白岩瑠姫×久間田琳加『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』“マスク”は自分自身のお守り!?自分らしくいるヒントとは?
白岩瑠姫(JO1)と久間田琳加W主演の映画『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』が、9月1日(金)より絶賛公開中だ。
原作は汐見夏衛による同名小説で、「10代女子が選ぶ文芸小説No1」にも選ばれた(出展:日販W+)シリーズ累計発行部数55万部を記録する珠玉のラブストーリー。
本作の主人公・茜(久間田琳加)は「学校では“マスク”が手放せない」高校生だ。「‟マスク“が手放せない」と聞くと、コロナ禍の影響で取りざたされている‟マスク依存症”を連想する人も多いと思うが、映画の原作となっている小説が発表されたのは2017年。現在の意味での‟マスク依存症”という言葉は影も形もなかった頃のこと。
では、なぜ茜は「学校では“マスク”が手放せない」のか――過去にあるつらい経験をした茜は、学校では誰からも好かれる優等生を演じている。本来の自分とのギャップを感じながらも優等生になるためには、マスクというアイテムが必要なのだ。海に深く潜るためには酸素ボンベが必要なように、茜が学校という場で息をするためにはマスクが必要といったところか。
もう少しラフなもので例えると、テストのときにこのペンを使うといい点数が取れるとか、お気に入りのジャケットを着ると気合が入るとか、誰にでも1つや2つはありそうな、自分にとってお守りのようなアイテムがマスクだった。
そんな茜なのだが、自由奔放な性格で学校でも目立つ存在のクラスメイト・青磁(白岩瑠姫)の前ではいつしかマスクを外せるようになる。
「俺、お前のことが大嫌い」――ある日、茜は青磁からこう言われる。せっかくマスクをして「誰からも好かれる優等生を演じている」のに。だから茜は青磁に対して苦手意識を持っているが、青磁の方は、その厳しい言葉とは裏腹に茜が困っていると自然と手を差し伸べてくれる。そして、青磁の裏表のない真っ直ぐな言葉に、茜もだんだんと素直な言葉を返せるようになり、青磁の前では演じる必要がない=マスクが必要なくなる。
「大嫌い」という言葉面だけみると青磁はキツイ一言を茜に浴びせてはいるが、茜に何かを強要するのではなく、いつも自分の感じてる素直な気持ちを口にしているだけ。それによって茜が自らの考え方を変化させていく。この自分の考え方を変えられるようになるというのがポイントだったりする。
確かに、茜と青磁の二人の距離はどんどん縮まっていき、茜は青磁によって新たな世界を見ることができた。ただそれ以外の茜を取り巻く環境は実は何も変わっていない。家族もクラスメイトもこれまで通り。だがそれと向き合う茜自身が変化したことで、茜の世界は今までとは変わってくる。‟茜の世界はカラフルに色づきはじめる“のだ。
一方で、青磁も周りには打ち明けていないある秘密を抱えている。茜はマスクを使って本心を隠していたが、青磁も“自由奔放な性格で学校でも目立つ存在”という雰囲気で本心を隠していたとも言える。人が本当のところで何を考えているかなんて、外側だけ見ていてもわからない。どんどん自分の感情に素直になっていく茜の側にいるうちに、茜を支えているように見えていた青磁も自分の本心と素直に向き合う勇気を持つようになる。
何か悩みを抱えたとき「自分で何とかしたい」と思う人は少なくないと思う。茜は自分で何とかする方法の一つとしてマスクをつけて学校に通うようになった。それは悪いことではない。我慢をし続けるよりもずっといい。ただ、誰かにほんの少し悩みをわかってもらうだけで変わることがあることも、「自分で何とかしたい」と思う人は特に、頭のかたすみにでもいいから留め置いておいてほしい。
「悩みを相談したとことでその人が解決してくれるわけじゃない。無駄だ」という考え方もある意味で正しい。自分の悩みを他人がきれいさっぱり解決してくれることなんてめったに起こることではないから。ただ茜にとっての青磁が、青磁にとっての茜がそうであったように、直接的な解決にはつながらなくても、その糸口となる気づきを与えてくれることはある。そして、一方的に自分が頼っていると思っていた人も、どこかで自分を頼りにしていてくれたりもするものだ。人は良くも悪くもお互いに影響し合いながら生きていくものだから。
本作で描かれる茜と青磁の関係性は、そんな良くも悪くもお互いに影響し合う人たちの一例でもあったりする。「こんな人がいたらいいな」と、自分とは少し離れた憧れのように感じるかもしれない。でも自分にとっての100%の茜や青磁はいなくても、50%の、いや5%くらいの人ならいるのではないだろうか。茜と青磁も最初から決して100%の関係性ではないし、いまでも100%ではないのかも……だからこそ、二人が歩んだ物語の中に、あなたにとっての茜や青磁につながるヒントがあるのかもしれない。
今をときめく最旬のキャストと次世代の日本映画界を担う若い才能が贈る、純度100%のエモーショナルで色鮮やかなラブストーリー、『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』は絶賛上映中。
ストーリー
無彩色で息苦しいこの世界。救い出してくれたのは、“私を嫌い”な君でした――。マスクが手放せず、周囲の空気ばかり読んでしまう「優等生」の茜。自由奔放で絵を描くことを愛する、銀髪のクラスメイト・青磁。何もかもが自分とは正反対の青磁のことが苦手な茜だったが、彼が描く絵と、まっすぐな性格に惹かれ、茜の世界はカラフルに色づきはじめる。次第に距離を縮めていくふたりの過去がやがて重なりあい、初めて誰にも言えなかった想いがあふれ出す――。作品情報
『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』出演:白岩瑠姫(JO1) 久間田琳加
箭内夢菜 吉田ウーロン太 今井隆文 / 上杉柊平 鶴田真由
監督:酒井麻衣
原作:汐見夏衛「夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく」(スターツ出版 刊)
脚本:イ・ナウォン 酒井麻衣
音楽:横山克 濱田菜月 主題歌:JO1「Gradation」(LAPONE Entertainment)
製作:『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』製作委員会 制作プロダクション:C&Iエンタテインメント、アスミック・エース
配給:アスミック・エース
公式サイト:https://yorukimi.asmik-ace.co.jp/
公式Twitter:https://twitter.com/yorukimi_movie
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©2023『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』製作委員会