『ボヘミアン・ラプソディ』観客熱狂のライブシーンは必見!劇場で足を踏み鳴らせ!

© 2018 Twentieth Century Fox

伝説のロックバンド“クイーン”の足跡と、ボーカルのフレディ・マーキュリーの半生を描いた伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』が、ついに11月9日から日本でも劇場公開された。本作でフレディ・マーキュリーを演じるラミ・マレックの再現度の高さでも話題の本作を、今回は公開2日目夜の回で鑑賞してきた。

実は自分も、完全にリアルタイムでクイーンの楽曲を浴びた世代だけに、かなりの期待を持って鑑賞に臨んだ本作。

果たしてその出来と内容は、前評判通りのものだったのか?

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ストーリー

1970年、ロンドン。複雑な生い立ちや、容姿のコンプレックスを抱える若者フレディ(ラミ・マレック)は、ある日、ギタリストのブライアン・メイ(グウィリム・リー)と、ドラムのロジャー・テイラー(ベン・ハーディ)のバンドのボーカルが脱退したと知り、自らを売り込む。
一年後、ベーシストのジョン・ディーコン(ジョー・マッゼロ)が加入し、フレディのアイデアでバンド名は“クイーン”に。そんな中、フレディはメアリー(ルーシー・ボイントン)と出会い、ひと目で恋に落ち、プライベートでも胸躍る日々を送っていた。やがてシングル曲「キラー・クイーン」が大ヒット。その後も数々のヒット曲を世に放ち、一躍世界的大スターとなったクイーンだったが…。

予告編

とにかく、出演キャストが本人そっくりなのが凄い!

海外ドラマ『MR.ROBOT / ミスター・ロボット』でも、その目力で強烈な印象を残していたラミ・マレック。本作でクイーンのボーカル、フレディ・マーキュリーを演じる彼の再現度も凄いのだが、ネットでも多くの方が発言されている様に、クイーンの他のメンバーの再現度がまた見事な本作。特にギターのブライアン・メイを演じるグウィリム・リーは、もはや本人にしか見えないほどソックリ!

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後述する、ラスト21分間に及ぶライブシーンの完コピっぷりと併せて、コアなクイーンのファンにも大満足なそのこだわりこそ、正に製作陣のクイーンに対する愛情とリスペクトの証明だと言える。

個人的には、伝説のライブイベント「ライヴ・エイド」の中心人物だったボブ・ゲルドフの登場と、その微妙な“ソックリ感”が懐かしかった、と言っておこう。

本作鑑賞後、絶対にオリジナルの映像を見て比較したくなる、その再現度の高さは必見です!

全編を彩る、クイーンのヒット曲の数々に酔いしれる!

2時間15分という上映時間でも、数多いクイーンの名曲を紹介するには全然足りず、やむなくこぼれ落ちてしまった名曲も多かった本作。

それでも、フレディ主催のパーティーシーンで、何故か室内で女性がロードレース用自転車をこいでいたり、極力ストーリーの展開や内容に合った選曲がされているなど、クイーンへの愛情と観客やファンへの配慮に溢れた本作は、正に最良の伝記映画だと言えるだろう。

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今回特に興味深かったのが、クイーンの楽曲の制作過程や、名曲誕生の背景やエピソードが描かれている点だった。

「ウィ・ウィル・ロック・ユー」や「地獄へ道づれ」での印象的なフレーズが、ふとした偶然やひらめきから生まれていたり、それを素直に取り入れて、メンバー全員でより高度な楽曲へと作り上げていくその制作課程は、映画のセリフの通り、正に彼らが“家族”であることの証明に他ならない。

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こうしたエピソードの積み重ねがあるからこそ、「ライヴ・エイド」出演に際してのメンバー同士の話し合いの様子や、その後のフレディの告白を受けての展開が観客の胸を打つのだ。

こうして、それまでの紆余曲折や争いを経て、遂にラストの大舞台に立つクイーンの姿は、文字通り“トリハダもの”のカッコよさ! その雄姿は、是非劇場でご確認頂ければと思う。

あの伝説のライブ出演を完全再現した、ラスト21分間が凄い!

