『あやしい彼女』多部未華子インタビュー、「家族の話だから、誰もが考えるものがあると思う」

シネマズ編集長の柳下修平です。いよいよ本日より公開となった「あやしい彼女」。20歳の姿に若返ってしまった73歳おばあちゃんが巻き起こす一大騒動を笑いあり涙ありで描いているエンタメ作品です。

シネマズでは今回主人公大島節子を演じた多部未華子さんへインタビューを敢行しました。撮影の舞台裏を中心に笑顔で語って頂きました。

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多部未華子さんの衣装、すべてスタイリスト私物

──ご自身で映画をご鑑賞された際の感想を教えて下さい。

多部未華子(以下 多部):撮影中の思い出が色々と蘇ってきました。私は自分が出演していると映画は客観的には観れないのですが、今回も凄く素敵な現場だったので鑑賞する時間はとても思い出深く楽しい体験でした。私が鑑賞した時に要さんもご一緒だったのですが、「すごい良かった!」と終わった後おっしゃっていただけたのがとても嬉しかったです。

──73歳が20歳に変わるという特異な題材ですが、オファーを受けた時はどう思われましたか。

多部:オリジナル版の『怪しい彼女』をオファー前に既に観ていて、それがすごく面白かったんです。なので特に抵抗もなく、「演じてみたい!」と思いました。

──多部さんが演じられた節子の人物像について、監督からリクエストなどありましたか。

多部:大きなリクエストというものはありませんでした。脚本を読んで、そこから考えた節子を体現してみました。それを監督自身尊重してくれたのだと思っています。

──多部さんの登場シーンは73歳のおばあちゃんが着るような服装でしたね。見ていて笑ってしまったのですが、ご自身でその姿を見てどう思われましたか。

多部:すごく馴染んでいるなと思いました(笑)結構似合っていて何かしっくりきました(笑)

──73歳が20歳になったということで、喋り方などにおばあちゃんぽさが滲んでいてお見事でした。何か意識したことはありますか。また、倍賞美津子さん(73歳の主人公役)とのやり取りなどはありましたか。

多部:73歳が20歳になったというような意識はしていません。動きは元々73歳でもちゃきちゃきで元気な感じだったので。その辺りは凄く難しいというような感じでは無かったです。歌などに関しては難しいと思うことは当然ありました。

倍賞さんとは同じ場面では登場しませんが、事前に話す機会をいただきました。動きの部分ではなく、主人公の娘への愛情深さや戦時中に生まれているので逃げ足が速いなどお互い共通認識を持っていましょうとお話させていただきました。

──歌のシーンはやはり難しかったですか。

多部:どれも難しかったのですが…”見上げてごらん”が一番ですね。

──ボイストレーニングは3ヶ月ほどされたと伺いました。

多部:そうですね。クランクインの3ヶ月くらい前から少しずつ始めていきました。ボイストレーニング自体は舞台の時にも経験があるのですが、本格的なものは初めてだったので違う緊張感がありました。

──今回はほとんどが昭和の名曲ですが、初めて聴く曲などありましたか。私自身”悲しくてやりきれない”は初めて聴きました。

多部:私も同じで、”悲しくてやりきれない”です。サビの部分は何となく聴いたことはありましたが、全部は知りませんでした。

──”悲しくてやりきれない”は映画の中でとても感動的なシーンになっていますね。途中途中挿入されるモノクロのシーンのエピソードなどあったら教えてください。

多部:あのシーンは出来上がってびっくりしました。現場はとても和やかだったので。あの赤ちゃん凄く可愛いじゃないですか。もうそれだけが記憶に残っています。本当に可愛かったな。

──昭和の名曲以外にオリジナル曲も披露されますが、バンドメンバーとのやり取りはどのようにされましたか。

多部:一人で歌うのではなく、バンドで歌えたことはとても素晴らしい経験でした。一緒に練習もたくさんして、仲良くさせて頂きました。

──ライブシーンの盛り上がりも素敵でしたね。

多部:あのシーンは盛り上げ上手なエキストラの方が集まってくださって、すごく楽しかったです。なかなか出来ない経験ですからね。いい経験が出来ました。本当にエキストラさんに感謝です。

──ちなみに作品のクランクインとクランクアップのシーンはどちらでしたか。

多部:オードリ・ヘップバーンのシーンがクランクイン。クランクアップは要潤さんと一緒に小林の部屋で飲むシーンでした。

──あの爆笑シーンがクランクアップだったんですね(笑)

多部:そうなんです(笑)

──要さんとの共演はいかがでしたか。

多部:要さんは本当に素敵なプロデューサーを演じていらっしゃいました。現場でも、ムードメーカーのつもりはないと思うのですが、要さんが来ると場が和むというか、現場を盛り上げてくれる方でした。
もの凄く喋るような方ではないですが、和やかにしてくださる素敵な方です。

──志賀廣太郎さんとのシーンは爆笑シーンが多発していましたね。

多部:もの凄く楽しかったです。普通ならおじいちゃんと孫や上司と部下という役柄の関係しか出来ないですから。同じ歳の感覚で対等にお話できることはもうないと思います。その関係性が面白かったし贅沢な体験でした。

──北村匠海さんとの共演はいかがでしたか。

多部:北村さんやバンドのメンバーの方たちとは撮影以外ではあまりお話する機会がなくて。でもとても素敵な方々でした。バンドの方たちの中にはお芝居が初めての方もいらっしゃったのですが、作品に対する取り組みが真面目でとても素敵でした。

──小林聡美さんとの共演はいかがでしたか。

多部:テレビで見るイメージのままで頼りになる素敵な方でした。現場ではあまりお話が出来ませんでした。「今日も天気もちそうだね〜」など、小林さんから声をかけていただくことが多かったです。

──この映画は家族や親子の絆を描いていますが、そのことについてどう思われますか。

多部:すごくファンタジーな映画で、すごくコメディな映画ですが、本質はその家族や親子なので、どの世代でも感情移入がしやすいのでは無いかなと思います。どの世代の方にも共感していただけるテーマなのではないかなと。様々な家族がある中で、人それぞれ感じるものがあるのでは無いかなと思います。

──最後にこの映画を楽しみにされている方へ一言お願いします。

多部:笑いあり、涙あり。涙があっても最後は笑って劇場を出られる前向きな作品だと思います。是非楽しんで頂けたらと思います。

インタビュー後記

インタビューの日は大雨だったのですが、笑顔で爽やかにインタビューへ応えてくださったのが印象的でした。

特に文字では伝わりにくいのですが、赤ちゃんとの共演シーンにはとてもテンションが上がってらっしゃって、本当に赤ちゃんとの共演が楽しかったんだなと伝わってきました。

写真撮影の前にポスターをまじまじと見て笑ってらしたのも印象的でした。真ん中の多部さんの左肩付近の小さな多部さん写真の変顔が面白すぎるというのを伝えさせて頂きました。笑ってくださっていて嬉しかったです。

多部さんもおっしゃっている通り「笑いあり、涙あり、全世代が楽しめる」という素晴らしい作品に仕上がっています。

「あやしい彼女」はいよいよ本日4月1日(金)より全国公開です。

(取材・文:柳下修平)

    ライタープロフィール

    柳下修平

    柳下修平

    シネマズby松竹編集長、1986年生まれ、今年で30歳。個人ブログ「Cinema A La Carte」も運営。映画イベント「映画の食事会」主催や幻冬舎「Ginger」及び「Spark Ginger」で映画コラム連載も。ブロガーメルマガEdge Rank執筆メンバー。映画以外ではカメラと旅行が趣味。

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