荻野目慶子

金曜映画ナビ

愛は、呪いにも居場所にもなる――高岡早紀『忠臣蔵外伝 四谷怪談』『仕掛人 藤枝梅安』

高岡早紀が時代劇の画面に立つと、闇に体温が宿る。それは、ただ美しいからでも、男を惑わせるからでもない。彼女が演じる女性たちは、欲望も、寂しさも、愛されたいという願いも、きれいに整理しないまま抱えている。微笑みの奥に傷があり、柔らかな声のなか...
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樋口可南子の妖気、高島礼子の凛――いま観たい『陽炎』シリーズの濃密な魅力

昭和初期の花街。男たちの欲望が渦を巻く賭場に、ひとりの女が現れる。名は、城島りん。通り名は“不知火おりん”。背に刺青を負い、札を切り、勝負の場に立つ女胴師である。1991年に公開された映画『陽炎』は、五社英雄監督が樋口可南子を主演に迎えて描...
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〈五社英雄 没後33年特集〉血と紅(べに)と、微笑の刃——「薄化粧」「十手舞」「陽炎」「女殺油地獄」

2025年8月30日で没後33年。五社英雄の名を口にすると、画面から立ちのぼる熱気——豪奢で、残酷で、どうしようもなく官能的な映像が脳裏に戻ってくる。テレビ時代劇で鍛えた構図のキレと、映画で開花した色彩と匂いの感覚。暴力と慈しみ、虚飾と真心...