30分の短篇映画が遂に大スクリーンに!『堕ちる』東京凱旋上映レポート。

昨年の11月、この連載記事でもいち早く取り上げた、話題沸騰の短編映画『堕ちる』。その後も各地で上映を続けてきた本作だが、今回遂に東京凱旋上映が行われるということで、さっそく取材させて頂いた。

今回の上映劇場は、なんとシネマート新宿のスクリーン1!そう、小さい方のスクリーン2では無く、300人規模のスクリーン1での上映となる(但し、4月8日、9日、14日の3日間だけ。他の日はスクリーン2での上映)。

30分の短篇自主映画が、まさかあの『哭声/コクソン』と同じスクリーンで上映されるとは!いったい誰がこの快挙を予想しただろうか?

それだけでは無い、4月8日から1週間限定のレイトショー1回上映とは言え、毎回豪華ゲストを招いてのトークショー付きで入場料1000円とは、正に破格!

そこで今回は、上映初日の4月8日と2日目の9日の回を取材・鑑賞させて頂いた。ちなみに、初日のゲストは主演の中村まこと&錦織めぐみのお二人!

そして、9日のゲストはライムスター宇多丸さん!という豪華な顔ぶれ。
それでは、5ヶ月振りに劇場の大スクリーンで再会した『堕ちる』と、豪華ゲストによるトークショーの模様をお届けしよう。

予告編

オフィシャルサイト
http://ochiru-film.com/

ストーリー

熟練の織物職人の耕平(55歳)。仕事一筋でいつしか笑いも忘れ、代わり映えのしない日常が繰り返されていたある日、生まれて初めて行ったライブハウスで地下アイドルの「めめたん」、と運命的な出会いを果たす。

ライブが始まり、「めめたん」の歌声とダンスに魅了される耕平、気づくと、「めめたん」の握手会の列に並んでいた。

「めめたん」ファンのオフ会にも参加し、いつも同じTシャツを衣装として着ている「めめたん」のために、オリジナルのステージ衣装をデザインし製作することを決心する耕平。そして、衣装を「めめたん」にプレゼントする生誕祭のライブ中、事件が起こってしまう。 果たして、耕平の 「めめたん」への恋の行方はどうなってしまうのか!?

ファン待望の東京凱旋上映レポート。初日のゲストには主演のお二人が登壇!

昨年行われた渋谷ロフト9での上映後、日本各地で上映を重ねて来た本作。

「見たいけど、見る機会が無い」、「チケットが即完売で手に入らない」など、その評判の高さにも関わらず、関東では中々鑑賞の機会に恵まれなかった本作が、いよいよ映画館で上映されると聞き、上映劇場であるシネマート新宿を取材させて頂いた。


初日舞台挨拶の日、取材マスコミ向けの受付を担当するのは、村山和也監督の昔からの仲間である元女優の方。現在は秘書のお仕事をされているそうだが、このような所にも、本作が多くの人々の協力によって公開規模を拡大してきたことが伺える。


4月8日公開初日の上映は、なんと『哭声/コクソン』と同じ大劇場のスクリーン1を使って行われた。
トークゲストに主演のお二人、中村まこと&錦織めぐみさんを迎えての上映だけに、300席を越える劇場にも関わらず、客席は満員の大盛況!


観客層も男性だけで無く女性の方も多く来場されていて、場内は正にアイドルのコンサートを待つ観客といった印象を受けた。
今回の上映に際しては、なんと3分長い劇場公開版での上映となる本作。すでに渋谷ロフト9などの過去上映会で鑑賞済みの方も、今回の劇場公開版での上映は見逃せない機会だと言えるだろう。

さて、本編終了後に起こった満場の拍手の中、いよいよ壇上には村山和也監督と主演のお二人が登場!


この3人揃っての登壇は、貴重!


半年かけて各地方で上映会を開き、地道に実績を積み上げて今回の上映を実現させた、村山和也監督。


下手に演じると単に薄情で打算的な女になってしまう「めめたん」を、見事に天使のようなアイドルとして演じた錦織めぐみさん。


撮影時のエピソードを披露して思わず笑ってしまう姿は、正に天性のアイドル!


そして、見た人が必ずその魅力にハマってしまうという、主役の耕平を演じた名優、中村まことさん。


今回の舞台挨拶は、本編中ではセリフが一言しか無い中村まことさんの生声が聞けるという、ファンにとっては実に貴重な機会!


