『トイレのピエタ』イベントの裏話をアレコレと…。

cinemas_yakumo_vol.21


はじめましての方もそうでない方もこんにちは。

関東地方もいよいよ梅雨入りですね。

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八雲ふみねです。

そろそろ髪の毛切りたいなぁ〜。
伸びるの早いんですよ。
生きてるんだなぁ〜って感じます!

…というコトで。

八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.21

『トイレのピエタ』公開初日までのイベントの模様を、裏話を交えてレポートします!

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映画『トイレのピエタ』は、漫画界の巨匠・手塚治虫さんが死ぬ直前まで綴っていた病床日記から着想を得た完全オリジナルストーリー。

余命3カ月を宣告された青年が、偶然知り合った少女との交流を通して、生きる喜びや輝きを見出していく姿が焼き付けられています。

ドキュメンタリー映画「ピュ~ぴる」で高い評価を受けた松永大司監督の初の長編劇映画であると同時に、
人気ロックバンド、RADWIMPSの野田洋次郎が映画初出演で初主演を務めたことでも大きな話題に。
ほか、杉咲花、リリー・フランキー、大竹しのぶ、宮沢りえと実力派俳優陣が顔を揃えています。

まずは、5月21日に開催されたプレミア上映会の模様から…。
野田洋二郎さん、杉咲花さん、リリー・フランキーさん、市川紗椰さん、松永大司監督が登壇しました。

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ロックバンドRADWIMPSのフロントマンを務める野田さんにとって本作は、初出演にして初主演を飾る記念すべき映画。
「僕自身、人前で歌ってはいるんですが、この世界とうまく関われない人間で、その僕にとってこの作品の脚本は救いになりました」と、
出演を決めた理由を明かしました。

四角四面な “御挨拶” というよりは、座組の空気感を生かしたフリートークスタイルとなった舞台挨拶。

「松永監督が出演していた『ウォーター・ボーイズ』を観て役作りしました。」

「野田くんのバンドは、クレイジーケンバンドだっけ?」

「(杉咲)花は可愛くて、なんでも買ってあげたくなる。回鍋肉だけじゃなくて…」

…とは、この日のリリー・フランキーさんの迷言(?!)の数々。

こうして思い返してみると、どうやら台風の目(?!)は、リリーさんのようで…。
リリーさんが口を開くたびに、野田さんから笑みがこぼれます。
このゆる〜いグルーヴ感、作品世界からも感じ取れます!

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舞台挨拶終了後、「こんなに大きなスクリーンで『トイレのピエタ』が上映されるなんて嬉しいなぁ…」と、野田さん。
この日の会場となった丸の内ピカデリー1は、座席数802席。
都内有数のスクリーンの大きさを誇る映画館。
2階席までぎっしり詰まったお客様の姿に、野田さんはじめ登壇者の皆さんも感激の様子でしたよ。

続いては、タワーレコード渋谷店で開催された前夜祭トークイベントの様子。
ゲストは、杉咲花さんと松永大司監督。
打ち合わせ時、このお二人のタッグによるトークは初めて、というコトが判明。

そんなレアなイベントに、都内は大雨にもかかわらず、沢山のファンが駆けつけて下さいました。

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杉咲さんに松永監督の第一印象を伺うと…。

「大きいなって思いました」

うんうん。
花ちゃんから見ると、ね。

「それから、髪の毛がナナメなだぁ〜って…」

これには監督、絶句。
お客様、大爆笑!

こういったラフなトークも、お二人に信頼関係があるからこそ。

作品についてより深いお話になると、お互いへのリスペクトを強く感じるエピソードが満載でした。

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トークイベント終了後、「いよいよ明日、公開ですね」と声をかけると、「緊張するなぁ〜」と松永監督。
監督も俳優さんも、公開前日、そして封切り当日はとても緊張するものですよね〜。

そしていよいよ、6月6日、『トイレのピエタ』公開初日!

都内近郊を巡る舞台挨拶ツアーは、シネマイクスピアリからスタート。
前日の雨もすっかり上がり、晴天となりました。
まさに、公開初日日和!

新宿ピカデリーで行われた初日舞台挨拶には、野田洋二郎さん、杉咲花さん、松永大司監督が登壇。
満員のお客様の前で、映画が公開された喜びを語ってくださいました。

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上映終了後の舞台挨拶は、この新宿ピカデリーでの回が初めて。
映画の余韻に浸ってまだ涙を拭っている人も多く見受けられる場内を静かに見渡し、

「この映画との出会いは、僕の人生にとって、かけがえのない経験になりました」と、野田さん。
「この作品を通して、リアルな死の恐怖を味わった分、いまは生きる喜びを何千倍もかみしめています」と、感慨深い様子。

「皆さんの顔を見ていると泣きそうです…」と、声をつまらせる杉咲さん。
「年下の私が言うのもなんですが、洋二郎さんは頑張ってました」という告白に、場内は大きな笑いと温かな雰囲気に包まれました。

杉咲さんの「松永さんは本当に素晴らしい監督」という言葉に、「散々 “酷い” とか “怖い” とか言われ続けてたのに…」と、感激の面持ちの松永監督。
「多くの人じゃなくてもいい。たった一人にでもいいから、この映画を伝えてほしい」と、観客へ熱っぽく語りかけてらっしゃいました。

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写真は、シネマイクスピアリの控え室に掲げられた映画館スタッフからのメッセージボード。
これを見た瞬間、野田さんも松永さんも大感激。
ひとつひとつのメッセージをじっくりと読んでらっしゃいました。

そんな劇場スタッフの方々に感謝を込めて…。

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松永監督が直筆メッセージを書き加えました。

心がこもった声に、きちんと応えたい。
野田さんも松永監督もあったかいハートの持ち主ですよね〜。

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初日舞台挨拶では各会場とも、お客様からの質問タイムを設けました。

「質問のある人!」と声をかけると同時に、広い会場内、一気に手が挙がります。
おぉ、なんて積極的!

「映画を撮影する前と後、変化したことはありますか?」

「親孝行ってなんだと思いますか?」

質問するファンの方と真摯に向き合い、答えを探す野田さん。
そんな彼の言葉を一言も聞き漏らすまいと、固唾を呑んで見守るお客様。

このひとときに、私は映画『トイレのピエタ』の真髄を見た気がしました。

すべてのキャスト、スタッフが作品と真摯に向き合い完成した映画『トイレのピエタ』。
大きなスクリーンから発するメッセージは、その場にいる “大勢の人” に投げかけるのではなく、
その場に居合わせた “あなた” に語りかけている…。

映画館の暗闇に身を沈め、このメッセージをあなたなりに受け止めてみてください。

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それではまた次回、お会いしましょう。

お相手は、八雲ふみねでした。

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トイレのピエタ
2015年6月6日から新宿ピカデリーほか全国ロードショー
監督・脚本:松永大司
原案:手塚治虫
主題歌:野田洋次郎(RADWIMPS)「ピクニック」(ユニバーサル ミュージック)
出演:野田洋次郎、杉咲花、リリー・フランキー、市川紗椰、古舘寛治、MEGUMI、岩松了、大竹しのぶ(友情出演)、宮沢りえ ほか
©2015「トイレのピエタ」製作委員会


八雲ふみね fumine yakumo


八雲ふみね

大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
「シネマズ by 松竹」では、ティーチイン試写会シリーズのナビゲーターも務めている。

八雲ふみね公式サイト yakumox.com

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