弘兼憲史「獺祭の挑戦」冒頭無料配信!〜中興の祖・桜井会長対談とともに〜

日本酒のマーケット

超高齢化社会や人口減、新型コロナウィルス感染症など、日本酒に限らず物販を取り巻く環境は厳しい。旭酒造ではこれからの販売戦略をどのように考えているのだろうか。

──マンガにも描かれているが、日本の人口はどんどん減っていく。日本酒が日本のマーケットだけでは桜井さんも危惧されていることでは?

桜井:それほどウチが(シェアを)全部取っている訳じゃないので、日本人の人口が減っても大きな影響はないと思います。どちらかというと今まで日本酒を飲んでいない日本人のマーケットを作っていく方がたくさんあると思うので、そんなに恐ろしくないとは思います。

ただし、世界中に出て行かないといけないと思います。フランスのワインの輸出額が1兆2000億くらいなんですよ。ウチがもし1%売ったら、輸出だけで120億。これは結構良い商売になるじゃないですか。

──世界生産は?

桜井:世界生産は、アメリカはやります。それ以外でやるかは今後10年はわからないですね。10年先はわからないですよ。

──ヨーロッパで獺祭を作ることは可能?

桜井:可能でしょう。ただ、問題はコスト。人件費もだけど家賃とかいろんなもの。マーケットの大きさ。そういった面で考えて行くと、ヨーロッパでいけるかというと、ビジネスとしては難しいかなと。

ヨーロッパの方が、やっぱり保守的ですよね。保守的だからちょっと厳しいのと、マーケットが小さいですよね。

アメリカはマーケットが大きいのと、参入する余地がある。

どうしても僕らが入っていくとしたら、ものすごく大きな市場でこのくらいの売り上げをいただこう、と言う形で入る。私はそういうやり方で成功してきたんですね。小さな市場で総取りしようというので成功したことはないんですよ。

──大きなマーケットで小さく取るのは理にかなっている。弘兼先生、日本酒はまだまだ日本の中でもっともっと伸びると思いますか?

弘兼:僕は伸びると思うけどね。日本酒って若いよりも年をとって美味しくなるんですよ。僕の経験だと40、50歳くらいからウィスキーから日本酒へ変わっていった。これからは若い人が減って年取ってくる人が増えるわけだから、その分日本酒の需要は増えるんじゃないかなと。前は日本酒を飲まなかったという人も40、50になって日本酒飲むようになるんじゃないかなという気がしますね。


    ライタープロフィール

    奥野 大児

    奥野 大児

    現代ものやSFなどの映画はあまりわからないけれど、時代劇と海外ドラマはなぜか見ている1971年生まれのフリーライター・ブロガー。とりわけ必殺シリーズおよび「鬼平犯科帳」「御家人斬九郎」の ・悪人が悪人を裁く ・良い人も悪いことをすることがある ・松平家の御紋が通用しない といった設定が大好き。 映画の時代劇の映像の暗さを楽しむために、部屋を真っ暗にして堪能している。

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