世界中で愛される家族映画が誕生!『ガンジスに還る』監督が影響受けた日本の巨匠たち

© Red Carpet Moving Pictures

ヴェネチア国際映画祭でビエンナーレ・カレッジ・シネマ部門エンリコ・フルキニョーニ賞を受賞し、映画批評家サイト「ロッテン・トマト」驚異の満足度100%を打ち出したインド映画『ガンジスに還る』が、10月27日(土)より岩波ホールほか全国順次公開される。

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本作は、誰にでも訪れる「死」というテーマを、ユーモアと人情味溢れるタッチで描き、不器用な親子と、個性的な人々が織りなす心温まる物語。ヴェネチア国際映画祭では10分間のスタンディングオベーションが鳴り響き、「人生、死、そして絆についての心温まる宝石のような一品」(GlamSham)、「あなたが今年目にする中で最高の1本!」(Mid-day)と 、世界中から称賛が寄せられている。主演は 『マダム・イン・ニューヨーク』などに出演の、インドを代表する名優アディル・フセイン。監督・脚本は弱冠27歳の新鋭監督シュバシシュ・ブティアニ。

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ニューヨークの映画学校で学んだブティアニ監督は様々な映画に影響を受けてきた。16歳のときに、教師に世界中の映画を教えもらったブティアニ は、その当時から一日に三本の映画をみていたという※1。一番影響を受けた監督は黒澤明監督だと公言する※2ブティアニ監督は「黒澤監督は、多くの戦争映画を通して生と死について描いた映画を作った」と語る。本作で描こうと考えていたのは「家族の絆」や「世代間によって生じる価値観の差異」。そんな物語の粗筋を考えていた際に、出会ったのが小津安二郎の『東京物語』※3だった。

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息子・ラジーヴは仕事中毒で、いつも上司の機嫌取りをしている。父は死期を悟り自分の望む最期を迎えようとするが、息子はその自由奔放な考え方がなかなか理解できない。そのあげく孫は嫁に行かずに働きたいという。頭を悩ませる息子。頭でっかちの息子に比べ、「父と子」よりも、「父と孫」が簡単に心を通じ合わせる場面が描かれる。それはどこか『東京物語』の老夫婦が戦死した次男の未亡人だけと心を通わせることができた点と類似している。

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さらにブティアニ監督は世代間の関係を表現するだけでなく、小津が都市の古い面と新しい面をどのように表現しているかに注目した。それはまさしく監督が本作の中で描こうとしていたことだった。現代社会とバラナシのような古い町のコントラストや、食事中にも携帯で電話を続けるラジーヴの現代人としての姿も非常にわかりやすく描かれる。Financial Timesは 「小津安二郎の『東京物語』を思わせる傑作!」とも称している。ブティアニ監督は、インドの古くからある土地「バラナシ」を舞台に、見事に世界共通の普遍的なテーマを描きだした。

ヴェネチア国際映画祭での10分間のスタンディングオベーションは、ブティアニ監督も鳥肌がたつほどの大喝采だった。鳴り響いたのち、「他人を理解する為に、必要なのは共感力です。わたしは自分が書いた登場人物たちの感情に非常に強いつながりを感じました。もしご覧になったみなさんが同じことを感じていたのならば、国境を越えた共感となったのでしょう。」と感慨深くスピーチした。

※1 REUTERSインタビューにて
https://in.reuters.com/article/shubhashi-bhutiani-mukti-bhawan-idINKBN1700W6
※2BFI Film Foreverインタビューにて https://www.bfi.org.uk/news-opinion/news-bfi/interviews/hotel-salvation-shubhashish-bhutiani
※3 Forbus INDIAのインタビューにて http://www.forbesindia.com/article/30-under-30-2017/30-under-30-filmmaker-shubhashish-bhutiani-is-a-master-of- empathy/45797/1

ストーリー概要

ある日、自らの死期を悟った父ダヤは、ガンジス河の畔の聖地バラナシへ行くと宣言する。家族の反対もよそに、決意を曲げない父。仕方なく、仕事人間の息子ラジーヴが付き添うことに…。辿り着いたのは、安らかな死を求める人々が暮らす施設「解脱の家」。はじめは衝突しあうも、雄大に流れるガンジス河は、次第に父子の関係をほぐしていく。旅立つ者の心の動き、それを見守る家族のまなざし。果たして、ダヤは幸福な人生の終焉を迎えられるのかー?

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