コレだから、SF映画は面白い!

cinemas_yakumo_vol.18



はじめましての方もそうでない方もこんにちは。

ゴールデンウィーク、いかがお過ごしでしたか?

八雲ふみねです。

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ゴールデンウィークの六本木ヒルズは、スターウォーズ一色!
それもそのはず、現在、六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー内スカイギャラリーでは「スター・ウォーズ展  未来へつづく、創造のビジョン」が開催中。
ジョージ・ルーカスが世界中から選りすぐったアーティストが制作した世界初公開の約60点のアート作品をはじめ、シリーズ6作品の映画制作で実際に使用されたコンセプトアートや衣裳、小道具など約100点を展示。
『スター・ウォーズ』の魅力を「ビジョン」というテーマでご紹介。
ファン必見のアツい盛り上がりを見せています。

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ズラリと並んだフィギュアたち。
時間を忘れて見入っちゃうなぁ〜。

さて、『スター・ウォーズ』と言えば、SF映画の金字塔的作品。

ですが…。

実は5月から6月にかけては、SF映画の劇場公開が目白押しなんですよ。

そこで。

八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.18

今回は…。

近日公開されるSF映画をクローズアップ。

八雲ふみねも気になる3作品をご紹介します!

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ゼロの未来
2015年5月16日からYEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開
監督:テリー・ギリアム
出演:クリストフ・ワルツ、デビッド・シューリス、メラニー・ティエリー、ルーカス・ヘッジズ、マット・デイモン ほか
©2013 ASIA & EUROPE PRODUCTIONS S.A. ALL RIGHTS RESERVED.

「0(ゼロ)」。
一見何もない空虚なものを意味するように感じますが、数学、宗教、科学、歴史、さまざまな見地で見ると、実に多くの意味を持っています。
考えれば考えるほど奥深く、「0(ゼロ)」そのものが実は、宇宙なのかもしれない。
…なぁ〜んて考え出すと、ワクワクが止まらなくなりますっ。
そんな魅惑的な「0(ゼロ)」の世界と真摯に向かい合ってしまったのが、映画『ゼロの未来』。
本作は、『未来世紀ブラジル』『12モンキーズ』の鬼才、テリー・ギリアム監督がコンピュータに支配された近未来を舞台に描いたSFドラマ。
謎の数式「ゼロの定理」の解明を任され、その数式を解くために荒廃した教会でひとり暮らす、天才コンピュータ技師、コーエン。
自分と同じく天才と呼ばれるボブとの交流や、魅力的な女性ベインスリーとの恋を通じて、生きる意味を知っていく…というSFドラマ。
数式とともに独自の映像美が特徴的な本作。
この近未来の世界観には、ギリアム監督が初来日時に訪れて驚いたという秋葉原での経験が反映されているとのこと。
ギリアム監督いわく、「秋葉原駅を一歩降りて感じる、騒音、映像。ダンスをしている人や歌っている人の姿。そのすぐそばで電化製品が売られている…。あんなにカルチャーショックを受けたのは生まれて初めてだった」とか。

映画に隠された「ゼロの秘密」と共に、我々に提起される「疑問」。
その答えは、そんなに簡単には出ないかもしれない。
ほかの映画では味わえない、このモヤッとした感覚。
意外とクセになります。

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チャッピー
2015年5月23日から全国公開
監督:ニール・ブロムカンプ
出演:シャルト・コプリー、デーヴ・パテル、シガニー・ウィーバー、ヒュー・ジャックマン ほか
©Chappie -Photos By STEPHANIE BLOMKAMP

『第9地区』『エリジウム』のニール・ブロムカンプ監督が、成長する人工知能を搭載したロボットをめぐったオリジナルSF作品。

とにかく、発想が面白い!
このチャッピー、ロボットなんですが、人間よりも人間臭いんですよ。
当初はロボット警官として人工知能をインストールされたチャッピー。
開発者たちによって起動されたチャッピーは、子供のように牛乳をこぼしたり、テレビアニメのヒーローをマネしたりしながら、急速に成長していきます。
ところがギャングに誘拐されてしまったがために、そのAI(人工知能)にはギャングによって生きるための術が叩き込まれていくわけです。
ギャングたちとともに暮らすことになったチャッピーの姿は…。
頭には「reject(欠陥品)」と書かれたステッカー。
首にはジャラジラャとゴールドのネックレス。
ラップのリズムに乗って、ギャングとハイタッチ。
育つ環境が変わると、ロボットも変化していくんですねぇ〜。
しかし見た目はラッパー風情でも、内面はとってもピュアで素直。
いやぁ〜、こんなチャッピー、欲しいっ!!!!

人工知能を持つロボットが主人公ならば、当然SF映画だと思いきや、
ギャング映画でもあり、人間ドラマでもあり…。
一言で言うなれば、規格外の面白さです。
さすが、ニール・ブロムカンプ監督!

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トゥモローランド
2015年6月6日からTOHOシネマズ日劇ほか全国公開
監督:ブラッド・バード
出演:ジョージ・クルーニー、ブリット・ロバートソン、ヒュー・ローリー、ラフィー・キャシディ、ティム・マッグロウ ほか
©2015 Disney Enterprise,inc. All Rights Reserved.

『トゥモローランド』は、『Mr.インクレディブル』『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』のブラッド・バード監督が、ウォルト・ディズニーが残していた夢のプランに着想を得て手がけた映画。
ウォルト・ディズニー社の保管庫から見つかったさまざまな資料が基になっており、未来を夢見る17歳の少女と「トゥモローランド」の存在を知る男がイマジネーションあふれる未知の世界の謎に迫っていくという、完全オリジナルストーリーです。

タイトルになっている「トゥモローランド」とは、世界中のディズニーのテーマパークの中にあるエリア。
もちろん、東京ディズニーランドにもあります。
宇宙空間を高速で走り抜ける「スペース・マウンテン」や、『スター・ウォーズ』の世界観をアトラクションにした「スター・ツアーズ」、ディズニー/ピクサーの人気アニメーション『トイ・ストーリー』から生まれた「バズ・ライトイヤーのアストロ・ブラスター」など、「未来」をテーマにしたエリアとして大人気ですよね。

でももし、ディズニーランドの「イッツ・ア・スモール・ワールド」が本物の「トゥモローランド」の入口だったとしたら…。

そしてこれが、単なるテーマランドではなく、本当の未来世界を建造するための「カモフラージュ」だとしたら…。

あぁ、そんなコトを考え出したら、やっぱり夜も眠れません〜。

この映画で描かれていることは、果たしてどこまでが真実なのでしょうか。
信じるか信じないかは、あなた次第?!

それではまた次回、お会いしましょう。

お相手は、八雲ふみねでした。
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八雲ふみね fumine yakumo


八雲ふみね

大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
「シネマズ by 松竹」では、ティーチイン試写会シリーズのナビゲーターも務めている。

八雲ふみね公式サイト yakumox.com

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