スペシャル対談:『リップヴァンウィンクルの花嫁』岩井俊二監督インタビュー<後編>

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八雲
どんな風にストーリーを紡いでいったんですか?

岩井
自分で思うままに書いたものもあれば、その当時、依頼を受けて取材したことが元になってるエピソードもありますね。
あとは、なんだろうな…。
代理出席なんかは、たまたま立ち寄った居酒屋で隣にそういう人たちが居合わせて…。

八雲
へぇ〜。どんな感じだったんですか?

岩井
引き出物の大きな紙袋を持ってて。いかにも「結婚式帰りだな」って雰囲気で。

八雲
映画の中のシーンそのままですね。レンタル家族の仕事をした帰りに「呑みに行きますか?」みたいな。

岩井
そうそう。あれを再現したくてね。本当に見たので(笑)。

八雲
(笑)、その場に居合わせたってのがスゴいですね。

岩井
そうなんですよ。どう見ても家族にしか見えないんだけど、でも話を聞いてると「どちらから来られたんですか?」とか言ってるし。
なんだろう、この人たちって。

八雲
監督、ゾウ耳じゃないですか(笑)。

 

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岩井
最初は映画のエキストラさんかなと思ったんだけど…。

八雲
でもエキストラで、結婚式の引き出物を持ってるってのも…。

岩井
変な光景だよね。
ひょっとして、そういうアルバイトでもあるのかなと思って調べたら、あったんですよ。
八雲
この映画に出てくるエピソードって「自分が遭遇したことがないだけで、実は世の中にはこういう事実があるんだ」っていうリアリティがすごいなと思ったんですけど、
岩井監督自身が実際に目撃したエピソードだから、余計に説得力があるんでしょうね。

岩井
別れさせ屋なんかもね、偶然、被害に遭った人の話を聞くことがあって…。

八雲
へぇ…。直接話を聞く機会なんて、なかなかないですよ。

岩井
身近で起こった出来事が多いですね。そこらへんをモチーフにしながら、脚本を固めていきましたね。

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