泣いちゃう!『種まく旅人~夢のつぎ木~』は桃農家と地元の繋がりを描く感動作
(C)2016「種まく旅人」製作委員会
皆様、ごきげんよう。編集部公式ライターのじぇみ じぇみ子です。
2016年11月5日より全国公開される『種まく旅人~夢のつぎ木~』を東京国際映画祭で鑑賞してきました。
一足お先に舞台となった岡山県にて先行公開されている本作は、とにかく高梨臨が美しすぎるし斎藤工がかっこよすぎる!!!
しかし見終わるころには農家さんたちを応援したくなり、桃を食べに岡山県赤磐市に行ってみたくなる映画でした。
『種まく旅人~夢のつぎ木~』あらすじ
女優になるため上京していた片岡彩音(高梨臨)は、病に倒れた兄の代わりに桃農園の手入れをするべく岡山県の赤磐に戻ってきた。しかし兄がそのまま帰らぬ人となり、彩音は「新種の桃 “赤磐の夢”を品種登録する」という兄の夢まで引継ぎ実現を目指す。
桃農園の手入れだけでなく市役所での仕事もこなす彩音は農林水産省からの品種登録許可の通知を心待ちにしながら毎日キリキリ頑張っていた。そんなとき農林水産省の木村治(斎藤工)が赤磐の農業の様子を聞くために東京からやってきた。
治は彩音を一目で気に入るが、彩音は引き気味。真摯に向き合う治と触れ合う中で彩音の気持ちも変わり始める…
人の繋がり、夢や理想を追い求めること
「ここはどこですか。」「赤磐です」という印象的なセリフが繰り返し出てきました。赤磐という場所は本当に困ったら周りの人が助けてくれる、という意味合いです。
周りの人が助けてくれるということは、自分も周りの人を助けてあげるということなので、それを体現する赤磐はすごいです!もちろん赤磐全域で同じことが起きるわけではないでしょうし、理想論といわれてしまえばそうです。
でも目標に向かって頑張る中で挫折したとき、再び立ち上がるにはやはり周りの人の力って大きいな、と大感動しました。
品種登録のように夢って自分の気持ちだけでどうにかなるものではないのですけど、諦めてしまったらそこで終わりなんですよね。
追い求めるとなると、とにかく気持ちを張り詰めて、体も限界まで頑張ってしまいがちですが、一度立ち止まって自分の周りを見てみるのも良さそうです。
主人公だけでなく皆が形を変えながらも夢を追う姿に心打たれました。人の繋がりを感じられる温かい映画です。
(C)2016「種まく旅人」製作委員会
種まく旅人シリーズ第三弾ですが復習の必要はなし
無知で恐縮ですが、英語字幕で“3”とついているのを見て検索してみたら種まく旅人シリーズとして2作品すでに公開されていました。人気シリーズなんですね!
第一弾は2012年公開の陣内孝則&田中麗奈主演『種まく旅人~みのりの茶~』
そして第二弾は2015年公開の栗山千明主演『種まく旅人 くにうみの郷』とのことです。
しかし、まったく話はつながっておらず、これ一作品だけで楽しめます。ただし治は第一作に出てくる人物の弟ということが終盤で判明し、ファンにも嬉しい作りとなっていました。
斜に構えたって号泣間違いなし!ハンカチ忘れずに!
あまりお涙頂戴ものや感動させるぞ、という作品が好きでない私。
なぜか斜に構えて「絶対泣かない」と思いながら見ていたものの、農協の問題点なども描かれているのを見ているうちに、いつの間にか大号泣でした。
自分の夢を諦めてもなお家族や新たな目標のため倒れそうなくらい頑張る彩音が、自分や友人と重なる人も多いのではないでしょうか。
岡山の自然や美味しそうなフルーツたちの映像が心の強張りをほどいていくようでした。
見終わった後は岡山のフルーツを食べたくなる優しい映画です。ぜひハンカチを持ってお出かけください!
それでは皆様ごきげんよう!
(文・じぇみ じぇみ子)
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