『関ヶ原』は日本の戦国史、そして日本映画の歴史に斬り込む!

関ヶ原 新メイン

(C)2017「関ヶ原」製作委員会

こんにちは、八雲ふみねです。
今回ご紹介するのは、8月26日から全国ロードショーとなる『関ヶ原』。
日本映画史上初、天下分け目の合戦を真正面から映画化しました。

八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.118 

時は、1600年。毛利輝元を総大将に立てた石田三成の西軍と、徳川家康率いる東軍が激突。

決戦地は、関ヶ原。

三成は、いかにして家康との世紀の合戦を戦うのか?

そして、命を懸けて三成を守る忍びの女・初芽との、密やかな“愛”の行方やいかに。

権謀術数渦巻く中、「愛」と「正義」を貫き通す“純粋すぎる武将”三成の西軍、野望に燃える家康東軍が、覇権をかけて動き出す…。

関ヶ原 サブ1

(C)2017「関ヶ原」製作委員会

戦国史上最大、天下分け目の決戦をスペクタクルに描く

司馬遼太郎の国民的ベストセラーを原作に、歴史の通説に大胆な解釈を加え完全映画化した『関ヶ原』。

メガホンを取ったのは、原田眞人監督。

上映時間2時間30分。日本で公開される映画の中では長尺部類に入りますが、1500ページにも及ぶ原作小説をこの時間にまとめ上げたとなると話は別。

本作の映画化が原田監督にとって25年来の悲願だったというのも納得の完成度です。

豊臣秀吉と石田三成の出会いから始まり、関ヶ原で決戦に至るまでの経緯、6時間に及ぶ合戦、そして三成、家康をはじめとする武将たちの“関ヶ原”後の姿までスペクタクルに展開。

スピード感がありながらも、武将各々の感情を丁寧に掘り下げた演出に、観客はまるで歴史的現場に立ち会っているような臨場感を覚えることでしょう。

関ヶ原 サブ4

(C)2017「関ヶ原」製作委員会

ある意味、最強キャスト!愛と野望が激突する!!

原田監督が指揮する“原田組”、もとい“原田軍”には魅力あるキャストが集結。

石田三成役には、いまや日本映画界の顔とも言える岡田准一。髭をたくわえ甲冑を見に纏う姿は、貫禄十分。馬にまたがる姿も美しく、とにかく“絵になる”三成です。

対する徳川家康役は、原田作品の常連、役所広司。役所さんが家康?…と、キャスティングが発表されたときには意外性を感じましたが、これがまたなかなかの狸オヤジっぷり。ホトトギスが泣くまで待つどころか殺してしまいそうな勢いで、ギラギラした野心を全身で体現しています。

さらに、三成の右腕として勇猛果敢に戦う島左近には平岳大。

合戦の命運を握る小早川秀秋に東出昌大。

加えて、北村有起哉、音尾琢真、和田正人、滝藤賢一、松山ケンイチ、西岡德馬など、実力派キャストがズラリ。また本作の完成を待たずに急逝した中嶋しゅう演じる赤耳は、日本映画史上に残る怪演でしょう。

男たちのドラマでありながら、それを支える女たちにも見せ場がたっぷり。

三成を命がけで守りながら彼に密かに恋心を抱く忍び・初芽役の有村架純をはじめ、伊藤歩、キムラ緑子、中越典子、壇蜜らが物語にさらなる深みをもたらしています。

関ヶ原 サブ3

(C)2017「関ヶ原」製作委員会

敗軍の将に焦点を当てる、原田眞人“軍師”の眼差し

これまで『わが母の記』や『駆込み女と駆出し男』など、原田監督作品の完成披露会見や大ヒット御礼イベントで司会を務めさせていただいたのですが、ひとつひとつの質問に真摯に情熱的に答えてらっしゃる姿が印象に残っています。

舞台挨拶やティーチインでもご一緒させていただく度に、原田眞人監督の作品に賭ける熱量と見識の広さには驚かされます。

どんな質問でもなんでもござれ、それは時代考証や人物研究をはじめ、徹底したリサーチの賜物なのだろうと推察します。

そんな原田監督が新説も交えて描いた『関ヶ原』は、歴史のロマンにあふれた作品です。
特に、“嫌われ者”との説もある石田三成や“裏切り者”のように揶揄されている小早川秀秋らを“義に厚すぎる男”と描いたように、歴史を語るうえで都合上、“弱者”となってしまった人物に光を当てていることに、共感を覚える人も多いのではないでしょうか。

石田三成と徳川家康対峙に焦点を当てた重厚な人間ドラマであると同時に、関ヶ原での合戦に自らの未来を託した武将たちの群像劇としても見応えあり。

本作を将軍に例えるならば、その作品を手がける監督は“軍師”とも言える立場。
まさに原田軍師だから描ける『関ヶ原』がここにあります。

関ヶ原 サブ2

(C)2017「関ヶ原」製作委員会

作品情報

『関ヶ原』
2017年8月26日から全国ロードショー
監督・脚本:原田眞人
原作:司馬遼太郎「関ケ原」(新潮文庫刊)
出演:岡田准一、有村架純、平岳大、東出昌大 、役所広司 ほか
©2017「関ヶ原」製作委員会
公式サイト:http://sekigahara-movie.com/

(文:八雲ふみね)

八雲ふみね fumine yakumo

八雲ふみね大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
「シネマズ by 松竹」では、ティーチイン試写会シリーズのナビゲーターも務めている。

八雲ふみね公式サイト yakumox.com

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