2018年に中国でヒットした日本映画の2位が『となりのトトロ』という真実

日本に住みながら映画市場を見ていると、日本市場とハリウッドの映画市場が自然と目に入ってきます。もちろん世界さまざまな国に映画市場はありますが、普通に生活していると上の2つが主に目に入るはずです。

今回の記事では、その2つ以外での大きな市場ということで中国の映画市場(エンタメ市場)を簡単に見ていきたいと思います。

その1:日本映画が中国でヒットしている

まずは、中国における日本映画のヒット具合を見てみましょう。

文章で綴るよりも昨年中国でヒットした日本映画トップ10を見たほうが理解は進むことでしょう。かなり面白い結果です。

<2018年 中国市場での邦画興収ランキング>
※「中国票房」のデータを参照

1位『映画ドラえもん のび太の宝島』
→2.09億元のヒットで約33.7億円の興行収入

2位『となりのトトロ』デジタルリマスター版

3位『名探偵コナン ゼロの執行人(しっこうにん)』

4位『万引き家族』

5位『DESTINY 鎌倉ものがたり』

6位『ナミヤ雑貨店の奇蹟』

7位『メアリと魔女の花』

8位『ミックス。』

9位『昼顔』

10位『サバイバルファミリー』

日本において必ずしも2018年に公開してないのが面白いところです。しかし、日本でも海外の映画は1-2年後に公開されることがあるので、自然と言えば自然なことでしょう。

1位が『ドラえもん』なのは何となくわかるとして、2018年に『となりのトトロ』が2位というのはとても興味深い結果ですね。

ちなみに、中国版のポスターがとても素敵だったりします。

その2:中国の映画総合ランキングを見ると日本勢はまだまだ

『映画ドラえもん のび太の宝島』が2.09億元(約33.7億円)の大ヒットとなりましたが、全体のランキングを見るとまだまだなのがわかります。

中国の年間興行収入ランキングベスト10は以下になります。

<2018年 中国市場での興収ランキング>
※「中国票房」のデータを参照

1位『オペレーション:レッド・シー』
=36.5億元(589億円)

2位『僕はチャイナタウンの名探偵2』
=33.9億元(547億円)

3位『ニセ薬じゃない!』
=30.9億元(499億円)

4位『Hello Mr. Billionaire』
=25.5億元(412億円)

5位『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』
=23.9億元(386億円)

6位『Monster Hunt 2(英題)』
=23.4億元(378億円)

7位『アクアマン』
=19.9億元(321億円)

8位『ヴェノム』
=18.7億元(302億円)

9位『ジュラシック・ワールド/炎の王国』
=16.9億元(273億円)

10位『レディ・プレイヤー1』
=13.9億元(224億円)

1位の『オペレーション:レッド・シー』は『映画ドラえもん のび太の宝島』の10倍以上の興行収入となっています。文化的交流は政治的交流とは別とは言いながらも、国民感情や市場の状況などに影響する確率は0とは言い切れません。

今後どのように中国市場において日本映画がヒットしていくか非常に注目です。

その3:中国市場からやってきた3DCGバトルアクションアニメ

中国の大人気アニメである「凸凹世界」が日本に上陸し、配信でも鑑賞できるようになりました。中国でシリーズの累計視聴数が4億回を誇る大人気アニメで、4月13日から日本でのテレビ初放送も始まりました。

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『凸凹世界』は、3DCGで描かれるバトルアクションアニメです。

凹凸世界が舞台で、その世界の創始神は気まぐれな神さまとして君臨をしています。気まぐれゆえに凹凸世界に無数の星と人々を作りました。

また創始神は、気まぐれに民同士を競わせる「凹凸大会」を開催させました。そこで優勝すれば、「全てを得ることができる」「七神使に代わって世界を支配する権力が手に入る」と謳い。

それらは実は偽りだったものの、ジンという者が会場に現れ状況は変わっていきます…。

ハリウッド映画が大ヒットした後に日本で公開される際「全米ナンバー1!」とよく宣伝されますが、このアニメーションは「中国で大ヒット!」と言えるもの。

日本語吹替版が用意されているので、是非チェックしてみてください!

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おわりに

その3で示したように、中国のTV番組や映画の日本進出が顕著になってきています。

例えば、2016年頃から中国のアニメ制作スタジオハオライナーズが本格的に日本進出。『TO BE HEROINE』『セントールの悩み』などが放送されてきました。

新海誠監督が所属するコミックス・ウェーブ・フィルム(CWF)が制作した『詩季織々』は、ハオライナーズとの共同制作でした。「何で新海監督の所属スタジオのアニメの舞台が中国なのだろう?」という疑問はこれで解けることでしょう。

日本における中国作品の浸透、中国における日本作品の浸透。その双方の高まりにより、共作による新たな傑作の誕生も期待していきたいところです。

(文:ヤギシタシュウヘイ)

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ライタープロフィール

ヤギシタシュウヘイ (柳下修平)

ヤギシタシュウヘイ (柳下修平)

シネマズPLUS編集長、1986年生まれ、31歳。個人ブログ「Cinema A La Carte」も運営。幻冬舎女性誌「Ginger」にて映画コラム連載も。

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