『1917 命をかけた伝令』レビュー:驚異の全編1カット映像で描かれる戦場の地獄!

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まずは映画『1917 命をかけた伝令』のこれまでの主な映画賞受賞歴ですが……。

●第92回アカデミー賞:撮影賞(ロジャー・ディーキンス)&視覚効果賞
●第77回ゴールデングローブ賞:作品賞(ドラマ部門)&監督賞(サム・メンデス)
●全米監督協会賞(サム・メンデス)
●全米撮影監督協会賞(ロジャー・ディーキンス)
●第73回英国アカデミー賞:作品賞&監督賞(サム・メンデス)&撮影賞(ロジャー・ディーキンス)&美術商(デニス・ガスナー&リー・サンダレス)&視覚効果賞&音響賞&イギリス映画賞
●第24回サテライト賞:撮影賞(ロジャー・ディーキンス)
●ナショナル・ボード・オブ・レビュー:撮影功労賞(ロジャー・ディーキンス)&作品賞トップ10選出
●アトランタ映画批評家協会賞:撮影賞(ロジャー・ディーキンス)&作曲賞(トーマス・ニューマン)
●2019年ワシントンD.C.映画批評家協会賞:撮影賞(ロジャー・ディーキンス)
●NY映画批評家協会賞オンライン:撮影賞(ロジャー・ディーキンス)&作品トップ10
●LA映画批評家協会賞:撮影賞(ロジャー・ディーキンス)&作曲賞(トーマス・ニューマン)

……実はまだまだこの倍以上の賞を本作は受賞しているのですが、全部書いてたら本稿が終わってしまいそうなほど!

ただ、ざっと見渡してもらいますと、総じて撮影が高く評価されていることにお気づきになるかと思われます。

なぜなら、実はこの作品……

《キネマニア共和国~レインボー通りの映画街439》

何と全編1カット映像で構築された驚異的映画だからです!

突撃中止命令を伝えるため
戦場を駆けるふたりの伝令

『1917 命をかけた伝令』は邦題に偽りなく、第1次世界大戦におけるイギリス軍のふたりの伝令の熾烈なミッションを描いたものです。

舞台は1917年のフランス西部戦線。

開戦から3年が経ち、敵も味方も疲弊しきっている中、イギリス軍の若き将兵スコフィールド(ジョージ・マッケイ)とブレイク(ディーン=チャールズ・チャップマン)に、エリンモア将軍(コリン・ファース)から伝令の命令が下ります。

ドイツ軍が退却したと見せかけて実は要塞化された陣を張り、翌朝の突撃を予定して進軍するマッケンジー大佐(ベネディクト・カンバーバッチ)率いるデヴォンシャー連隊1600名を待ち構えているとの情報が入ったものの、あらゆる通信手段が遮断されてしまっていることで、直接伝令を送るしか術がなくなったのでした。

連隊に追いつくためには、敵が仕掛けた数々のデス・トラップを潜り抜けていかなければなりません。

しかもリミットはおよそ1日。それを越えると大佐は突撃命令を敢行してしまいます。

果たしてふたりは部隊に突撃命令の中止を伝えることができるのか?

かくして地獄の24時間が始まるのですが……。


    ライタープロフィール

    増當竜也

    増當竜也

    増當竜也 Tatsuya Masutou 鹿児島県出身。映画文筆。 朝日ソノラマ『宇宙船』『獅子王』、キネマ旬報社『キネマ旬報』編集部を経て、フリーの映画文筆業に就く。 取材書に『十五人の黒澤明』(ぴあ刊)、『特撮映画美術監督・井上泰幸』(キネマ旬報社刊)など。 編集書に『40/300 その画、音、人』(佐藤勝・著)『神(ゴジラ)を放った男/映画製作者・田中友幸』(田中文雄・著)『日記』(中井貴一・著)『日記2』(中井貴一・著)『キネ旬ムック/竹中直人の小宇宙』『同/忠臣蔵映画の世界』『同/戦争映画大作戦』(以上、キネマ旬報社刊) その他、パンフレットやBD&DVDライナーノートへの寄稿、取材など多数。 ノヴェライズ執筆に『狐怪談』『君に捧げる初恋』『4400』サードシーズン(以上、竹書房刊) 現在『キネマ旬報』誌に国産アニメーション映画レビュー・コーナー『戯画日誌』を連載中。近著に『映画よ憤怒の河を渉れ 映画監督佐藤純彌』(DU BOOKS刊)がある。

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