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2016-03-19

その他

世紀のヒーロー対決は音楽も最強?!『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』

■「映画音楽の世界」

みなさん、こんにちわ。

いよいよDCコミックスの誇る二大ヒーローが激突する映画『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』公開が近づいてきました。今回はそんな話題作に、「映画音楽の世界」のコラムらしく音楽の面からアプローチしてみたいと思います。

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(C)2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC AND RATPAC ENTERTAINMENT, LLC



満を持しての最強タッグ! 二人の人気作曲家


『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』(以下、BvS)の音楽の特徴としては、これほどの大作映画にしては珍しく二人の人気作曲家が共同作曲している点が挙げられます。

一人目は前回のコラムでも紹介しましたハリウッド映画のベテラン、ハンス・ジマー。ジマーはBvSの前作に当たる『マン・オブ・スティール』からの続投、さらにはDC映画としてはクリストファー・ノーランが手掛けた『ダークナイト』シリーズから続けての登板となります。

二人目は、昨年の公開時(そして今なお)大きな話題となった『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』のスコアを担当したジャンキーXL(トム・ホーケンボーグ)で、バットマン、スーパーマン両作品への作曲は初となります。

と、言ってもジャンキーXLはサウンドデザイナーとして『マン・オブ・スティール』(以下、MoS)に参加し大きな役割を果たしているので、今回の登板はまさに強力な援軍、といったところでしょうか。

そもそも、前作MoSではハンス・ジマーの単独登板だったのに対し、今回なぜジャンキーXLも登板という形になったのかというと、そこにはノーラン監督のもとダークナイトシリーズを手掛けてきたジマーの思いがありました。

みなさんご存知の通り、今回バットマン役を演じているのは、クリストファー・ノーランが手掛けたダークナイトシリーズのクリスチャン・ベイルからバトンタッチしたベン・アフレックです。これはノーラン版バットマンは『ダークナイト・ライジング』でシリーズの完結を見せたという製作者側の意向があったためで、キャストのみならずコスチュームやガジェットに至るまでデザインを一新し、それに沿う形となったのがジマーの意思でもありました。

ジマーはインタビューの中で、「私の中でバットマンの音楽も完結した」と述べていて、その思いの中で、今作の中でバットマンに新たに音楽を付けることに抵抗があったとも語っています。

しかしザック・スナイダー監督、製作総指揮のクリストファー・ノーランともにMoSとしての続編という視点からジマーの続投を要請し、「スーパーマンのパートをジマーが、バットマンのパートを別の作曲家が担当する」、という着地点を見せたことで、今作はジャンキーXLとの共作という形となりました。

『マン・オブ・スティール』音楽的おさらい


前作MoSではジマーの単独登板でしたが、前述の通りジャンキーXLもサウンドデザイナーとして参加し、その成果はドラムパートではっきりと表れていました。ジマーがヒロイックなスコアを描いた一方で、『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』(以下、MMFR)で轟かせたドラムリズムの原点が、既にここで披露されていたのです。

スーパーマンは巨大な力を持った正義の象徴であり、ジマーとジャンキーXLはその超人的な力をドラムで表現しようと、なんと10基にもなるドラムセットを編成しました。このドラムパートを指揮したのがジャンキーXLになります。ドラムセッションは圧巻の一言で、ドラマーとして人気歌手のファレル・ウィリアムズも参加するほどの力の入れようとなりました。



(英語音声ではありますが、このレコーディングセッションの動画からその熱気は伝わるのではないかと)

もともとスーパーマンのテーマ曲はジョン・ウィリアムズ作曲のものが有名ですが、逆にあまりにも有名であるがゆえに、あくまで新生スーパーマンを強調するべく旧テーマは一切使わず、完全にオリジナルとしてのメロディが生み出されました。

結果、公開と同時にサウンドトラックもヒット、オリジナルスコアのみの収録アルバムとしては異例の全米ビルボードチャート初登場第二位を飾り話題となりました。

まさに共闘、新たなヒーロー音楽の “誕生”


前作MoSから3年。その間にジャンキーXLも『<300> 帝国の進撃』や『ラン・オールナイト』など話題作を手掛け昨夏のMMFRでは特大ホームランをかっ飛ばしてくれました。そんなジャンキーXLもメイン作曲家として迎え、ハンス・ジマーとジャンキーXLという最強師弟コンビによる音楽が、まさに“誕生”するのです。

最近のインタビューによると、結果的にドラマパートをジマーが、アクションパートをジャンキーXLが作曲したようですが、サウンドトラックからの音源を試聴した限り、MoSの音楽を継承しつつさらにドラムもストリングスもより洗練された仕上がりを見せている様子(やはりどことなくMMFRのドラムリズムを想起させるような)。

何より今作はバットマンとスーパーマンという二人のヒーローとその対決だけでなく、ワンダーウーマンやアクアマンというニューキャラクターも登場する超大作として描かれています。果たしてヒーロー同士の対決にどんな音楽が充てられ、新たなキャラにどんなテーマが与えられているかも、本編と同じく気になるところではないでしょうか。

サウンドトラックは全三種類。通常盤、二枚組のデラックス盤、三枚組LP盤で、国内盤(通常盤タイプ)はいよいよ3月23日の発売となります。絶大な人気を誇る二人のヒーローが活躍する世界を、音楽の面から体験してみるのも一つの楽しみ方だと思います。

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ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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(文・葦見川和哉)
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