映画『野火』戦後71年で再び!全国でのアンコール上映&舞台挨拶が決定
戦後70年の昨年2015年夏に公開され、話題を集めた塚本晋也監督の映画『野火』が、今年2016年夏に、全国24カ所でアンコール上映されることがあきらかとなった。
塚本晋也監督『野火』全国でのアンコール上映が決定!
(C)SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER
映画『野火』は、『鉄男』『悪夢探偵』の塚本晋也監督が、大岡昇平氏が1951年に発表した同名小説を映画化、第2次世界大戦中のフィリピンを舞台に、極限状態に陥った人間の心の葛藤を描いた作品。第2次世界大戦末期のフィリピン・レイテ島に取り残された日本軍の戦いと、肺病のため部隊を追われた1人の兵士の姿を描く。本作で塚本晋也監督は、監督と主演、脚本、編集、撮影、製作の6役を務めた。
2014年度ヴェネチァ映画祭にて日本映画唯一のコンペティションに出品されたほか、第70回毎日映画賞監督賞・主演男優賞受賞、第89回キネマ旬報日本映画ベスト2位に選出など、国内外でも高く評価された本作。女優・常盤貴子が自身が出演する別作品の舞台挨拶で「野火を是非ごらんになってください」と発言するなど、映画人からの高い評価も集め話題となった。
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全国での舞台挨拶も実施&初のテレビ放映も
今回のアンコール上映は、塚本晋也監督の「『野火』を戦後70年だけで終わらせたくない」という思いと、劇場側の「終戦記念日にまた上映したい」という思いが合致して実現したもの。
塚本晋也監督は、昨年と同様に今回も全国の上映劇場で舞台挨拶を行い、観客との対話を重ねていく予定となっている
塚本晋也監督(映画『野火』舞台挨拶の模様より)
アンコール上映決定に関して、塚本晋也監督は「映画『野火』は、製作当初から毎年終戦記念日で上映されるような映画にしたいと思っていました。その思いは全国各地でお客さんと接し、より一層強くなっていきました。昨年は戦後70年とあって戦争を考える機会が多かったですが、戦後71年の夏もその熱を継続して持ち続けていただき、有意義な上映にしたいと思っています」とコメントを寄せている。
さらに、7月24日には衛星放送・WOWOWでテレビ初放映、8月5日には自主製作から自主配給に至るまでのすべてをまとめた「塚本晋也『野火』全記録」も発売される。
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