんなに目に遭わなくて良かった〜!」という安全圏にいられる様も楽しい。それぞれのコメディシーンはそれ単体で面白い上に、その後の展開との相乗効果というか「笑いのコンボ」が発生するのも面白い。



もはや顔芸と思えるところもあったが、そこまでの過程の可笑しさと、演技力そのものが半端ではない岡田准一と綾野剛だからこその最大級の顔芸の組み合わせはやっぱり笑ってしまう。

ここでは、筆者が独断と偏見で選ぶ、『最後まで行く』の爆笑ポイントベスト5を紹介しよう。結末だけは明確には書かないでおくが、いずれもネタバレに大いに触れているので、ぜひ観賞後にご覧になってほしい。

※以降、『最後まで行く』本編のネタバレに触れています。

5位:初っ端から「ああ…終わった…!」オンパレード



本作の主人公である刑事の工藤(岡田准一)は、初っ端から(実はその前から銃で撃たれている)人を轢いてしまい、その死体をトランクに詰めて証拠隠滅を企てて、さらには検問では飲酒の確認を誤魔化そうとする。いきなり死体遺棄と飲酒運転という犯罪コンボを繰り出す、冒頭から「こいつダメだ!」と思わせる主人公も珍しい。

それだけならドン引きするところだが、笑えるのはその後。トランクを開けられないようにするため、岡田准一が手足を大袈裟に振ったり顔をひん曲らせて大慌てになるのである。この時点で「ああ…終わった…!」と思った矢先、死体の服に入ってたスマホの着信音が鳴るダメ押しまで完備してくれていた。

その後も「悪事がバレるかバレるかバレないか」のハラハラドキドキが続く、意地の悪い笑いのフルコース。勝手な言動ばかりをする岡田准一を妻役の広末涼子がゴミを見るような目になるのも、ある意味でご褒美のようなものである。

4位:隠れ家で「いや〜ここにはいないんじゃないかな〜」

死体の正体である若いチンピラ(磯村勇斗)の隠れ家に行った時に、警察の同僚たちは銃を構えて隠れつつ侵入を試みるのだが、工藤はもちろん「もう死んでいることを知っている」ので「いや〜ここにはいないんじゃないかな〜」な態度で平然と近づいていくので、それはもう笑う。

ここでのさらなる笑いのコンボ、それは隠れ家の防犯カメラを見つけた時の岡田准一の、心の中の「や、やべ〜!」が出まくった顔芸だった。その防犯カメラの確認作業で、「自分の車だとバレるのか〜それともバレないのか〜」と確認する時の一挙一動も面白すぎる。

3位:靴を踏んづけられた上に顔面がめっちゃ近い



後述する「1位」のシーンを挟んで時間は遡り、エリート監察官の矢崎(綾野剛)の「ここまでの歩み」、というか思いっきり義父との癒着の関係にあることが明らかになる。

大間々昂によるどす黒い音楽のおかげで結婚式が禍々しいものに見える演出もすごいが、その後に義父に靴を踏まれて詰め寄られ責任を問われる様に大笑いしてしまった。目をひん剥く千葉哲也VSただ従うしかない綾野剛の、もはやキスでもしてしまいそうな「顔面ゼロ距離」の絵面は脳裏に焼きついてしまうことだろう。

2位:ドライアイスは自分で入れたい!

果たして、工藤は自分が轢いて殺してしまった(と思い込んでいる)死体をどう処理するのか……!?ということが見所になるわけだが、まさかの亡くなったばかりのお母さんの棺の中に一緒に入れて火葬してもらうという最低(褒め言葉)の発想に出る。このバカ!一応は棺に死体を押し込めることに「母ちゃんごめん!」と謝っているけど、この親不孝もの!

ここでも笑いのコンボが炸裂する。それは、ドライアイスを交換にしに来た業者への対応。「最後くらいは自分でやってあげたい!」と、ある意味では心からの本心で、泣きそうになりながら訴えて、業者にWの死体を見えないようにしつつドライアイスを詰めようとするところでももう爆笑するしかなかった。

不思議なもので、やっていることのほぼ全てが正しくない主人公であるのにもかかわらず、ここまで頑張る様を見ると応援したくもなってくる。その後の「幼い娘を救うことを第一に考える」様は、今までの正しくなさとのギャップと、岡田准一本人の魅力もあってか、超カッコよく思えてくるくらいだ。

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