「打ち上げ花火・・」「三度目の殺人」「先生!」広瀬すず小悪魔化プロジェクトが進行しているのか?

■「役に立たない映画の話」

「みんなで広瀬すずを小悪魔に育てようとしているのか?」

女の後輩 んで、どーだったのよ?

後輩 何が・・・ですか?

女の後輩 見たんでしょ。「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」。その感想を聞いてるのよ。

©2017「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」製作委員会

後輩 ああ、はあ・・見ましたけど、どうかと言われると、うーん・・・。

女の後輩 いや、主人公のどう見ても童貞少年の気持ちが、童貞こじらせてるあんたなら、よーく分かると思ってね(笑)。わっはっは・・。

後輩 ししし失礼な!!

女の後輩 でも、なずなみたいな少女に惹かれる気持ちは分かるんじゃない?

©2017「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」製作委員会

後輩 あの年代だと、どーしても女の子のほうがませてるというか、年上っぽい態度をとりますよね。「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」のなずなは、そういうことを自覚しているのか、周囲を翻弄する、ある種の小悪魔っぽい感じで描かれていて、それが面白かったかな。

女の後輩 小悪魔というか、リトル・ビッチだな。広瀬すずちゃんが声をアテているんだけど、これがハマっている。

後輩 すずちゃんのイメージって、ちょっとそういうとこ、ありますよね。

女の後輩 あたしゃ常々思ってるんだが、今、映画会社が結託して、「広瀬すず小悪魔化プロジェクト」が進行しているんじゃないか?と。

後輩 なんすか? それ。

女の後輩 今度の「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」のなずなは、まさに小悪魔的キャラだし、9月に公開される是枝裕和監督の「三度目の殺人」でも、広瀬すずは色々とワケありな少女を演じているでしょ。

「10年後には『黒皮の手帳』をやって欲しい」?

後輩 「三度目の殺人」は見ましたよ。役所広司の犯罪者に殺された被害者の娘という役ですが、さすがに細かいことは言えない。ただ、確かにこの映画の広瀬すずも、小悪魔的要素はある感じですね。僕はリトル・ビッチとまでは言いませんが(笑)。

三度目の殺人 ポスター

(C)2017フジテレビジョン アミューズ ギャガ

女の後輩 ビッチで悪いか。

後輩 ただ、「三度目の殺人」は、すずちゃんの役どころがどうのというあたりよりも、この映画が描いている深い絶望と希望について言及されるほうが良いかと。

女の後輩 だって、「三度目の殺人」の広瀬すずの母親役は、あの斉藤由貴だよ。

後輩 いや、それはそういうキャスティングにすぎないわけで・・。

女の後輩 絶対に広瀬すずを、これから悪女の似合う女優に仕立て上げようと、誰かが企んでいるんだ!!今はその初期段階で、これから徐々に男を手玉に取る役を増やして・・・。

(C)2017フジテレビジョン アミューズ ギャガ

後輩 10年後には「黒革の手帳」の主役ですか?

女の後輩 それもいいわねえ。

後輩 それは事務所と本人が決めることで、あなたが指示することじゃないでしょーよ。

女の後輩 まあそうね。それと、女優さんの場合、役との巡り合わせが大きいからね。自分がこういう風な女性を演じたいと言っても、そういうオファーが来なくちゃどうしようもない。

後輩 その点、広瀬すずの場合は「海街diary」以降、着実に出演作も重ねていますし主演作も多い。今度の「三度目の殺人」にしても、「海街diary」で彼女を重要な役に起用した是枝監督だからこそ、その成長を見込んでこういう難しい役を与えたんじゃないですかね?

「小悪魔化は、この年齢の女優の成長を表現する手段でもある」。

後輩 だって、僕たちが映画、特に日本映画を観る楽しみとして、デヴュー仕立ての若い俳優さんが、次第に成長していって主役をやったり、それが高く評価されたりしたら、見守ってきた立場としてはうれしいじゃないですか。

女の後輩 その「成長」がね。女優の場合、ルックスがオトナっぽくなったのと、演技が上達したという2つの意味で語られがちなんだけど、広瀬すずだってまだ19才だから、これからどんどんルックスも変貌するだろうし、演技力もついてくるでしょうよ。

後輩 だから、あなたは「小悪魔化させたいのか?」と言いましたけれど、この年齢の女優さんの成長を表現する、ひとつの手段ではありますよね。俗に言えば、セクシーになったとか。

女の後輩 先輩が「セクシーという言葉は、いつから誉め言葉になったんだ?」と言ってたけど、確かに女性としての成長を表す言葉ではあるかな。

後輩 演技力については広瀬すずの場合、「ちはやふる」2部作に「四月は君の嘘」といった等身大の役柄を演じる傍ら、「怒り」とか「三度目の殺人」で、難しい役柄にチャレンジしているじゃないですか。ですから、演技の面での成長する努力もしているという風に見るのがよいのでは?

