『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』は 世界中で話題のアニメ・シリーズ第2弾!

■「キネマニア共和国」

毎年春になると、文化庁による若手アニメーター育成を目的とした事業“アニメミライ”(来年度より“アニメタマゴ”と改名)が開催されていますが、その13年度の参加作品の1本『リトルウィッチアカデミア』が大きな話題となり、世界中のアニメ・ファンの要請に応えて続編が作られることになりました……。

《キネマニア共和国~レインボー通りの映画街 vol.37》

『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』です。
B2ポスター

“アニメミライ”から生まれ、
You Tubeで世界的に話題となった第1作

『リトルウィッチアカデミア』は、幼い頃に見た魔女シャイニィシャリオのショーで魔法の魅力にはまってしまい、大きくなってヨーロッパの名門“ルーナノヴァ魔法学校”に入学したアッコとその仲間たちのドタバタ騒動を描いた吉成曜監督のアニメーション映画です。

明るく活発ながらもホウキに乗って空を飛ぶのが苦手なアッコ、仲良しルームメイトの世話役ロッテと毒舌家のスーシィ、嫌味っぽいが実力も確かな優等生ダイアナなど、さまざまな人物が織り成しながら、魔法と友情の学園生活に勤しんでいきます。

どことなくハリー・ポッター・シリーズを彷彿させる魔法訓練シーンなども実に楽しく描かれています。
リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード_メイン
また、アッコが惹かれる伝説の魔女シャイニィシャリオが、実はどうも学内にいるようないないような、そんな謎も残しつつ(というか、もう一目瞭然なのですが)、この30分弱の中編はテンポよく終わります。

制作は『キルラキル』(13)など、快活な中にもピリッとした毒気を交えて全体を引き締めるかのような作風が特徴的でもあるTRIGGER。
ここでも可愛いキャラクター・デザインなどの中に、どこかしらブラックな要素が見え隠れしています。

『リトルウィッチアカデミア』は“アニメミライ2013”上映後、YouTubeにアップされたところ、日本はおろか世界中で話題になり、続編を望む声が高まっていき、そこでクラウドファンディングサイト“Kick-Starter”で参加を呼び掛けてみたところ、何と開始からわずか6時間で目標額15万ドルを達成し、1か月で62万5518ドル(約7400万円)を計上して、新作の制作が決定しました。

そして、その待望の続編たる『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』が、ついに完成したのです!
サブ17

魔法少女たちの次なるミッションは
魔女狩りパレードを成功させること!

本作は今年7月、北米最大のアニメコンベンション“アニメエキスポ2015”で世界最速プレミア上映されましたが、会場は4000人の観客で埋め尽くされ、上映後はスタンディングオベーションが沸き起こりましたが、これが同イベント史上初の快挙でもあったようです。

その内容は、学内で騒動ばかり起こしているアッコとロッテとスーシィの3人に対して、罰として魔女狩りの歴史を再現した街のパレードに参加し、成功させるよう命令が下されます。

しかも同じく問題児グループ3人と一緒に。

失敗したら落第決定です。

もっともお祭り好きなアッコは、どうせならシャイニィシャリオのショーのように思い切りハッピーなものにしようと、みんなを巻き込みながらノリノリでパレードに取り組んでいくのですが……。
サブ19
今回は仲間も増えて(またいずれ劣らぬクセモノばかり⁉)集団劇としての要素や、またアッコとロッテ&スーシィとの友情と確執なども並行して描かれていきます。

もちろん、いざ始まったパレードがそうそう上手くいくはずもなく、実際何が起こるかは見てのお楽しみとして、クライマックスは、もはや街全体がお祭り騒ぎを通り越しての奇想天外な一大スペクタクル・バトルへと発展し、そこでまだまだ未熟な魔女っ子たちがどう対処していくかが大きな見どころともなっています。

前作に続き登板となった吉成曜監督は、キャラクターデザイン・作画監督も兼任しながら、元気印に満ちつつブラックな味わいも忘れないファンタジック・エンタテインメントを見事に描出し、前作以上に世界に誇れる快作をものとしています。

大島ミチルのゴージャスな音楽も、魔法少女たちの華やかな快活さに拍車をかけており、もはや観客の目も耳も魔法にかけられたかのようにのめりこむのみ。
サブ26
また今回の2週間限定公開において喜ばしいのは、前作『リトルウィッチアカデミア』が同時上映でつくことで、これならイチゲンさんでも前作を見てない云々を気にすることなく作品世界に没頭できること必至。

世界を席巻した魔女っ子ファンタスティック・ワールドをぜひ、心おきなくご堪能ください!

そして第3作も実現しますように!

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(文:増當竜也)

『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』は2015年10月9日(金)全国ロードショー!
公式サイト http://littlewitchacademia.jp/

(C)2015 TRIGGER/吉成曜/GOOD SMILE COMPANY


    ライタープロフィール

    増當竜也

    増當竜也

    増當竜也 Tatsuya Masutou 鹿児島県出身。映画文筆。 朝日ソノラマ『宇宙船』『獅子王』、キネマ旬報社『キネマ旬報』編集部を経て、フリーの映画文筆業に就く。 取材書に『十五人の黒澤明』(ぴあ刊)、『特撮映画美術監督・井上泰幸』(キネマ旬報社刊)など。 編集書に『40/300 その画、音、人』(佐藤勝・著)『神(ゴジラ)を放った男/映画製作者・田中友幸』(田中文雄・著)『日記』(中井貴一・著)『日記2』(中井貴一・著)『キネ旬ムック/竹中直人の小宇宙』『同/忠臣蔵映画の世界』『同/戦争映画大作戦』(以上、キネマ旬報社刊) その他、パンフレットやBD&DVDライナーノートへの寄稿、取材など多数。 ノヴェライズ執筆に『狐怪談』『君に捧げる初恋』『4400』サードシーズン(以上、竹書房刊) 現在『キネマ旬報』誌に国産アニメーション映画新作すべてのレビューをめざす『戯画日誌』、『衛星劇場プログラムガイド』誌に、毎月オンエアされる松竹映画名作群の見どころなどを紹介する『シネマde温故知新』を連載中。

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