ラストの号泣シーンでは、中村まことさんは予想に反して涙を流すことが出来ず、やむを得ず目薬を借りて撮影したことや、錦織めぐみさんが本業のライブで声が出なくなってしまったため、あるシーンで彼女が一切セリフを言っていないなど、ここでしか聞けない激レアエピソードが飛び出した、このトークイベント。

終了間際、なんと村山監督から、抽選で来場者にプレゼントがあります、とのサプライズ発表が!

プレゼントされたのは、本編に登場する「めめたん」Tシャツとタオル!今後商品化の予定は無い激レアグッズだけに、これは来場者には嬉しいサプライズだったに違いない。


ラストは、本編中でも披露されていた、「めめたんコール」を来場者全員で叫んで、この日のイベントは終了!


この日の登壇者の表情こそが、この作品の素晴らしさを一番良く伝えている。そんな事を感じながら、大成功を納めた公開初日の劇場を後にしたのだった。

そして公開二日目のゲストには、あの大物が登壇!

翌日4月9日の上映も、大きなスクリーン1での上映となった。
この日の上映後のトークゲストには、なんとあのライムスター宇多丸さんが登壇する!とあって、初日よりは若干少ないものの200人を越える観客が来場。この日は初日と比べ、やはり映画好きの男性が多く来場されていたようだ。


そして本編終了後、村山和也監督とライムスター宇多丸さんが登壇!


アイドルの世界を描いた作品だけに、宇多丸さん独自の視点からの解説や意見が語られる!


急遽トーク終盤で設けられた観客からの質疑応答タイムでは、観客から「村山監督の次回作は?」との問いが。
それに対して、「漠然とですが、ビジュアル系バンドの世界を描きたい」と答える村山監督!「それは絶対に見たい、面白いですね」との宇多丸さんの反応に、観客の期待も大きく膨らんだ、この日のトークイベントでした。

最後に

今回の劇場公開に際しては、4月8日と9日、14日の上映はスクリーン1という大きな劇場での上映となる。だが、本作にとってあくまでもこれはゴールでは無く、これから続くであろう関東での劇場上映へのスタートに過ぎない。

毎回登壇する豪華なトークゲストの顔ぶれからもお分かりの通り、本作の素晴らしさに魅了された様々な人々の協力を得て、世間への認知度と公開規模を拡大させて来た、この『堕ちる』という短篇映画。

32分という短さのこの作品が、今後の邦画界に巻き起こすであろう新たな伝説の始まり。そのスタートの場に立ち会えた幸運を、まずは感謝したいと思う。本作の素晴らしさを、是非多くの観客に劇場で目撃して頂きたいと願って止まない。

劇場上映情報

4/8〜 シネマート新宿(東京)

4/8(土) 19:30の回上映後 中村まこと、錦織めぐみ(Luce Twinkle Wink☆)※初日舞台挨拶
スクリーン1

4/9(日) 20:30の回上映後 宇多丸(RHYMESTER)
スクリーン1

4/10(月) 21:15の回上映後 佐々木俊尚(作家・ジャーナリスト)
スクリーン2

4/11(火) 21:15の回上映後 福原香織(声優)
スクリーン2

4/12(水) 21:15の回上映後 前口渉(作曲家)
スクリーン2

4/13(木) 21:15の回上映後 鈴木亜香弥(衣装デザイナー/スタイリスト)
スクリーン2

4/14(金) 21:15の回上映後 都築響一(編集者)
スクリーン1

・窓口販売は各上映日の2日前の開館時刻〜
・オンラインチケット予約受付は各上映日の2日前のAM0:00〜
・チケット料金は1,000円均一

4/16(日) シネマスコーレ(名古屋)
18:30〜 トークゲスト:村山監督、木全純治(シネマスコーレ支配人)
20:10〜 トークゲスト:村山監督、坪井篤史(シネマスコーレ副支配人)

4/29〜5/5シアターセブン(大阪)
4/29(土)・4/30(日) 20:00の回上映後:村山和也 監督トーク

4/29(土) ゲスト:土佐和成(ヨーロッパ企画)

4/30(日) ゲスト:酒井善史(ヨーロッパ企画)

参照:http://ochiru-film.com/12279465

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(取材・文:滝口アキラ)

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    滝口アキラ
    映画ライターにしてブルース・リー研究家。主な著書に、「ブルースリー超全集」「俺たちのジャッキーチェン」「俺たちの007」などがある。映画のコミカライズや、日本オリジナル映画主題歌などの、「失われた映画カルチャー」にも造詣が深く、TBSラジオ「ウイークエンドシャッフル」へのゲスト出演、今関あきよし監督作品への声優出演、更には「実際に映画に出演する映画ライター」として、現在「毎月1本必ず映画に出る」をノルマに活動中。その抜群の企画力と、交友関係の広さには定評がある。

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