『美女と野獣』が超大ヒットスタート!!全米興行ランキング速報!

全米興収ランキング(3/17〜3/19)

1位(NEW)『美女と野獣』
2位(↓)『キングコング:髑髏島の巨神』
3位(↓)『ローガン』
4位(↓)『Get Out』
5位(↓)『The Shack』
6位(↓)『レゴバットマン ザ・ムービー』
7位(NEW)『The Belko Experiment』
8位(↓)『Hidden Figures』
9位(↓) 『ジョン・ウィック:チャプター2』
10位(↓) 『Before I Fall』
(速報値/Box Office Mojo参照)

 ディズニーの最新作『美女と野獣』がとんでもないオープニングを見せた。
美女と野獣 ポスタービジュアル
(C)2016 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

まず初日である金曜日の時点で6300万ドル。これは歴代の初日成績で第20位。そして、その勢いを残したまま迎えた土日でさらに上乗せを重ね、最初の3日間で1億7000万ドル。これは歴代のオープニング週末記録で第7位に入る偉業である。マーベル作品やスターウォーズを除いたディズニー作品では歴代最高の記録。昨年メガヒットとなった『ファインディング・ドリー』や、『ローグ・ワン』をも大きく上回っているのだ。

今年公開された作品と比較しても、『レゴバットマン ザ・ムービー』がこれまで積み上げてきた興収をわずか3日間で超え、現在年間1位の『ローガン』を平日中に上回る勢いだ。

一昨年公開されたケネス・ブラナー監督による『シンデレラ』は、オープニング週末で6700万ドル。最終興収は2億ドルと、それでもヒット作と言って間違いはない成績をあげたが、それとはとても比較にならない。スタートダッシュの勢いからは、最終的に全米国内4億ドルを超える可能性が高い。世界興収ではすでに3億5000万ドル。来月から公開される日本での大ヒットも見込めるので、これは今年を代表するヒット作の一本となるに違いない。

ただ、唯一の気がかりはその批評である。オリジナルのアニメとなった91年の『美女と野獣』は言わずもがな、アニメ映画史上初めてのアカデミー作品賞候補となった不朽の名作である。興行的に同作を超えることは時間の問題(物価の違いはあれど、同作も国内2億1800万ドル、世界興収4億ドルの大ヒット作だ)ではあるが、批評面では到底及ばない。ロッテントマトでは71%と、今回メガフォンを執ったビル・コンドンの前作『Mr.ホームズ 名探偵と最後の事件』よりも下回っているのは如何なものか。
とはいえ、コンドンと言えば、明暗がはっきりする作品ばかりで有名な監督。『トワイライト』シリーズの最終2作『ブレイキング・ドーンPART1/PART2』はいずれも興行的には大ヒットするも批評は最悪。そして続く『フィフス・エステート』で2013年の映画界を代表する戦犯になった。それを踏まえれば、今回の記録的大ヒットとまずまずの批評は、決して悪いことではない。ここからより加速する春シーズンで粘り腰を発揮するか否かが大きな課題となる。

 先週の上位陣は軒並みひとつずつランクを落とす。先週1位を飾った『キングコング:髑髏島の巨神』は、ようやく1億ドルに到達。それでも国内興収のみでの制作費を回収には程遠く、今後のシリーズへの影響はとても大きいものになってしまうことだろう。
キングコング:髑髏島の巨神 メイン
(C)2016 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC., LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS, LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED

 一方『ローガン』は1億8000万ドルを突破。無事に『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』を抜き、スピンオフの『ウルヴァリン』シリーズとしては最高の興収を記録した。海外興収を合わせた世界興収では『X-MEN』シリーズで4作目となる5億ドルに到達した。

初登場作品ではグレッグ・マクリーンのスリラー『The Belko Experiment』が7位に健闘。この夏に『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の続編も控えるジェームズ・ガンが脚本を務めたという話題性の割には、いまひとつ伸びきらなかったか。
96年に世界的に人気を博したカルト青春映画『トレインスポッティング』の続編『T2:トレインスポッティング』がついに公開。5館で18万ドルという悪くないスタートではあるが、4館で52万ドルを記録した前作『スティーブ・ジョブズ』と比較するとかなりの見劣りだ。『スラムドッグ$ミリオネア』以降低迷が続いていたダニー・ボイルの復活は、まだ遠くなりそうだ。

また、先週から日本でも『ボヤージュ・オブ・タイム』が公開されたテレンス・マリックの最新作『Song to Song』が限定公開で封切り。年内にはさらなる次回作も予定されているマリックは、これまでの寡作家としてのイメージを吹き飛ばすハイペースで制作に勤しんでいる。本作も、いつもと同様に1館当たり1万5000ドルほどのアベレージで、主要なファン層は押さえていることが伺える。しかし、撮るたびに批評が低迷しているのが気がかりなところだ。

来週は、ジェイク・ギレンホール主演のSFスリラー『ライフ』、そして日本発の戦隊ヒーローアクションがハリウッドによって映画化された『パワーレンジャー』が公開される。『美女と野獣』の勢いを早くも封じることができるか、注目したい。

(文:久保田和馬)

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    ライタープロフィール

    久保田和馬

    久保田和馬

    久保田 和馬 1989年生まれ。映画評論家/映画ライター/映像作家。フランス映画とアジア圏の映画をこよなく愛する。大学時代からの自主制作の延長で映像制作を行い、2013年から文筆業を開始。「図書新聞」へ映画評の寄稿、「リアルサウンド映画部」への寄稿など。

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