女の後輩 あんた、もしかしてファンかい? 広瀬すずの?

後輩 特にそういうのではないですけど・・・「チア☆ダン」のチアガール姿には、ドキっとしました。その、なんというか・・健康的なお色気を感じました。

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女の後輩 ばははは(爆笑)・・・「健康的なお色気」って、今世紀に入って初めて聞いたわ(笑)。死語よね、もはや。

後輩 あれはあのコスチュームのデザインがきわどいからですっ!!

「先生!」では内気な女子高生を演じているけれど・・・。

女の後輩 「先生!」はどうなのさ?10月公開だけど、もう見たんでしょ?

後輩 見ましたよ。こちらは普通の女子高生役で、先生のことをスキになる、昔からよくある筋立てのラブコメですよ。

女の後輩 「三度目の殺人」で、ああいうキャラを演じながら、なんでまた制服モノに戻ってきちゃうんだろ?

後輩 まあ単なる学園ラブコメ映画とは、また違いますけど。

女の後輩 で、どーなのよ? 「先生!」の広瀬すずの小悪魔度は?

先生! 広瀬すず

(C)河原和音/集英社 (C)2017 映画「先生!」製作委員会

後輩 どーしても、彼女を小悪魔にしたいわけですね。

女の後輩 いやいや、だって気になるじゃない。女としての成長と、演技面での成長が、どこまで見られるのか?

後輩 直接的に男性を翻弄するという役ではありませんが、内気な女の子の割には、ここぞという時は攻める役です。

女の後輩 ふーん・・。

後輩 彼女が積極的に男性教師にアタックするのではなく、彼女の思いを知った周囲の同級生とかが、応援したりお膳立てしてくれるという役どころですけど。

女の後輩 同級生たちを裏で操って、自分と先生との恋を成就させようというのかい? それはやっぱり、ビッチなやり方だぞお。

先生!、、、 好きになってもいいですか? ウェディングドレス

(C)河原和音/集英社 (C)2017 映画「先生!」製作委員会

後輩 もー!! 何やってもあなたには、広瀬すずが小悪魔に見えるでしょうし、これからそれがさらに加速することを期待しているんでしょーに!!

女の後輩 そうだな。あれ? もしかすると私、広瀬すずってスキなのかな?

後輩 そこまで気にするってことは、きっとそうなんじゃないですか?

女の後輩 そか。だったらなおさら、これから彼女が男たちを翻弄する小悪魔道を究めることを期待するぞ!

後輩 あくまで演技の上でですよ、演技。

女の後輩 そらそーだ。よーし、なんだか日本映画を観ていく楽しみが出来たなあ。

後輩 うーん・・・・ま、いいかな・・。

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(企画・文:斉藤守彦)

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    ライタープロフィール

    斉藤守彦

    斉藤守彦

    斉藤守彦(さいとうもりひこ) Morihiko Saitoh 静岡県浜松市出身。映画館、ビデオ会社でのアルバイトを経て、映画業界紙「東京通信」記者 (後に編集長)に。1996年からフリーの映画ジャーナリスト/アナリストとなり、以後多数の劇場用パンフレット、「キネマ旬報」「HiVi」「ザテレビジョン」「日経エンタテインメント!」「宇宙船」「スターログ日本版」「INVITATION」「東京カレンダー」「アニメ!アニメ!」「フィナンシャル・ジャパン」「Pen」などの雑誌・ウェブメディアに寄稿。2007年秋に「日本映画、崩壊 -邦画バブルはこうして終わる-」を、08 年「宮崎アニメは、なぜ当たる -スピルバーグを超えた理由-」、09 年「映画館の入場料金は、なぜ1800円なのか?」、 10 年に「『踊る大捜査線』は日本映画の何を変えたのか」(共著) を上梓。 他の著書に「図解でわかるコンテンツ・ビジネス」1〜4(共著)、「ソノラマ MOOK/ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」(構成・執筆) 、電子書籍「日本映画、飛躍と困惑の過去・現在・未来」等があり、ここ数年は「映画宣伝ミラクルワールド」「80年代映画館物語」と、独自の視点による書籍を執筆。2016年3月には新作「映画を知るための教科書 1912−1979」が世に出る。現在、水道橋博士編集長のメールマガジン「メルマ旬報」で「2016年映画館物語」を連載中。また「BOOKSTAND映画部!」で、「映画を待つ間に読んだ、映画の本」と「映画惹句は、言葉のサラダ」の2つの連載を行っている。

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