門脇麦『ほつれる』ほか、今夏公開の才能溢れる気鋭の20代監督作品3選
門脇麦が主演を務める映画『ほつれる』が、9月8日(金)、新宿ピカデリーほか全国公開される。
監督は、「もはやしずか」「ザ・ウェルキン」で第30回読売演劇大賞優秀演出家賞、「ドードーが落下する」で第67回岸田國士戯曲賞を受賞するなど演劇界で注目を集める気鋭の演出家・加藤拓也。「平成物語」(18/CX)、「俺のスカート、どこ行った?」(19/NTV)、「きれいのくに」(21/NHK)など話題のテレビドラマの脚本も手掛けている。
本作は、昨年公開され、そのリアリティ溢れる台詞まわしで観客の心を揺さぶり、演出家としての手腕を見せつけた初長編映画『わたし達はおとな』を経て臨んだ、オリジナル脚本・長編監督映画2作目。現在29歳の加藤監督は、若く新しい感性で、映画だけに限らず、様々な角度から観る者に新しい視点や驚きを与えてくれる。
若く才能豊かな20代クリエイターたちは、エンタメ業界に新鮮な視点や楽しみを届け、どんどん活躍の場を広げている。そこで今回、この夏公開される、若く才能溢れる20代監督たちの“恋愛映画”を紹介する。
『ほつれる』9月8日(金)公開
監督・脚本:加藤拓也
出演:門脇麦 田村健太郎 黒木華/染谷将太
古舘寛治 安藤聖 佐藤ケイ 金子岳憲 秋元龍太朗 安川まり
配給:ビターズ・エンド
『ほつれる』では、主人公綿子の生活や感情の揺れを、観客が覗き見しているような感覚に陥る。綿子の生活を覗き見している錯覚の中で、感情の揺れがダイレクトに伝わり、会話の中での違和感や、登場人物たちの言葉とはズレが生じる行動に疑問を感じ、不思議な感覚を実際に体験する。鑑賞後にそれが自身の心に届き、かつてない映画体験へと繋がる。加藤拓也監督の演出、そして緻密に練られた脚本の成せる技だ。
『ABYSS アビス』9月15日(金)公開
監督:須藤蓮 脚本:須藤蓮/渡辺あや(共同脚本)
出演:須藤蓮 佐々木ありさ 夏子 松本亮 浦山佳樹 三村和敬 二宮謙太
本作は、「逆光」で監督デビューを果たした若手俳優・須藤蓮が、同作に続いて「ジョゼと虎と魚たち」などの脚本家・渡辺あや(「エルピス-希望、あるいは災い-」)と共同脚本でタッグを組む。須藤蓮監督第2作目の作品で、自ら主演も務める。
ある青年が、死んだ兄の元恋人へ恋心を抱く姿を描いていおり、「この恋と、沈むだけ。」のインパクトのあるキャッチコピーが青年の切ない恋を連想させる。鮮やかな映像美と刹那的な演技力が際立つラブストーリー。予告映像から、アートな雰囲気が漂い、恋の儚さや、瑞々しい感性を浴びられること間違いなしの期待が高まる一本だ。
『まなみ 100%』9月29日(金)公開
監督:川北ゆめき 原案:川北ゆめき 脚本:いまおかしんじ
出演:青木柚、中村守里、伊藤万理華、菊池姫奈、新谷姫加、宮崎優、下川恭平、藤枝喜輝、諏訪珠理、日下玉巳、野島健矢
本作の監督川北ゆめきは、中編映画『変わらないで。百日草』が、多くの映画祭で入選を果たし、2018年に監督した長編映画『満月の夜には思い出して』では、映像と音楽の祭典「MOOSIC LAB 長編コンペティション部門」に正式出品され、音楽を担当した大槻美奈が特別賞を受賞。城定秀夫監督『アルプススタンドのはしの方』のメイキング監督を務めた経歴を持つ。
出演の俳優陣も、青木柚や中村守里、伊藤万理華など、気鋭の若手俳優陣もズラリと並ぶ。出会いと別れを繰り返した“僕”と“彼女”の愛と青春の10年間の日々を実話に基づき疾走感あふれる映像で描いている。
20代監督注目の3作品は、全く異なる雰囲気・設定で描かれている作品だが、どれも男女の“恋愛”が絡んでいる。今年の夏は是非、才能豊かな 20 代監督の作品を劇場で観て、新鮮な驚きを体感してほしい。
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