トレンディドラマ風の強刺激ヒーロー『鳥人戦隊ジェットマン』【篠宮暁の特撮辞典・第20回】

鳥人戦隊ジェットマン VOL.1 [DVD]

【オジンオズボーン・篠宮暁の特撮辞典】

90年代初めに現れた、戦うトレンディ戦隊

90年代初め、トレンディドラマが全盛期を迎えました。

『東京ラブストーリー』『101回目のプロポーズ』は、四半世紀経った今もなお、語り継がれる名作中の名作です。それと同時期に放映されていたスーパー戦隊も、今なお根強いファンがついている名作中の名作です。

それが戦うトレンディ戦隊『鳥人戦隊ジェットマン』です。

最後の戦い

なんと、特撮にまでやってきたトレンディの流れ。その流れは、マンネリ化していたシリーズに喝を入れてくれました。

2016年の『動物戦隊ジュウオウジャー』で、40作品目になるスーパー戦隊シリーズ。

もはや当たり前のように毎年新しい戦隊が登場し、日本の文化にしっかりと根付いていますが、過去には打ち切りの危機も当然あったそうです。しかし、この「ジェットマン」が新たなスーパー戦隊の可能性を切り開いてくれたおかげで、今でも毎週毎週スーパー戦隊を拝ませて頂けているのです。

三角関係、行方不明の恋人…スーパー戦隊と思えない展開

俺に惚れろ

では、どの辺がトレンディかと申しますと、まず、レッドホークに変身する天童竜(田中弘太郎)へ、ホワイトスワンに変身する鹿鳴館香(岸田里佳)が恋心を抱いるんです。しかし、ブラックコンドルに変身する結城凱(若松俊秀)は、香のことが好きなため、竜に嫉妬し、何度も衝突したり、戦闘に参加しないこともしばしば。

竜には、もともと藍リエ(丸山真歩)という恋人がいましたが、“バイラム”という敵に襲撃された時に、時空の歪みに吸い込まれて行方不明に。リエは、実は“バイラム”に連れ去られて記憶を消され、洗脳により“バイラム”の幹部マリアとして、ジェットマンの前に立ちはだかります。

おれの胸で眠れ!

これだけでも、いかに過去のスーパー戦隊と差別化を図ろうと挑戦していたかがわかります。

これは「ジェットマン」の説明としては、初級中の初級です。どこに心奪われるかは人それぞれですが、人によってはトラウマになるような強烈なシーンもあったりします。

大人がハマるという点では、平成仮面ライダーシリーズに通ずるものがあります。いや、この作品があったからこそ、平成仮面ライダーも成功を収めることができたと言っても過言ではありません。

それもそのはず、「ジェットマン」は平成ライダーを支える脚本家の井上敏樹さんが、若くしてメインライターに抜擢された作品なのです。ここでされた様々な挑戦のノウハウが、平成ライダーにも継がれたんだと思います。

女好き、酒、タバコ…そんなヒーローに子ども心は?

「鳥人戦隊ジェットマン」ミュージックコレクション

いろいろ書いていますが、「ジェットマン」が放映されている時、僕は小学3年生でした。

ぶっちゃけますと、恋愛云々描かれても鼻垂れ小僧だった僕には、面白さがよくわかりませんでした。本当の面白さを知ったのは、大人になって見返してからです。

では、当時「ジェットマン」が嫌いだったのか。

答えは「いいえ」です。

子どものペラペラな脳みそでも、結城凱のかっこよさはひしひしと感じることが出来たからです。ヒーローのくせに女好きでお酒を飲み、挙句の果てにはタバコまでふかす、その姿は子どもながらに「コイツ、今までのヒーローと全然違う!」「あれ…憧れちゃってない、俺?」ってな風に。

ジェットマンにジェッてーハマること間違いなし!

そして見終わったあとには、『海賊戦隊ゴーカイジャー』のジェットマン編(第28話「翼は永遠に」)も見てみてください。

この結城凱も失神するほどかっこいい! もちろん、その回の脚本も井上敏樹さんが担当されてます。

(文:オジンオズボーン・篠宮暁)

※この記事は、WEBサイト「WB」にて以前連載していたものを、再編集したものです

以前の記事はこちらから

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