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2015年09月16日

300冊もの「GHQ検閲歌舞伎台本」をデジタル化!松竹大谷図書館がクラウドファンディングを開始

300冊もの「GHQ検閲歌舞伎台本」をデジタル化!松竹大谷図書館がクラウドファンディングを開始

2015年9月8日、松竹大谷図書館が、「【第4弾】歌舞伎や映画、日本文化の歴史を後世に伝える。」プロジェクトを開始しました。このプロジェクトは過去3回おこなわれており、図書館の運営資金や所蔵資料のデジタル化資金として充当されています。

第4弾となる今回は平成27年度の図書館運営事業費の一部と、「GHQ検閲歌舞伎台本」の運搬・デジタル化の費用に充てられる予定です。

1945年から1949年にかけてGHQにより検閲が行われた演劇台本


松竹大谷図書館には、名優たちが演じてきた台本や、演劇史上重要な資料など、数多くの貴重な資料が保存されています。なかでも昭和20年から昭和24年にかけてGHQにより検閲が行われた演劇台本については、表紙に認可番号印や検閲通過印が押されていたり、英語の書き込みがされていたりする貴重な資料が300点以上保存されており、そのほとんどが歌舞伎の台本となっています。

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『義経千本桜』(昭和21年11月東京劇場上演)のGHQ検閲歌舞伎台本。認可番号印が押された外表紙(右)は取れている状態。

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外表紙の端が破損した状態のGHQ検閲台本。

しかし、これらの台本は経年劣化により認可番号印が押された外表紙の破損がひどく、利用される度に壊れつつあります。こうした検閲台本をこれ以上の劣化が進む前にデジタル化し、画像の閲覧使用に切り替える計画を立てています。

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5千円以上ご支援いただいた方へのお礼。同館所蔵『秋刀魚の味』(小津安二郎最後の監督作品)の台本の表紙のデザインの文庫本カバー(右)。

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1万円以上ご支援いただいた方へのお礼。同館所蔵台本のうち210タイトルの中から作品を選んでいただき、台本カバーにお名前を記載。

支援額に応じて、さまざまなリターンがあるので、映画や歌舞伎を愛する人はプロジェクトページをぜひともご覧ください。

第4弾プロジェクト概要


プロジェクト名:「【第4弾】歌舞伎や映画、日本文化の歴史を後世に伝える。
https://readyfor.jp/projects/ootanitoshokan4

■募集期間 平成27年9月 8日(火)~10月28日(水)【50 日間】

■実行者 松竹大谷図書館 事務局 武藤祥子

■目標金額 250万円

・図書館の平成27年度運営資金:150万円
・「GHQ検閲歌舞伎台本」300冊のデジタル化費用:100万円

■募集金額設定 一口 3,000円/5,000円/10,000円/30,000円/50,000円

支援金額に応じて、当プロジェクト限定の蔵出し台本『勧進帳』と『秋刀魚の味』の表紙デザインの文庫本カバーや、所蔵している歌舞伎・映画台本のうち210タイトルの中から支援者に作品を選んでいただき、その台本カバー(を保護するための手作り)に支援者のお名前を載せる権利など、趣向を凝らしたリターンが設定されています。

※松竹大谷図書館は公益財団法人ですが、このプロジェクトで集める支援金に関しては購入型クラウドファンディングを利用するため、寄付者への税制優遇措置は受けられません。

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