Amazon Prime Video事業部長に訊く、Amazonが最も大切にしていること

Amazon Prime Videoは、Amazonプライム会員なら、の数千本もの映画やTV番組が追加料金なしで視聴できるサービスだ。今回は、サービスを手がける事業部長のウェイド・ワカシゲ氏に本サービスの狙いや、Amazonが最も大切にしていることについて伺った。

ウェイド・ワカシゲ氏 インタビュー

──Prime Video魅力について、まずは伺えればと思います。

ウェイド・ワカシゲ氏:大きく3つありまして、「品揃え」「利便性」「価格」です。

まず「品揃え」ですが、あらゆる嗜好を持った方々が楽しんで頂けるように、国内外の映画やドラマ、バラエティ、アニメやオリジナル作品など幅広いジャンルの作品を揃えています。コンテンツの数は日々充実させています。

そして「利便性」です。テレビの大画面とご家族とゆっくり観賞したり、移動中にスマートフォンで観たり、いつでも、どこでも、サービスを利用して頂けるように、あらゆる端末で視聴して頂けるようにしています。

最後に「価格」です。Prime Videoは、プライム会員の方が追加料金なしで利用することができますので、これは大きな価値と言えます。

常にお客様が何を求めているかを考えながら、日々サービスをより良くする努力を行っています。

──Prime Videoが他社と違って勝っていると言える点はございますか。

ウェイド・ワカシゲ氏:様々な動画配信サービスがございますが、そもそもそれらとは直接競合しているとは思っていません。

プライムは、あくまでもプライム会員の方の生活をより豊かにするためのサービスです。その中でPrime Videoはプライムのサービスの一環として、映像コンテンツを通してお客様のエンターテイメント体験をより多様な形でお楽しみ頂くことが目的ですので、他社とはミッションが明確に異なるのです。

他社との差異を大切にするのではなく、あくまでもプライム会員の方々にとってベストなサービスを提供するようにしています。

──プライム会員の方に、よりサービスを利用して頂くための課題はありますか。

ウェイド・ワカシゲ氏:プライムのサービスの特典としてPrime Videoがあるということを認知していただこうという活動をしています。

プライムでは、日々のお買い物だけでなく、追加料金無しで話題の映画やTV番組がいつでも好きな時に観られるんですよ、ということをより広めていきたいです。

──日本でのコンテンツラインナップの強みや方針を教えてください。

ウェイド・ワカシゲ氏: 日本のお客様は日本の作品を好まれる傾向があるので、日本のコンテンツ(ローカルコンテンツ)にも注力しています。

Amazonでは、グローバルで制作した作品を、グローバルのお客様に向けて提供しているだけではなく、どこの国でもその国の方々に喜んで頂けるのが大前提です。ローカルのお客様に目を向けてマーケティングをしていっております。

──Prime Videoを今後どう広げていきたいでしょうか。

ウェイド・ワカシゲ氏:会員数もコンテンツ数も、大きくしていきたいですね。そのために大切なのは素晴らしいコンテンツを提供していくことです。私どもは、お客様に喜ばれるものを作るのは得意だと自負しておりますので、それを続けていけば自然と大きくなっていくと思います。ガリガリくんのような感じです。

──ガリガリくん?????

ウェイド・ワカシゲ氏:ガリガリくんのアイス、みなさん好きですよね。素晴らしい商品を作っていれば、自然とお客様もついてくるのです。

お客様は気に入ってない商品は使い続けませんので、押し付けることをしません。

Prime Videoの認知を上げれば、プライム会員も増えていきますので、良い作品を提供していくことに注力し続けたいです。

大切なのはお客様に喜んで頂くことです。これが一番大切なんです。

──Prime Videoには、Amazonで購入した商品(映画以外含)の購買データはPrime Videoのレコメンド表示に反映させたりはするのでしょうか。

ウェイド・ワカシゲ氏:お客様にスマートかつスムーズにコンテンツを選んでいただくために、Prime Videoの視聴データを元に、それぞれのお客様へレコメンド表示をしています。

様々な購買データを、作品選びやオリジナル作品の制作の参考にすることはあります。とてもよく売れているものはお客様に支持されているわけなので、それに関連したコンテンツをPrime Videoで展開するとお客様は喜ぶだろうという仮説を立てられます。

例えば、元々『仮面ライダー」はPrime Videoでの視聴が多かったので、オリジナル作品『仮面ライダーアマゾンズ』を制作したところ、深いストーリーやクオリティの高いアクションなど特撮ファンの方々から沢山の好評をいただきました。

──視聴環境と端末についてですが、4Kなどの高精細コンテンツでの視聴体験を求める人もいれば、スマートフォンでの手軽な視聴を求める方もいらっしゃいます。視聴環境の多様化にはどう向き合っていますか。

ウェイド・ワカシゲ氏:お客さまの視聴環境や行動は常々変わっています。そこでは利便性が鍵になっていくと思います。お客様の中には高精細のものを楽しみたいというニーズもあれば、持ち運びが重要という方もいらっしゃいます。「ストップ&スタート」で、止めたところから見られるのが重要という方もいます。「早送り」できる、「巻き戻し」できるというのが重要な方もいます。とにかく様々な利便性です。

あらゆるお客様のニーズをカバーできることが重要と考えています。

それぞれのお客様に素晴らしい視聴体験をして頂くために、気軽さ、コンテンツラインナップなど、多角的なニーズ1つ1つにしっかりと対応していくことが重要です。

コンテンツに関しても趣向は人ぞれぞれです。あらゆる種類のビデオ・映画を揃えていこうと思います。広げていくこと、充実させていくことを続けます。

──「Amazonビデオナイト」について教えてください。どのような方針で始められたのでしょうか。
※AmazonビデオナイトはPrime Videoの有料動画が安価でレンタルできるセールのことです。プライム会員でなくてもレンタルが可能で、1ヶ月間視聴することが可能です。

ウェイド・ワカシゲ氏: Amazonのお客様で、定額を払ってまで映画は見る必要はないとお考えの方に低価格で試していただきたいということでAmazonビデオナイトを始めました。100円で試して頂けるので他社の動画配信サービスも含めて、迷っている方にも敷居が低いのがポイントです。

ご利用されたお客様に大変好評でしたので、今後はタイトル数や実施の頻度を高めたいと思っています。基本的にお客様が気に入ってくださったサービスは拡大していくのがAmazonの方針ですので、今後もっとしっかりとやっていきたいです。

──Amazonとしては「お客様に喜んで頂けること」が最重要で、そのためにあらゆる施策を行われているということが明確にわかりました。お時間を頂きありがとうございました。

インタビュー後記

今回のインタビューでは、Amazon Prime Video事業部長のウェイド・ワカシゲ氏本人からお話を伺うことができました。

非常にフレンドリーに、時に笑いも交えながら楽しいインタビューの時間を過ごさせていただきました。

記事にしてみて改めて思うのは「地球上でもっともお客様を大切にする企業」という理念を具現化していること明確で、それぞれの回答(つまりサービスの隅々)にその理念が宿っているということ。

これは動画配信サービスに限らず、あらゆるビジネスで最も重要であると言っても過言ではありませんが、言ってはみてもそれぞれ完璧に実現するのはなかなか難しいところ。

それを大きな規模感で日々ブラッシュアップしているAmazonの凄さを感じ、日々進化するマーケットやテクノロジーから、未来のAmazonの姿がより楽しみになりました。

お忙しい中お時間を頂きまして、誠にありがとうございました。

(取材・文:柳下修平)

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