女子高生殺害を巡る暴力の連鎖―キム・ギドグ監督最新作16年1月公開決定
キム・ギドク監督の最新作『殺されたミンジュ』(原題/One on One)が2016年1月より公開されることが分かった。
韓国のタブーを描き続けるキム・ギドク監督最新作
映画『殺されたミンジュ』は、『嘆きのピエタ』『メビウス』など立て続けに韓国でのタブーを描き、独自の美学を貫く問題作を発表してきたキム・ギドクが、監督・脚本・製作総指揮を務めた最新作。第71回ヴェネチア国際映画祭の"ヴェニス・デイズ"部門においてオープニング上映&作品賞の受賞や、第15回東京フィルメックス(2014)、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015にて特別招待作品としても上映された注目の作品。
(C) 2014 KIM Ki-duk Film. All Rights Reserved.
ある夜、女子高生が男たちに無残にも殺害される。しばらくの後、その事件に関わった一人の男を武装した謎の集団が誘拐・拷問、自分が起こした事の告白を強要させる。やがて7人組のその集団は事件に関わった7人の容疑者たちを次々と誘拐し、拷問してゆく――
キム・ギドク監督は、これまで家族を通して人間の欲や暴力による痛みと葛藤を描いてきたが、本作では7人の容疑者と7人のテロ集団による暴力の連鎖によって、人々が抱える個人の痛みを真っ向から描き、現代の韓国を痛烈に批判している。
複雑な心情を抱えるテロ集団のリーダーを『悪いやつら』のマ・ドンソクが演じる。またキム・ヨンミンは、人間群像によるサスペンスから本作の重要なテーマへと導く1人8役を演じる。他には、イ・イギョン、チョ・ドンイン、テオ、アン・ジヘ、キム・ジュンギ、チョ・ジェリョンなどが出演。
奇想天外な設定の中に韓国社会に対する様々な批評を込めたキム・ギドクの最新作。映画『殺されたミンジュ』は2016年1月よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開。
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