高千穂ひづる

金曜映画ナビ

令和なら即炎上!昭和サスペンスに棲む「クズ男」たちを解剖する

昭和のサスペンスが面白いのは、事件や謎解きだけじゃない。そこには“男が男であるだけで、ある程度許された”空気が、そのまま残っている。白衣、学問、肩書、政治力——権威は時に、人を救う道具にも、他者を踏み台にする免罪符にもなる。今回並べた4本は...
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乾いた時代を撃ち抜き、やがて神話へ——3本で味わう「篠田映画」の振れ幅

篠田正浩の映画を観ると、奇妙な感触が残る。画面は端正で、構図は静かで、人物の動きもどこか節度がある。なのに、胸の奥にだけ“ざらつき”が残っていく——その違和感こそが、篠田映画の快楽だ。国立映画アーカイブは、篠田正浩が1960年の第2作『乾い...
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没後二十年、野村芳太郎が射抜いた“社会”の影

野村芳太郎のサスペンスは、犯人当てよりも“人間の温度”で観客を動かす。取調室の沈黙、手術室の擦過音、東京湾の夜景、港に漂う潮気——そこに宿るのは、正義や善悪の単純な線引きではなく、制度と私情の隙間で軋む音だ。没後二十年、四本の初・中期作を辿...
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金曜映画ナビ〈戦後80年 終戦記念特集〉第4週 沈黙が語ること——推理・青春・母子の物語で辿る戦後の真実

『ゼロの焦点』(1961)/『WINDS OF GOD』(1995)/『母と暮せば』(2015)戦争は、大音量でやって来て、小さく静かなものを奪っていく。残された者は、その「のち」をどう生きなおすのか。特集の掉尾を飾る三本は、推理、青春劇、...