本作のラストで観客の心を完全に持っていくのが、アラフォー以上の世代なら当時リアルタイムで観たはずの伝説のライブイベント「ライヴ・エイド」での圧巻のステージだ!

特に、溢れんばかりに詰めかけた群衆の姿は、当時のオリジナル映像と見比べても全く違和感が無いほど再現されている。この大観衆を前に、当時あれだけのパフォーマンスを見せたクイーンとフレディ・マーキュリー。本作の圧巻の「ライヴ・エイド」のシーンを観て、改めてYouTubeで当時の映像を見返したという方も多かったのではないだろうか?

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どのアーティストにも公平に決められた20分間という出演時間の中、これほど見事に観客を巻き込んで、なおかつ自分たちの歴史と魅力をも叩き込んだ圧巻のステージを、本作のラストに用意した今回の構成は、正にフレディの存在を観客の胸の中に永遠に焼き付けてくれるものとなっている。

実は、当時の映像と見比べると良く分かるのだが、会場の大観衆を画面に入れるためか、ステージ背後からだったり、若干上からの構図が多かった当時のテレビ中継に比べて、本作では客席から観客が見上げているかの様な、ローアングルでのカットが非常に多い。これによって我々観客も、当時の会場でフレディを見上げているかのような臨場感が味わえることになるのだ。

「ライヴ・エイド」を知らない世代にこそ、是非観て頂きたいこの迫力のライブシーン、全力でオススメします!

最後に

実は、当時テレビの洋楽ベスト10で毎週1位をキープし続けていた「伝説のチャンピオン」のPVを、小学生の頃、学校から帰って毎週観ていた。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』を鑑賞した今では、この曲のPVで彼が着ていた黒と白の衣装のデザインこそ、実は彼の置かれていた複雑な状況や苦悩を表していたと理解出来るのだが、その頃はクイーンや、ましてフレディ・マーキュリーの情報など一切知らないし、英語歌詞の意味すらも分からないまま、ただ曲の雰囲気と耳に残るメロディ、そして何といってもあのPVでフレディが着ていた黒と白のレオタード?のインパクトに、心を奪われてしまっていたのだった。

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現在大ヒット中の『ボヘミアン・ラプソディ』が、世代を超えてこれほど多くの観客の絶賛を得ている理由、それはこうした個人の思い出やクイーンとの出会いの記憶が、観客の脳裏に蘇るからに他なら無い。

特に、ビートルズの解散に間に合わなかった世代にとって、70年代から80年代にリアルタイムで聞いていたクイーンの音楽こそ、正に自分たちの世代の音楽だった! そんな想いが強いのではないだろうか。

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ただネット上には、タイトルバックで流れる名曲「愛にすべてを」(「サムバディ・トゥ・ラヴ」)のある部分が、「エーブリバディ、わしゃ コケた!」と聞こえてしまうので、ちょっと困ってしまったという、ある世代以上の“ソラミミスト”には実に共感出来る意見があったことも、付け加えておきたいと思う。

もちろんその後の世代にとっても、「ボヘミアン・ラプソディ」が映画『ウェインズ・ワールド』の名シーンに起用されたのを、覚えておいでの方も多いはずだ。

© 2018 Twentieth Century Fox

「ボヘミアン・ラプソディ」や「伝説のチャンピオン」など、既に70年代からPVの重要性に気付いていたため、80年代に訪れたMTV時代にも対応することが出来た、クイーン。

もちろんPVだけでなく、映画の中でも繰り返し描かれている様に、自分達の曲を聞いてくれている観客やファンたちが、楽曲に参加出来て心から楽しんでくれることを常に考えていた、フレディのボーカルの素晴らしさは、今も我々の心を引き付けて離さない。

きっと本作のラストを飾る圧巻のライブシーンで観客が共に歌ってくれることを、彼も天国で望んでいるに違いない! そんな想いで劇場を後にした本作。

© 2018 Twentieth Century Fox

実際、早くも応援上映が行われた劇場もあるなど、これほど観客参加型の映画として何回も楽しみたい、そう思わせる作品も珍しいのではないだろうか。

自分も足を踏み鳴らしたい! クイーン世代でなくともそう思わずにはいられないその高揚感は、是非劇場で!

(文:滝口アキラ)

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