弘兼憲史「獺祭の挑戦」冒頭無料配信!〜中興の祖・桜井会長対談とともに〜

日本酒業界の常識を覆す

旭酒造の酒造りや販売方法は従来の日本酒造りとは一線を画している。桜井会長の時代に一新した酒造りは、どのように行われたのだろうか。漫画では「ピンチをチャンスに!」節で描かれている大逆転劇のバックステージを桜井会長が語る。

──桜井会長がやられた事はデータ主義ということ?

桜井:データがまずあって、そのデータのもとに人間が手作業で酒を作るというやり方です。

──酒造を見学したら、手作業の部分が大きいですね。データというと冷たい印象がありますけれど、やっていることは違いますよね。

弘兼:獺祭は米を手で洗うという大変な作業をきっちりやってます。機械で洗うと米が割れてしまいますからね。

桜井:それに米の吸水のパーセンテージも特定できませんしね。職人仕事の細部までコントロールしようとしたら、データを使いながら人間がやっていくのが大切です。機械だけではできないです。

弘兼:発酵樽が小ぶりで、1メートル60くらいの小さいのをたくさん使っているんです。大きなやつだと、それがダメになったときにやり直しが大変だけれど、小さい樽であれば、その樽の分だけもう一度やればいい。それぞれの樽にセンサーが付いていてそのデータの一覧が別室の壁に貼ってあるので、毎日見て「ああこれ数字がおかしいな」と思えば直せるわけなんですよ。品質が均一になりやすいんですよね。

──そうした内容を桜井さんがお考えに?

桜井:頭でっかちの人が考えることから始めると、出来ない理由がたくさんでてくるでしょう?といわれ、結果としてやめようという話になってしまいます。

僕は素人ですから、まずはやってみよう、やりながら修正していこう、となるんです。

──やるのが先にありき

桜井:そうです。最初からものすごい完成品を作るより、それを修正していくほうが成功する確率が高いんです。


    ライタープロフィール

    奥野 大児

    奥野 大児

    現代ものやSFなどの映画はあまりわからないけれど、時代劇と海外ドラマはなぜか見ている1971年生まれのフリーライター・ブロガー。とりわけ必殺シリーズおよび「鬼平犯科帳」「御家人斬九郎」の ・悪人が悪人を裁く ・良い人も悪いことをすることがある ・松平家の御紋が通用しない といった設定が大好き。 映画の時代劇の映像の暗さを楽しむために、部屋を真っ暗にして堪能している。

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